2013年8月29日

「お持ち帰りCD」はどうなったのか→「ネットで配信」へ

垂れ流し、フォロー無しというのが日本のマスコミの傾向ですけど、以前「著作権法改正 -「お持ち帰りCD」記事で思うメディア評論家の鈍感さ」で書いたライブ(コンサート)終了直後にその場の録音を・・・というものの配信サービスについて8月6日の朝日新聞が記事にしています。

ライブ後すぐにネットで演奏配信、話題に
音楽ライブの音源が、CD化を待たず、ライブ終了直後にインターネット経由で配信される例が目立ち始めた。熱気冷めやらぬうちにいち早くファンに届ける狙いだ。
朝日新聞(2013年08月06日 東京 朝刊 朝文化1)より


記事では、Rolling Stonesのハイドパークでのライブ音源(iTunesStoreで期間限定で販売)、日本での事例として、「ウルフルズのトータス松本や坂本龍一が公演終了直後に配信して話題に」とあります。
配信にするメリットとして、「レコード会社関係者は「配信なら工場を通さず低コストで素早く音源が発売できる」」とのこと。
(「お持ち帰りCD」は短時間でCD-Rに焼くことで素早く販売していたけど、コスト面では不利)

でも「お持ち帰りCD」はライブ会場に行った人がその時の音を持ち帰ることができるんだから別でしょ、との問いには、この記事で「観客に特化して販売する例」として「TBSラジオ&コミュニケーションズは野球中継などで培った収録技術を生かし、コンサート会場で音源を収録、観客に即売するサービスを始めた」とあります。
「異業種」の参入ってことですね。(生放送で培ったという意味では音楽番組も関係するだろうから異業種ってほど離れていませんが)

具体的には、「会場でシリアル番号入りカードを購入した観客がライブ終了後、専用サイトにアップされた音源を、番号を入力した上でダウンロードできる」仕組みとのこと。
「早ければ終了から1時間で入手可能。平均でも来場者の約3割が購入している」ということですから、配信サービスは盛況なようです。

配信データの音質などは書かれていませんが、「お持ち帰りCD」並のものになっているのではないかと思います。(さすがに圧縮データでしょうが、音質にそこまでのものを求めていないという人がほとんどなんですから)

ITmedia LifeStyle『麻倉怜士の「デジタル閻魔帳」パッケージメディアの逆襲』にあえてツッコミ

麻倉氏のことは以前も書いてましたが、今回は私も触れていた「パッケージメディア」に関することを記事にされています。(先に私が書いておいてよかったです。後出しじゃないですからね>関係者)

ITmedia LifeStyle
麻倉怜士の「デジタル閻魔帳」パッケージメディアの逆襲(前編)
http://www.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/1308/23/news092.html
半年ほど前に登場したBlu-Spec CD2は、CDよりもはるかにハイクラスなBDのカッティング技術を生かしたもので、最近、1980年代初期の松田聖子さんのタイトルも出ましたので、さっそく比較してみました。1988年5月に購入した「CITORON」の10曲目「林檎酒の日々」です。冒頭のピアノがいまひとつ明瞭(めいりょう)ではないですね。ヴォーカルの実体感、ニュアンス感がやや平板。ピアノの響きが細身でした。
では、Blu-spec CD2はどうでしょうか。
凄く違います。冒頭のピアノは、実は直接音の後に、豊かなグラテーションを伴いながら、響きが立ち上り、立ち下がっているのだと、初めて認識できまし。和音の強弱の付け方も生々しい。ヴォーカルはまるで違います。感情が豊かで、些細なニュアンスが、リアルな実体感を伴い迫ってきます。オーディオ的にかなり違うだけでなく、音楽性がまるで違うと聴きました。

素材競争の第二弾ってことでBlu-Spec CD2で「再発」された松田聖子の"Citron"というアルバムと1988年リリース直後に買ったCDを比較されているのが、上の引用の部分。

Twitterではこちら。(どちらもアルバム名が間違ってます。正しくは "Citron" です)



この再発CD、新素材になっただけのものじゃなく、当たり前なんだけど「リマスタリングされたもの」です。
このことには全く触れずに「音楽性がまるで違う」「凄く違います」と言い切るのはさすがというか、なんというか。

HMVの商品情報から。
http://www.hmv.co.jp/artist_松田聖子_000000000012799/item_Citron-dvd-Ltd-Rmt_3607856


ここに「デジタル・リマスタリング済音源使用」とちゃんと書かれています。



何度も再発(リイシュー)CDを何度も買い続けてる人からしたら、「マスター違うんだから当たり前じゃん」となることを、さも新発見のように書かれてもさぁ。


1960年代の The Beatles のアナログ盤ですら「音楽性がまるで違う」というのが定説になっているのがこの2010年代なわけですよ。

UKファーストプレスのアナログ盤、USキャピタル、日本の東芝音楽工業では全然違うと。(だからUKファーストプレス、それに準ずるものは音源としてプレミア価格になってるわけでさ。CD化されたモノラル盤とも全然違うんだそうで)

そんなマニアな・・・とおっしゃるなら、同じ Beatles でも、1980年代末にCD化されたもの(松田聖子 "Citron" と同じ頃)、2000年頃に Yellow Submarine や Beatles "1" でのやり過ぎ気味のリマスタリング(リミックス)CD、2009年に登場した(現行の)リイシューCD、同時にリリースされた MONO Box でご飯三杯は軽くじゃないや、軽く原稿30枚どころか書籍一冊になるわけですよ。

素材が変わったからなのか、製造過程が変わったからなのか、音源が変わったからなのかということをきちんと伝えるべき立場の「オーディオ・ビジュアル評論家」で「津田塾大学講師(音楽)」の麻倉氏が「これはすごい」と手放しで大喜びしてるんだから、このギョーカイは終わっているな、と感じます。






関連
著作権法改正 -「お持ち帰りCD」記事で思うメディア評論家の鈍感さ
http://tiiduka.blogspot.com/2012/06/cd.html
音楽のパッケージメディアに対する「需要」
http://tiiduka.blogspot.com/2013/08/blog-post_13.html
CD規格外の「プラチナSHM」という音楽パッケージメディア
http://tiiduka.blogspot.com/2013/08/cdshm.html

2013年8月23日

Sheryl Crow - The Live Room Sessions + Easy (Single)

NoiseTrade で、 Sheryl Crowシェリル・クロウ)の楽曲配布が行われています。

Sheryl Crow : The Live Room Sessions + Easy (Single)
http://noisetrade.com/sherylcrow/the-live-room-sessions-easy-single


シングル曲 "Easy" と "The Live Room Sessions"の3曲で合計4曲。
160kbps/MP3形式のファイルです。
US$6のチップの支払いは任意です。

カントリー系のロックという日本じゃ受けない作風なんですけど、「カントリー」という先入観無しで楽しめるかと。
Sheryl Crowを聞いたことないって方にも最適。おすすめです。

2013年8月22日

Apple Store で iPod classic のバッテリー交換(という名の現行モデルとの交換)

HDD搭載の iPod classic はモデルチェンジしないまま販売が継続されてるってだけの状態ですけど、高容量でシンプルな操作はやっぱり素敵。
iPod と言えば、以前はこの形が当たり前なんだけど、第6世代から "classic" という名前が付いて、孤高の存在という感も。

日本だと "iPod classic" だけど、USだと "iPod Classic" という表記になってるんですね。

http://ja.wikipedia.org/wiki/IPod_classic
http://en.wikipedia.org/wiki/IPod_Classic#6th_generation

他にも日本では第6世代を細かく見て現行モデルは「第6.5世代」という位置づけになっているようです。(英語版Wikipediaにはその記述はなし)


iPod classic という名称になってからの iPod は2007年発売の80GB(ブラック)と2009年発売の160GB(シルバー)を使ってます。
(日本語版Wikipediaの表記で言えば、第6世代と第6.5世代ということになります)

iTunesライブラリが80GBや160GB以内であれば、iTunesライブラリをそのまま持ち出すことができるんですが、私のiTunesライブラリはそれよりもずっと大きいんでそのまま持ち出すことはできません。

そんなわけで80GBの iPod classic は、追加日をもとにしたスマートプレイリストと良く聞くアルバムをまとめたプレイリスト(Beatlesの全アルバムなどの愛聴盤)を同期させて使ってました。


これだととりあえずこの iPod classic だけあれば、クルマのオーディオに接続して長時間あれこれ再生できるんで長距離運転時にも飽きないで済むという存在。

とはいえ、長期間の利用でさすがに電池の持ちが悪くなってきました。
クルマのオーディオと接続するときは給電されながらなので問題ないんですけど、単体で使う時に「あれ、こんなに電池減ってるのか」となるわけです。

Appleの場合、iPodの電池は容易に交換できないようになっているんで、電池交換となるとケースを分解して互換バッテリーを買って自分で交換するか、Appleに電池交換を依頼するかになります。
古いiPod、第4世代や iPod mini であれば交換も容易なんで自分でやっちゃうんですが、第5世代以降は難易度が上がって自分でやるのもなぁ、ということでAppleに依頼することにしました。

Apple - サポート - 修理サービス Q&A センター バッテリー交換
http://support.apple.com/kb/index?page=servicefaq&locale=ja_JP&geo=Japan&product=ipod

「すべてのiPodが対象になるわけではない」ということのようです。

修理料金
http://support.apple.com/kb/index?page=servicefaq&geo=Japan&product=ipod&select=REPAIR_PRICING

ここを読むと、
  • iPod shuffle は第2世代(2006年9月発売)以降
  • iPod nanoは第2世代(2006年9月発売)以降
  • iPod classicは、iPod 80 GB(つまり第6世代=2007年9月発売)以降
  • iPod Touchは初代(2007年9月発売)から
というのが現在の対象モデルになっています。
製造打ち切り後(次のモデルが出てから)の「6年」あたりに対象の基準があるようです。

電器製品の製造打ち切り後の補修用性能部品の保有期間は経済産業省(旧通商産業省)の通達で定められているようですが、経産省のそのものずばりの文書が見つからなかったので、わかりやすいPanasonicのページで。

Panasonic - サポート 家電製品の上手な使い方
保証書・故障したとき
http://panasonic.co.jp/cs/kaden/hosho/

Panasonicの場合、「ポータブルCDプレーヤー」は8年、「ヘッドホンステレオ」「CDラジカセ/ラジカセ」「ラジオ」は6年と差があったりして謎なんですが、iPod の場合はPanasonic基準で言えば「ヘッドホンステレオ」になると思うんで、6年が目安になるのかと。Appleの基準と合致することになりますね。

※追記(2014年3月3日)
 こちらも合わせてお読み下さい。
 Apple製品のサポート期間(ビンテージ製品とオブソリート製品)
 http://tiiduka.blogspot.com/2014/03/apple.html
※追記ここまで

iPod 第1世代から第5.5世代まではバッテリー交換の対象外だからDIYするしかないんですね。iPod mini や 初代shuffle ももちろん対象外。

音楽プレイヤーとしては、最新のMacOS、最新のWindowsでも、最新のiTunesでも使えるのが「iPodのすごさ」だと思うんですが、さすがにハードウェアの修理、バッテリー交換という修理に関しては「有限」なようです。


というわけで、バッテリー交換の対象になっているうちにAppleで(有償)交換してもらうのが良いだろうということで、Apple Storeで修理をすることにしました。

バッテリー以外の「不具合」があればNGなんですけど、私の場合は細かいキズがあった程度なんでそちらは問題無し。以下の対応となりました。



4,800円 という修理代金で iPod classic 80GB(第6世代)が iPod classic 160GB(第6.5世代)になりました。

http://support.apple.com/kb/HT1353?viewlocale=ja_JP&locale=ja_JP



iMac(OS X 10.8 + iTunes 11)に接続するとこの画面。


「新しい iPod へようこそ」という画面には、iPod Touch, iPod nano, iPod shuffle の写真だけ。iPod classic はもう想定してないってことなんですかね。寂しいですねぇ。
(ようこそ画面に写真が無いだけで iTunes 11と組み合わせても問題なく利用できるんですけどね)

これで iPod classic 第6.5世代160GBが2色揃いました。
片方には図書館で借りたCDのリッピングで160kbps/MP3のものを同期。自分で所有してない楽曲を同期させ、中古CD漁りのお伴に。
もう片方には最近追加スマートプレイリスト+愛聴盤を同期させて使うことにします。

WOWOW無料放送 - ER第9シーズンまででひとまず終了

WOWOWで夕方の無料放送枠で放送が続いていたER緊急救命室ですが、現在放送中のER IX(第9シーズン)までのようです。

WOWOWオンライン - ERIX 緊急救命室
http://www.wowow.co.jp/pg_info/detail/102975/


今日(8月22日)の放送は、シーズン9の最終話。

初期のメンバーがどんどん減り、最終シーズンまでの柱になるプラットがめきめきと存在感を増し、憎まれ役のロマノはヘリコプターの事故で片腕を失いそれまでの威光に陰りが出て・・・というシーズン9はその後の転換点になるシーズンだったんだなと。

ちなみにロマノ役の俳優さん、ポール・マクレーンという人は、「ハリーズ・ロー 裏通り法律事務所」(日本ではDlifeで放送)というドラマで検察官役をやっているのを見ましたが、情けない検事という設定でのコミカルな演技が良かったです。ERでは嫌な奴というキャラを演じきったってことでしょうね。(時々やさしい面を見せてくれてましたが)

NHK総合で放送されていたときはVHSで録画をして視聴していたはずなんだけど、マークが亡くなるあたりまでは観た記憶があるけど、それ以降は初めて観るエピソードがほとんどで、この頃は録画してなかったんだなぁなどと振り返りつつ楽しめました。

このまま最後のシーズンまで放送して欲しかったけど、年代が新しいと放送契約に関する費用も高いのかな?
  • ER IXの本国(NBC)での放送は、2002年9月29日から2003年5月15日まで。
  • ER Xの本国(NBC)での放送は、2003年9月15日から2004年5月13日まで。
「10年」という区切りがあるように思えます。

とはいえ、ERの最初のシーズンからずーっと平日夕方に無料放送してくれたWOWOWには感謝してます。
そのうちあるであろう、シーズン10以降の放送に期待しています。

関連
WOWOW無料放送 - ER第1シーズン放送開始
http://tiiduka.blogspot.com/2012/09/wowow-er1.html
WOWOW無料放送 - ER第7シーズン放送中
http://tiiduka.blogspot.com/2013/05/wowow-er7.html
WOWOW無料放送 - ER第8シーズン放送中。第9シーズンは7月から

CD規格外の「プラチナSHM」という音楽パッケージメディア

音楽CD、CDプレイヤーが発売されてから30年。(日本では1982年から)
映像はレーザーディスクからDVD、そしてBlu-rayへとメディアの移行が進んでいますが、音楽ではCDというパッケージが続いたままとなっています。(アナログ盤はなんだかんだと生き残っているけど、それより先にカセットテープやMDが駄目になってしまいましたね)

希少金属を反射面にということでは、以前に金を使ったCD(CD規格)がありました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/GOLD_CD

金蒸着のCDは私も何枚か持ってますが、まぁコレクター向けという存在。
今度はプラチナだそうです。

ユニバーサルミュージックから、音楽CDの規格である「CD-DA」に適合しない「プラチナSHM」というパッケージメディアが発売予定となっています。(第1回の発売は9月25日)

UNIVERSAL MUSIC JAPAN - プラチナSHM 公式サイト
http://www.universal-music.co.jp/international/platinum-shm/




SHMを高音質たらしめる要素は、信号の読み取り精度とピット形成の正確性。
ユニバーサル ミュージックとビクタークリエイティブメディアは、そのコンセプトを更に追求すべく研究を続けました。
そして辿り着いたのが、反射膜に純プラチナ(Pt1000)を使用すること。
この最高級の貴金属として有名な素材は、化学的に非常に安定していることなどから工業の世界でも重用されていますが、例えば、ミクロレベルの対象物を電子顕微鏡で忠実に撮影する為に使用されるプラチナ微粒子薄膜のきめ細かい表面特性は、ピットを正確に、かつ表面を極めて平滑に形成することに抜群の効果を発揮することが分かりました。
但しプラチナは、反射率においてコンパクト・ディスク・デジタル・オーディオ(CD-DA)の規格には適合しない素材。
しかし、音質を優先するため、あえてそれに反することを選びました。

加えて、その優位性を磐石にすべく、再生機内で反射する不要なピックアップ光(迷光)を吸収する効果のあるターコイズブルーでレーベル面をコート。
突き抜けるようなクリアネス、極太なダイナミクス、滑らかなタッチ、雄大なステージ、圧倒的なリアリティなど、その音質は、リスナーの期待を軽々と超えてくれます。
登場から30年余り、規格の枠を超えることでCDはさらに進化しました

こうもはっきりと音質での優位性を書いたのは珍しいんで全文引用しました。

日本ではまだまだパッケージメディアの市場があるからなのか、紙ジャケ復刻(コレクター向けとしてはアリですけどなんで、日本でリリースされた当時のアナログ盤そっくりのミニチュアを再現する必要があるのかは謎)、素材競争(SHM-CD, HQCD, Blu-spec CD)と続き、まだまだレコード会社の市場掘り起こしは継続しているようです。

ボーナストラック追加盤、ボーナスディスク追加のデラックス仕様、リマスタリングは何度か繰り返したりと音源面での市場掘り起こしの方が派手に行われていますが、今回は割愛。

さてさて、基板(ポリカーボネート)を新素材でという素材競争が継続していたわけですが、今度は反射面(アルミニウム)を変更して・・・というもの。

素材競争では、通常CDに比べ「現在お手持ちのCDプレーヤーで、小さなボリュームでも大音量でもその違いを実感できます。」と断言したりと本当かよ!とツッコミが入ったりしてましたが、今度のプラチナSHMでは、CDプレイヤーで再生できるけど、CD規格じゃありませんというもの。
プラチナSHM-CDではなく、CDの文字が抜け、「プラチナSHM」という名称になってます。

CD-DA規格じゃないもの、と言えばCCCD(コピーコントロールCD)をせっせとリリースしていた時代を思い出してしまいますが、今回はパッケージメディアの「質」を向上させ、買う価値を高めるための規格外品ということのようです。

CCCDという邪悪なモノ(CDプレイヤーを破壊するかもしれないもの)を最後まで粘って発売していたのが、ユニバーサルに吸収されたEMI。(メジャー4社がメジャー3社になってます。SONY, UNIVERSAL, WARNERの3社に)

CCCDに関しては負の遺産となっていますが、レコード会社は反省してない様子。(CCCDをやめる理由もとってつけたようなものでしたしね)
過去にリリースしたCCCDを普通のCDへ「リコール」しないとレコード会社への信頼感は戻らないと思うんですけど。ま、CCCDのものをCDで再発ってだけでも買い替え需要があるんで、レコード会社としてはおいしい商売なんでしょうが。CCCDについては過去に書いたもので、そちらを。

関連:CCCDの反省をしないまま「高品質」CDへという変な流れ


閑話休題。
高音質で販売ということであれば、ダウンロード販売でいいんじゃないの?と思うところですが、やっぱりパッケージじゃないと駄目という人が多いようです。

日経トレンディネット - もはやCDでもない高音質ディスク“プラチナSHM”は広まるか?
日本レコード協会によれば、このうち日本の売り上げのシェアはパッケージが80%となっており、1位である米国のパッケージ売り上げが34%しかないことを考えると、今もパッケージを楽しむ文化があることが分かる。
パッケージメディア、やっぱり好きなんですよ、日本では特に。

価格は3,800円。この値段はCDが発売された時代を思い出します。
(初期の国内盤CDって物品税も加わっていたから高かったんですよ。3,800円、3,500円、3,200円という感じ。アナログ盤は2,800円、2,500円だったかな)

海外では、Blu-rayディスクにハイレゾ音源を収納したパッケージがリリースされはじめ、Blu-rayプレイヤーで再生できる形態の高音質な音楽パッケージ(Blu-rayオーディオ)のリリースも始まっています。

http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20130807/1051342/?ST=life&P=1
逆に次世代を担うべく登場した「SACD(Super Audio CD)」や「DVDオーディオ」は、確かに音質的には高いものの専用機が必要だったりソフトが少なかったりで、思うように普及はしていない
そうした流れを背景に音質アップとハイエンドなディスクとして誕生したのが今回登場したプラチナSHMというわけだ。

狙っている購買層(ターゲット)は再生機器(オーディオ)にお金をつかう層でもあるはずなはずなのに、それなのになぜ「CDプレイヤーでの再生」に固執するのかは謎です。

AV Watch - 純プラチナ採用高音質ディスク「プラチナSHM」
 ただし、プラチナは反射率がアルミよりも低いため、CD(CD-DA)の規格には適合しない。そのため、完成した「プラチナSHM」は多くのCDプレーヤーで再生はできるが、CDではない。2社では「オーディオ愛好家向けのハイエンドなCD再生機用ディスク」と表現している。しかし、ユニバーサルミュージック USMジャパン インターナショナル・カタログ部の塩川直樹マネージャーによれば、「21世紀に入ってからの製品で、CD-Rの再生も想定しているような製品であれば問題なく再生できる。'90年代の古いCDプレーヤーでは、再生できない可能性もある」という。
「再生できない」だけならいいんですけど、反射率が低いことが原因で古いCDプレイヤーに与える影響がどうなのか、壊すことがあるんじゃないのかと疑問に思うところ。

DVDプレイヤー(PCで言えばDVDドライブ)の登場あたりで光学メディアのピックアップのに対する技術が向上。これが1990年代終盤ですから、それ以前のCDだけという時代の製品、CD-Rの再生も無理なCDプレイヤーじゃ再生できない可能性は高そうです。

あと希少金属をこういうところに使うというのには抵抗があるんですが、そんなに売れないから大丈夫ってことなんでしょうか?

抽選で1000名にサンプラーを送ってもらえるようなので、気になった方は応募してみてはいかがでしょうか。(8月31日までです)
http://pt-shm.jp
https://s360.jp/form/30571-2172/

2013年8月21日

NHK総合 - 演歌の女王 ジャズを歌う ~八代亜紀・ニューヨークでの挑戦~

NHK総合で録画しておいたものを今頃になって視聴。データを消そうかと思ったけど観たという次第。

NHK-FMブログ 『演歌の女王 ジャズを歌う~八代亜紀・ニューヨークでの挑戦~』
http://www.nhk.or.jp/fm-blog/1000/153804.html

去年初めてジャズアルバムを発表した八代亜紀さん。今年3月、ついにジャズの本場ニューヨークの名クラブ、バードランドで単独ライブを行いました。
「演歌で培った歌声は、厳しいニューヨークの観客に受け入れられるのか?」そんな不安を抱え、八代亜紀さんは渡米。本場のジャズ奏者とのリハーサルは、演歌との違いに四苦八苦。また演歌のヒット曲も、グラミー賞ジャズ歌手カート・エリングの変幻自在のアレンジで大変貌。そんな新たな挑戦に挑み、悩む八代さんの素顔に、共演者たちも次第に心を開いていく…。
そして、長年憧れ続けてきた女性ジャズ歌手の大御所ヘレン・メリルも登場したライブで、八代さんはいきなり代表曲「雨の慕情」をアカペラで歌い始める―。番組では、八代さんのアメリカでの3日間を密着取材。名曲の数々とともに、演歌の女王の新たな挑戦を追う。
【出演】八代亜紀
【語り】三宅裕司

NHK総合だと「SONGS」という音楽番組枠があるですけど、その番組枠じゃありません。4月29日の夜10時台という「連休特別枠」での放送だったようです。(当日はニュースウオッチ9が放送枠拡大になったんで、23時台に放送)

番組は48分という長さで、八代亜紀がニューヨークに行き、有名な「バードランド」でライブを行うというもの。
(と言っても、「バードランドの子守唄」やチャーリー・パーカーが出ていた本来の「バードランド」は52丁目にあっったものの1965年に閉店しています。今回登場の「バードランド」は1986年に開店した『同じ名前を使った別の店』。場所も44丁目です)

ヘレン・メリルが出てきてびっくり。(そのご尊顔を拝見するだけで十分だったけど、歌はさすがに(強く)年齢を感じるものでしたが・・・)

八代亜紀はニューヨークに行って現地のジャズ・ミュージシャンとセッションを行うわけですが、八代亜紀という人のクセなのか、通訳を介するやりとりだからなのか、相手の顔を見ないでやりとり(会話)するのが気になりました。(音楽は心で通じるから?そもそも言葉が分からない場合、相手の顔を見なくちゃ通じるものも通じないと思うんだけど)

「ジャズを歌う」というのは彼女の出自から自然なものだと思うんですけど、「バードランドで歌う」(本物のバードランドじゃないにしても)というのは無理があるように思えました。

番組の宣伝文にある「新たな挑戦に挑み、悩む八代さんの素顔に、共演者たちも次第に心を開いていく…」と言うのには無理があったなと思います。(痛々しい感じが残りましたし)

少ない日数(3日間)という切羽詰まった状況(なんでそもそも3日間なんでしょ?)から、ニューヨークのミュージシャンと曲を仕上げていくわけですが、明かに時間不足。
そもそも前述の通りコミュニケーションが取れていないし・・・という印象が強く残った番組でした。
(これが美空ひばりだったらなぁ、美空ひばりが長生きしてくれていたらこういう番組も制作されたんだろうなと)

NHK総合というメインの局の番組としては企画に無理があったんじゃないでしょうかね。(BSじゃなくて地上波ですから)
特番にしたのはSONGSの域に達していないから?と邪知してしまいます。


2013年8月20日

OS X 10.8 に AirMac ユーティリティ 5.6 をインストールする方法

MacOS X 10.6 Snow LeopardからOS X 10.8 Mountain Lionにして驚いたのが、古いApple製無線LAN機器のサポート打ち切り。

実際には、AirMac Extreme の IEEE802.11g のものが、OS X Mountain Lion では設定できないって状態になってます。

製品はこれです。
アップル - AirMac Express M9470J/A - 仕様
http://www.apple.com/jp/support/datasheet/airmac/m9470ja.html

2004年発売の製品なんで、まだ使ってるのか!と言われそうですけど、AirMac Express はコンセントに挿すだけで iTunes からの再生音を飛ばせるという便利な製品。
(ヤフオクだと3000円ぐらいというのが最近の相場のようです。他社製品だったらそこまで高くないわけで、Apple純正ならではの便利機能のニーズはあるんでしょう)

ということで、無線LAN機器って製品寿命が長いと思うんですけど、Appleからは冷たい仕打ち。

OS X Mountain LionのAirMacユーティリティ(バージョンは6.3)からだとこういう扱いになってしまいます。ああ無情・・・


このバージョンのAirMacユーティリティは、このベースステーションをサポートしていません。詳しくは・・・

で、以下のURLに飛ぶことに。
http://www.apple.com/jp/support/airmac/


サポートのトップに移動しても「ここからどうすれば?」という人が多いんじゃないでしょうか。


現行のAirMacユーティリティは、"6.3"なんですが、対応OSと対応機器は以下のようになっています。

AirMac Base Station:802.11g AirMac ベースステーションまたは AirMac Express を OS X Lion 上でセットアップおよび設定する方法
http://support.apple.com/kb/HT1998?viewlocale=ja_JP
OS X 用 AirMac ユーティリティ 6.3 OS X v10.7.5 以降
AirMac Express 802.11n (2nd Generation)、AirMac Extreme 802.11n (1st Generation)、AirMac Express 802.11n (1st Generation)、AirMac Time Capsule 802.11n (1st Generation)、AirMac Extreme 802.11n (2nd Generation)、AirMac Time Capsule 802.11n (2nd Generation)、AirMac Extreme 802.11n (3rd Generation)、Time Capsule 802.11n (3rd Generation)、AirMac Time Capsule 802.11n (4th Generation)、AirMac Extreme 802.11n (4th Generation)、AirMac Extreme 802.11n (5th Generation)、AirMac Time Capsule 802.11ac、AirMac Extreme 802.11ac

ざっくり言えば、IEEE802.11n、802.11ac(802.11acは出たばかりですね)を用いる無線LAN機器しかサポートしないってこと。802.11gなんてもうサポートしませんよってこと。

さすがに切り捨てるだけじゃ駄目ってことなんでしょう。Appleからは「そういう場合は古いAirMacユーティリティを使ってね」と案内されています。

AirMac Base Station:802.11g AirMac ベースステーションまたは AirMac Express を OS X Lion 上でセットアップおよび設定する方法
http://support.apple.com/kb/HT5022?viewlocale=ja_JP

OS X Lion を使っていて旧バージョンの 802.11g AirMac Extreme ベースステーションまたは 802.11g AirMac Express をセットアップまたは設定したい場合は、AirMac ユーティリティ 5.6 を手動でダウンロードしてインストールします。AirMac ユーティリティ 5.6 は、旧バージョンの 802.11g AirMac ベースステーションおよび AirMac Express の設定に使用でき、802.11n AirMac ベースステーションにも使用できます。
AirMac ユーティリティ 5.6 を入手するには、以下の手順で行います。
http://support.apple.com/ja_JP/downloads/ にアクセスします。
AirMac ユーティリティ 5.6 を検索してダウンロードします。
AirMac ユーティリティ 5.6 をインストールします。
「/アプリケーション/ユーティリティ」フォルダから AirMac ユーティリティを開きます。
AirMac ユーティリティ 6.0 と 5.6 の両方を「/アプリケーション/ユーティリティ」フォルダに入れることができます

AirMac ユーティリティ 5.6 は「/アプリケーション/ユーティリティ」フォルダに「AirMac ユーティリティ 5.6」として表示されます
AirMac ユーティリティ 6.0 は「/アプリケーション/ユーティリティ」フォルダに「AirMac ユーティリティ」として表示されます。

Mac OS X Lion 用の AirMac ユーティリティ 5.6
http://support.apple.com/kb/DL1482?viewlocale=ja_JP

解決策が書いてあるじゃん、と油断してました。
AirMac ユーティリティ 5.6をダウンロードしてインストールしようとしたけど、OS X Mountain Lionへはインストーラが受け付けてくれませんでした。


なんじゃこりゃ?というわけで、検索してみると困っている人が多い様子。

HT5022 AirMacユーティリティ5.6のインストールに失敗する件: Apple サポートコミュニティ
https://discussionsjapan.apple.com/thread/10127303?start=0&tstart=0

MacOS Xでも OS X 10.7 Lion ではこの方法が使えるようですけど、OS X Mountain Lion だと上のスクリーンショットの通り、インストールを拒まれます。

サポートコミュニティでは有料のソフトを使ってインストーラ(pkg形式)からファイルを抜き出す方法が書かれていましたが、英語のサイトではコマンドで解決する方法が出てました。

How to view logs in Airport Utility v6, or install 5.6 in Mountain Lion? - Ask Different
http://apple.stackexchange.com/questions/57453/how-to-view-logs-in-airport-utility-v6-or-install-5-6-in-mountain-lion/58332#58332


まずは、AirMac ユーティリティ 5.6をダウンロード。
http://support.apple.com/kb/DL1482?viewlocale=ja_JP

ダウンロードしたディスクイメージを開くと AirPortUtility56.pkg が表示されます。


「ダウンロード」フォルダに AirPortUtility56.pkg をコピーして、ターミナルを起動して下の3つのコマンドを実行させるだけ。$ 以降の太文字部をコピーしてペーストするだけです。(Passwordの入力があるけど)
  • $ cd ~/Downloads
  • $ pkgutil --expand ./AirPortUtility56.pkg ~/Downloads/AirPortUtility56
  • $ gunzip -c < ./AirPortUtility56/AirPortUtility56Lion.pkg/Payload | sudo tar -C / -xvf - "./Applications/Utilities/AirPort Utility 5.6.app"

1つめはMS-DOSと同じ、cd コマンド。~/Downloads で起動ディスク/ユーザ/ユーザ名/ダウンロード フォルダへカレントディレクトリを変更します。
2つめはダウンロードフォルダにコピーしていたpkgファイルを伸張、3つめは伸張したファイルをアプリケーションフォルダに「インストール」する内容となります。

使っているコマンドの詳細はこちらを。

これで、アプリケーションのユーティリティフォルダに無事インストールされます。


OS X Mountain Lionでも、AirMac ユーティリティ 5.6の起動は問題無し。(インストールできないようになってるだけですね)
起動すると問題なく(すべての)設定が可能です。


というわけで、古いApple無線機器はまだまだ使えますよ。





2013年8月14日

「Yahoo! JAPANの配信する行動ターゲティング広告」を無効にする方法

以前書いた「楽天の「モーションウィジェット」を表示しない方法」がよく読まれているので、Yahoo! Japan の行動ターゲティング広告についても。

Yahoo! Japan(以下、Yahoo!)ではWeb閲覧の履歴を元に広告を表示しています。
Yahoo!をWebブラウザの初期表示にしているという人、Yahoo!のメールアカウントを使っているという人は多いと思いますから、一度チェックしてみてはいかがでしょうか。


Yahoo! JAPANへの広告掲載 - ユーザー情報の取り扱いについて
http://advertising.yahoo.co.jp/ad/privacy/
弊社の広告商品は以下の仕組みで運営しています。
から始まり、パソコン、スマートフォン、モバイル(従来の携帯電話)それぞれでどのようなことをやっているのかがわかりやすく書かれています。

Yahoo! JAPAN - 行動ターゲティング広告の無効化について
http://btoptout.yahoo.co.jp/optout/index.html
行動ターゲティング広告の特色
Yahoo! JAPANでは、お客様により有益な広告を表示する手法の一つとして、お客様の興味関心に関連した広告を表示する「行動ターゲティング広告」を、Yahoo! JAPANおよびパートナーメディアのサイトを対象に配信しております。 
行動ターゲティング広告が配信されることによって、お客様の興味関心に関連した広告がより多く表示されるようになります。 例えば、お客様が国内旅行の情報を探すためにYahoo!トラベルを閲覧した後は、国内旅行に関連する広告が表示される可能性が高くなります

Yahoo! JAPAN - 行動ターゲティング広告の無効化について
http://btoptout.yahoo.co.jp/optout/preferences.html


上のページで無効化(オプトアウト)することができます。(初期値は有効化されています)

無効化を希望されるお客様は、このページ下部の「無効化」ボタンを押してください。※ブラウザの設定で、クッキーの送受信が拒否されている場合は、行動ターゲティング広告の配信対象にはならないため、「無効化」ボタンが表示されません。 
Yahoo! JAPANIDでログインされた状態で、「無効化」ボタンを押すと、今後ログインされた状態ではデバイス (パソコン、モバイル、スマートフォン、など) を問わず行動ターゲティング広告は表示されなくなります。 

Yahoo!のIDでログインした状態で「無効化」(オプトアウト)すれば、そのIDでログインした状態ではデバイスを問わず「無効化」されるというのは親切ですね。

複数のIDを用いるって人は利用するIDでログインしてから、設定を「無効化」しておけば良いかと。

Yahoo!が行ってる行動ターゲティング広告以外、提携先の広告管理についてはこちらから。

Yahoo! JAPAN - 行動ターゲティング広告の無効化について
http://btoptout.yahoo.co.jp/optout/alliance.html

これを書いてる時点では、CRITEO株式会社、Google Inc.が提携先となっています。
提携先のオプトアウトページへのリンクも貼られており、親切ですね。


続いては、Yahoo!メールの広告について。

Yahoo!メール - インタレストマッチ広告について
http://info.mail.yahoo.co.jp/im_optout/
Yahoo! JAPANのサービスで表示される一部のインタレストマッチ広告において、お客様がYahoo!メールでご利用になったメールのタイトルおよび本文を機械的に解析し、その結果を利用することによって、お客様の関心と関連性の高い広告が表示されやすくなります。 
例えば、お客様が国内旅行に関する内容が含まれるメールを閲覧されている場合、国内旅行に関する広告が表示される可能性が高くなります

Yahoo!メールの場合は送受信しているメール内容を機械的に解析して広告を出しているとのこと。

Yahoo!メール - Yahoo!メールガイドライン
http://info.mail.yahoo.co.jp/guidelines/mail.html

ここの第7項、「メールの解析」に書かれています。
メールの解析
当社は、お客様がご利用になるメールにつきメール本文および表題を機械的に解析し、お客様が当社のサービスをご利用になる際にお客様の関心にマッチすると機械的に判定された広告やお知らせを表示したり、その他便利な機能を提供したりします。当該表示や機能提供を希望されない場合には、こちらから解析を中止することができます。

設定変更はこちらから。
Yahoo!メール - インタレストマッチ広告について
http://info.mail.yahoo.co.jp/im_optout/



上の状態になっていれば「無効化されている」(オプトアウトした)ことになります。

関連
楽天の「モーションウィジェット」を表示しない方法
http://tiiduka.blogspot.com/2012/08/blog-post.html
Googleアカウントに紐付いた広告を管理する
http://tiiduka.blogspot.com/2012/08/google.html

「100円ショップ」のUSBハブ

USBハブも100円ショップで売ってるよ、と聞いたんで探してみました。
セリアとダイソーで扱っていました。


左がセリアで売られている2ポートのUSBハブで105円(税込み)。ケーブルの無い、USBポートに直接挿して使うもの。

右がダイソーで売られている4ポートのUSBハブで315円(税込み)。ケーブルが約1mと長めで、普通に家電量販店やPC関連のお店で売られているものと遜色ない感じ。


セリアの105円2ポートハブはこんな形状になってます。(スティック状と言いますか)



ノートPCに挿して使うとなるとノートPC本体のUSB端子を破壊しような感じがします。
セリアでは延長タイプのUSBケーブルも売られているから、そちらと組み合わせて使う方が良さそうです。(ケーブルの色は黒なんだけど)


簡単に分解できちゃったんで内部を。(接着されてません!)


ちゃんとしてます。


中を見てしまうと105円で売ってる商品とは思えません。


データ用の配線を行わず「USB充電に特化したUSB電源分岐器」もセリアで売ってましたが、こちらは間違いなくUSB2.0に対応したハブです。
(デバイスとしてもちゃんとUSBハブとして認識してますから)

ダイソーの315円4ポートハブは、ちゃんと接着してあるようで分解せず。
こちらももちろんUSBハブとして認識してます。


ダイソーのUSBハブは「本格派」というか、これ買っておけば問題無いじゃんという商品。(バスパワーだけどもね)

ポート単価で比較すれば、セリアは 105/2 で 52.5円/ポート、ダイソーは 315/4 で 78.75円/ポート

セリアのUSBハブはスティック形状でも問題無いという人には良いかと思うけど、2ポートなのが残念なところ。USBの延長ケーブル代金を加算するとポート単価が 210/2 で 105円/ポートになるのでご注意を。

続 DURALEXじゃない、PALAKS製のグラス

先日、「PALAKSというトルコの会社が作っているグラスも愛用しています」と書きましたが、小さいのもあるとのことで探してみました。(情報感謝)

この二つのサイズが新規に加わりました。


前回のと比較すれば「小さい」ってことがわかるかと。今回のはガムボトルより小さいグラスですね。


今回加わったものの大きい方の底の部分。


小さい方はPALAKSと文字を入れるスペースが無いから、Pのみ。


入手したのはセリア(大)とダイソー(小)。(セリアにも小さい方があったけどダイソーで買ったあとだったのでパス)
ショットグラス Made in Turkey Pシンプルグラス-1 と書いてありますね。


ということで、大きめのものを探すならキャンドゥ、小さめのものを探すならセリア、ショットグラスを探すならダイソーという感じでしょうか。

2013年8月13日

音楽のパッケージメディアに対する「需要」

CDというパッケージメディア、日本ではなんだかんだと言われながらもしぶとく生き残っています。

AV Watch - RIAJ、2013年6月のレコード生産実績を発表
http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20130729_609431.html
日本レコード協会(RIAJ)は22日、2013年6月度のレコード生産実績を発表。音楽ソフト(オーディオレコードと音楽ビデオ合計)生産実績は、数量が前年同月比108%の2,134万枚・巻、金額が同113%の255億円で、共にプラスとなった。

AV Watch - 音楽ソフトと有料音楽配信合計で日本が世界1位に

 IFPIの日本支部である日本レコード協会によれば、国別の売上順位では、日本はアメリカの約44億8,100万ドルに次いで世界2位の44億2,200万ドル。このうち、音楽の二次利用に関する権利収入を除いた、音楽ソフト(オーディオ、音楽ビデオ)及び有料音楽配信の売上合計では、日本は約43億ドルで1位となった。
背景には極端な円高ドル安という為替の影響もあるとは思います。(ドル換算なので)


日本レコード協会「日本のレコード産業2013」
http://www.riaj.or.jp/release/2013/pr130403.html



月単位でも、年度でも増加しているってのが面白いところ。
以前も「CDが売れている?」と題して書きましたが、それは2010年の話。(しかも同じ8月に書いてますね)
さすがにそれ以降は・・・と思ってましたけど、なかなかどうしてというのが日本の音楽業界のようです。(「音楽CD 生産額が14年ぶりに増加」日本は世界最大のCD販売国

1980年代の「アナログ盤からCDへ」というレコード媒体の移行では「先進国」だった日本ですが、2000年代からの「CDからデジタルデータへ」という媒体移行では「後進国」な状態が続いています。

CDV-NET オーディオレコード生産推移
http://www.cdvnet.jp/modules/stats/index.php/record.html


理由はいくつかあると思うんですが、
上の1990年からのグラフだとバブル感がわかりにくいんですが、下のグラフを見ればCDになってからずーっとバブルだったってことがわかるかと。


  • パッケージメディアへの「愛着」が強い。(みたいです。レンタル利用度の高さを考えるとほんとかな?って思いますが、テレビ番組を残すという習慣があったりするから「モノ」として残したいという気持ちがあるのかも。でもテレビ番組の場合は再放送されにくいというこの国の放送事情が影響していると思いますが)
  • YouTubeなどで済ます人が増えた。(私からすれば、これは試聴レベルだと思うんですが、YouTubeで再生できればOKという層も多い様子)海外だと無料サンプル曲のダウンロード提供が減り、SoundCloudでのストリーミング配信の利用が多くなってます。

日本の場合はやっぱり
が大きいんじゃないかと思っています。

モノが増えるのが嫌という風潮(『断捨離』とか呼ぶみたいですが、私にはその詳細はわかっていません)があったりと、CDやCD再生環境(オーディオ機器)って場所を取るし邪魔な存在なんじゃないのかと。(私の場合はCDソフトケースでパッケージを圧縮して対応してますが、それでも物理スペースの占有度が高いです。都内のように坪単価が高ければ無視できないスペース)

レンタルだったら必要な時にというコンビニエンス・ストア的な利用が可能ですし、地方でも市レベルだったらTSUTAYAやGEOなどのレンタルチェーン店があるというところが多いかと。

レンタル店の出店状況や実際に店頭を見ていると音楽をレンタルするって人はまだまだ多いように思います。(レンタル店舗数と店舗面積の推移はあるけど、「CDレンタル数の推移」というそのものずばりな数字が公開されていないのが残念)

今までのようにレンタルしてもCD-Rにコピーするわけじゃなく、PCへのリッピングだけで返却って人も多いように思えるんです。(そんな統計どこかにないのかな?)

私の場合は図書館でCDの貸出をしてもらうことはあるけど、CD−Rへのコピーはやってません。コピー作業や保存、管理が面倒だし、そのCD-Rを再生する回数はほぼ無いと思うから。(所有CDのリッピングは256kbpsだけど、借りたCDをリッピングするときは320kbpsでリッピングするぐらいの差。これもiTunesのレートに加え「持ってないぞ」という「マーキング」の意味だったりします)

地方だったら「クルマで再生する需要がある」と言われそうだけど純正のカーオーディオには、3.5mmミニステレオのAUX入力端子が付いているのが普通になってきてますし、オプションで  iPod/iPhone を接続できるようにすることもできるんで、わざわざCDを取り替えてという人は減っているんじゃないのかなと思うわけです。

日本コンパクトディスク・ビデオレンタル商業組合
第21回通常総代会 記念シンポジウム
音楽消費の行方~レンタルユーザーから見た視点~

2005年と古い資料になりますが、こちらの配布資料(PDF形式)では「レンタルしてもCD-Rに焼かない」って人が多いのに驚きます。


レンタル業者側がまとめた資料ではありますが、私的録音録画補償金制度で『音楽用CD-R』に課金してたのはなんなんだって思えてしまいますよね。
他にもレンタルや購入するきっかけの情報は何かとか、いろいろ面白いです。

(茶髪になる前の)津田大介氏の発言から。
●津田:
 田中先生の発表の中で、レンタルと購入の関係をまとめられていて、音楽ユーザーにはABCという類型があり、Aの人はCDは購入だけしてレンタルはしない層で、Bの人はレンタルもすれば購入もするという行ったり来たりする層、あと、レンタルだけするCの層と、三つに分類されていた。これが非常にわかりやすく、自分も確かにそうだろうなと感じた(※図1)。

私の場合は、「A層」なんですかね。図書館利用派だから「B層」?
行ったり来たりというよりは、(地方の)公共図書館に置いてあるようなものを貸し出してもらっているレベルだから微妙。(都区内の公立図書館みたいにCDが豊富にあってという状態とはほど遠いですからねぇ)


さてさて、デジタルデータだと Music Unlimited のような「月決め聴き放題」のサービスも立ち上がってますが、まだまだ利用者は少ない様子。
使ってるいるという知り合いが、リアルでもネットでもいないんです。(TwitterのTLでも流れてこないし)

Napsterは時期が早すぎたと思いますが、今回の新サービスは「スマートフォン」という高速な通信環境と高速な再生環境があってのものなので、これがこけたら「日本では定額制は馴染まない」ってことなんでしょうか。

音楽配信って、映像配信の Hulu(定額制ですね) や TSUTAYA TV(レンタルの代替) などの配信サービス、テレビ放送だと NHKオンデマンド のようなサービスに比較すれば少数派じゃないかと思います。
そもそも「音楽配信サービス」はテレビCMをやったりしてませんし、世間での認知度も低いかと。

ということで、再生機器が CDプレイヤーやMDから iPod や Walkman に変化し、その後は iPhone に代表されるスマートフォンに変化してますから、音楽再生専用機を所有する必要性が薄れているんじゃないかと思います。


WIRED.jp
Spotifyは違法ダウンロードを駆逐する切り札か!?
2,000万曲を無料で聴き放題。これがSpotifyの人気の鍵。Spotifyは、これまでニッチだった定額制配信を一躍、「iTunesの次に来るもの」に変えた。例えばRhapsodyやMusic Unlimitedといったほかの定額制配信サーヴィスとの最大の違いは、基本無料の広告モデル配信と定額制配信を組み合わせた、「フリーミアム配信」モデルを採用している点だ。「毎月10時間までは無料で聴き放題。ただし、それ以上聴きたい人は月5ドル、スマホでも使いたい人は月10ドル払ってね」というビジネスモデルで、この「基本無料」という点が、音楽にお金を払いたくない違法ダウンローダーたちの心を鷲掴みにした。

毎月10時間までは無料というサービス。ライト層にはこれでいいんじゃないの?音楽を聴く習慣の無い人にはどう見えるのかいまいちわかりませんが、好奇心はあるけど知らないジャンルの楽曲に挑戦したいって層にはパッケージメディアを売る機会にもつながると思うんですけどね。


前述の通り、スマートフォンの場合は常時Internetに接続している高速な機器なわけで、Spotify(スポティファイ)が日本でサービスを開始する準備はできていると思うのですが。

2013年8月12日

ポータブルCDプレイヤーの「需要」

この一年が顕著なんですが、リサイクル店でのポータブルCDプレイヤーの扱われ方に大きな変化があるように感じています。というか、中古商品の販売価格が上がってますよね?

ヤフオクでの「相場」、ハードオフ、セカンドストリートなどのリサイクル(チェーン)店(と言っても遠征しないから宮城県と茨城県しか知らないけど)での扱われ方なんですけど、いままでは無名ブランド品は「ジャンク箱」という扱いが多かったように思うんですが、ここで紹介したKOHKAブランドのものまでガラスケースに鎮座するようになるとは。


もちろんガラスケースに鎮座してるだけあって、値段も3桁じゃなく、4桁でした。
パッケージが一式揃っているわけでも、美品って感じでもなかったんですけどね。

もうちょっと予算を足してソニーの現行機を新品で買った方が良いように思います。
SONY D-EJ002は初期設定のままだと圧縮された=劣化した音だから評判がイマイチなんですけど、音飛び防止のG-PROをOFFに設定すればCD品質の音になりますよ。(側面にスイッチ、液晶があって扱いにくいという人にはD-NE241もありますよ)


最近は(ヘッドフォン、イヤフォンだけで)「スピーカが無い」という人も多いみたいだし、CDプレイヤーが無く「PCの光学ドライブだけ」(ゲーム機だけ)って人も多いみたいですから、わざわざポータブルCDプレイヤーを買うというのは特殊なことなのかもしれません。

その「PC」でも、Ultrabookには光学ドライブは付いてないし、極端なことを率先してやってきたAppleでは光学ドライブすら排除する方向ですし、もうじき出るらしい 新しいMac Pro が発売されたら全てのMacから光学ドライブが搭載されなくなることになります。
(別売りで「Apple USB SuperDrive」を7,800円という「プレミアムな値付け」で売ってはいますが。(Blu-rayドライブじゃないのに高すぎ!))

そんなわけで、中古で10年前、20年前のポータブルCDプレイヤーを高く買う前に現行モデルを(CD品質の再生音になるように)ちゃんと設定して使ってみては?と思うわけです。(「古いモデルならではの音」があるのは事実ではありますが)






ポータブルCDプレイヤー(Panasonic SL-CT440)

久々にポータブルCDプレイヤーの紹介です。
2001年3月発売の パナソニック SL-CT440 です。

Panasonic 製品情報
http://ctlg.panasonic.jp/product/info.do?pg=04&hb=SL-CT440
http://panasonic.jp/support/product/audio/SL-CT440.html

AV Watch - パナソニック、40時間再生可能なポータブルCDプレーヤー
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20010222/pana01.htm


製品特長は、
  • 携帯に便利な薄型コンパクトボディ
  • 耐振機能「音飛びバスター」搭載
  • 最長40時間再生
  • スティックタイプの電子ボリューム付6キーリモコン付属
となっています。

上蓋の操作部。


スイッチは上の3つが MEMORY/RECALL, EQ, MODE、その下の2つが音量調整、大きなスイッチ4つは、左上が OPR OFF 、右上が再生/一時停止、左下が曲戻し、右下が曲送りとなっています。


取扱説明書がダウンロードできないもんで、"OPR OFF" というスイッチは、「OPR=Operation」という意味なのかと想像。

上蓋が大きく開くのはPanasonic製品ならでは。
(CDのメディア取り出しに便利なプッシュリリースではありません。)


付属リモコンは3.5mmミニステレオ端子を用いた4極プラグのもの。
スティック型とは言いますが、SONY製品でのスティックとは違い簡素なもの。
リモコン側のヘッドフォン端子は3.5mmミニステレオです。


電源は単3電池と単4電池の両方で使えるようになっているようですが、この個体では単4電池用のアダプタ(電池ケース部の白い部品)が入ってました。
電池蓋のLOCKがあるのも珍しいかと。LOCK側にスライドさせると電池蓋が開かないようになっています。

側面は、左側はストラップホールのみ。右側は写真のように、DCジャック(DC4.5Vセンター+)、HOLDスイッチ、ヘッドフォン端子(リモコン端子)となっています。


Line Out端子は無し。外付けの電池ケースの利用も無しという割り切った仕様です。

HOLDスイッチの接触が悪くなっているものが多いように思います。(スライドスイッチの接点が接触不良になっている)
何度もスライドさせていると接触が良くなって動くようになることもあるかと。

取説が無かったんで仕様はWebから。
http://ctlg.panasonic.jp/product/spec.do?pg=06&hb=SL-CT440

電池持続時間<EQモードOFF+耐震機能ON/OFF>
約15時間:別売パナソニック単4形アルカリ乾電池(LR03)使用時<ON時のみ>
約40時間:別売パナソニック単3形アルカリ乾電池(LR6)使用時<ON時のみ>
約15時間:別売ニカド式充電式電池「スーパーニカド1000」(フル充電、約5時間充電)使用時<ON時のみ>
約9時間:付属単4形ニッケル水素充電式電池(フル充電)使用時<ON時のみ>

音飛び防止機能がOFFにできるような書き方ですけど、「ON時のみ」の情報記載だけということで、音飛び防止機能はOFFにできない仕様です。(他製品と共通にしているからなんでしょうがややこしい)

パナソニックのSL-CTシリーズについては以前まとめたものがあるのでこちらも。
パナソニックのポータブルCDプレイヤー(SL-CTシリーズ)
http://tiiduka.blogspot.com/2010/05/cdsl-ct.html


2013年8月10日

アクティブ・スピーカ SONY SRS-A201

帰省モードですね。それにしても今年は暑いです。

帰省はクルマ移動なので、iMacも一緒。(本体とTime Machine用とiTunesライブラリの入ったHDDが2台)
ケーブル類やFireWire400で接続するCD/DVDドライブ、マウスとキーボードなどは実家に常時置きっ放しにしているので本体と最小限のHDDだけ持っていけば良いようにしています。(とはいえ、iMacはそこそこ大きいし重いんで取扱いは厄介。Mac miniにして、実家用に液晶モニタ常備環境になれば荷物はかなり減ることになります。MacBookにしちゃえば移動はもっと楽なんだけども、それは別)

iMacで音楽を再生する環境までは持ち歩かないので、実家ではアクティブ・スピーカを利用しています。
iMacの内蔵スピーカでもそこそこバランス良く鳴るんだけど、液晶面の底に下向きに配置されていることもあって、定位感が無いからやっぱりスピーカは欲しいところ。

で、使っているのがソニーのSRS-A201という安いもの。

ソニー アクティブスピーカー SRS-A201
http://www.sony.jp/active-speaker/products/SRS-A201/


すでに生産完了のモデルです。
後継モデルはSRS-A1とかSRS-A3になるのかな。

ラジオに接続すると受信に影響すると書かれていますが、これは電源となるACアダプタのせいなんじゃないかと思います。
ポータブルCDプレイヤ用と共通のDC4.5V出力のスイッチング電源式ACアダプタが付属しているんですが、これが原因かなと思います。

アンプの入っている左側面はこんな感じ。


入力もアナログ一系統(3.5mmミニステレオプラグ)だし、電源スイッチとボリュームだけ。必要最低限のものだけ。
音はクセは無いけど、低音が出ません。(iMacの内蔵スピーカの方がレンジは広い)
流し聞き用であれば十分かと。


軽量なプラスチック筐体なので安っぽい箱鳴りも気になるところではありますが。


現行のiMacと違って本体に厚みがあるからこんな感じで設置。
左右を離しての設置、iMacの両サイドに置くと音像がぼやぼやになるんで、モニタ部中央上部に設置しています。
ちょっと下向きの仰角になってちょうど良い感じです。



2013年8月8日

荒井由美「ひこうき雲」とジブリ映画「風立ちぬ」

ジブリの映画「風立ちぬ」が公開されてから、主題歌に採用された荒井(松任谷)由美の「ひこうき雲」を耳にする機会が増えました。

http://kazetachinu.jp


映画「風立ちぬ」は未見ですし、いままでのジブリアニメに対してもそうだったように映画館に足を運ぶということはないと思いますが、主題歌は「またユーミンか」と思ったと同時に「うまい選曲だね」と。

1989年公開の「魔女の宅急便」(平成元年だからもう25年も前。『バブル』のピーク時期の作品)はテレビ放送された時に観ましたが、音楽に荒井由美時代の「やさしさに包まれたなら」と「ルージュの伝言」が使われていたのが印象的。

で、今回の「風立ちぬ」ではまた荒井由美時代の(というか、デビューアルバム1曲目の)「ひこうき雲」が使われているようです。

私の世代だと「風立ちぬ」というタイトルだと、松田聖子が歌った「風立ちぬ」(作詞:松本隆、作曲:大瀧詠一の名曲)を連想しちゃうけど、映画ではそうじゃなくて荒井由美の「ひこうき雲」なわけです。

この曲は歌詞がものすごいんです。(作詞作曲:荒井由美)
  • あの子の命はひこうき雲
  • 高いあの窓であの子は死ぬ前も空を見ていたの
「命」や「死ぬ」という言葉を重く使った曲で、これだけでも普通のポップスにしちゃあという歌詞であることがわかるかと。

「ルージュの伝言」の『明日の朝、ママから電話でしかってもらうわマイダーリン』、「やさしさに包まれたなら」の『やさしい気持ちで目覚めた朝はおとなになっても奇蹟はおこるよ』という(現実離れした)明るい歌詞と比較すればその重さがよくわかるかと。

どれも名曲なんですが、ほんとこの頃の荒井由美という人は神がかっているなと思います。(私は「松任谷由実」になる前の活動時期が彼女のピークだと思ってます)

そんなわけで、主題歌として荒井由美の「ひこうき雲」が選ばれたというだけで、重苦しそうな、「みんなが楽しめる」と正反対な映画だってことがわかります。

ジブリ作品については、公開にあわせてのプロモーション(NHKも巻き込んで)とか公開時のバッシングがすごいけど、こういう会社があってもいいんじゃないの?と思います。
(今回はスイートスポットが狭い映画なんだから余計にバッシングが激しいみたいですけど。「紅の豚」に萌えを感じない人にゃそりゃ酷評されるだろうし)

PC Watch の「ルネサス」記事に感じる違和感

「ルネサス」大変みたいです。
エルピーダはあーなっちゃったし、ルネサス(ルネサス エレクトロニクス)も工場を閉鎖したりと大変みたい。

ルネサス エレクトロニクス 事業紹介
http://japan.renesas.com/comp/profile/business/index.jsp


Wikipedia ルネサス エレクトロニクス
http://ja.wikipedia.org/wiki/ルネサス_エレクトロニクス
ルネサス エレクトロニクス株式会社(英語: Renesas Electronics Corporation)は、東京都千代田区に本社、川崎市中原区に本店を置く大手半導体メーカー。 三菱電機および日立製作所から分社化していたルネサス テクノロジと、NECから分社化していたNECエレクトロニクスの経営統合によって、2010年(平成22年)4月に設立された。社名に冠する『Renesas』は、あらゆるシステムに組み込まれることで世の中の先進化を実現していく真の半導体のメーカーとして「Renaissance Semiconductor for Advanced Solutions」を標榜して名付けられたものであり、ここには日本から世界に向けた半導体産業復興の意が込められている。

三菱電機、日立製作所、NECのそれぞれの半導体部門が・・・という成り立ちからしてややこしいんですけどもね。
PC関連のチップ(USB3.0のホストコントローラ)とかでも馴染みがありますけど、アナログIC、オペアンプでもお馴染みの存在。

実家が水戸なもんで、ルネサスの那珂工場は日立製作所の工場が建ち並ぶひたちなか市の国道6号沿いの「あのへん」だし(近くにブックオフがあるから「あのへんね」と覚えてます)、そういう意味でも身近な存在でもあったりします。
(実際はブックオフの駐車場からよく見えるのは水戸工場(水戸に無いけど水戸工場)のエレベータ塔だったりするんですけどね)


PC Watchの連載記事でもルネサスのことがたくさん。

PC Watch【福田昭のセミコン業界最前線】ルネサスの「明日」はまだ見えない
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/semicon/20130807_610656.html

この連載記事では以下のようにルネサスについて何度も取り上げています。
ざっとこんな感じ。タイトルからして大丈夫じゃない感が漂っています。

PC Watch - 福田昭のセミコン業界最前線
ルネサスの「明日」が見えない
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/semicon/20130703_606176.html
赤尾ルネサスから鶴丸ルネサスへ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/semicon/20130404_594554.html
国有化されるルネサス
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/semicon/20121213_578565.html
ルネサス モバイルの挑戦と挫折
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/semicon/20130401_593966.html
ルネサスという「バケツ」に開いた穴
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/semicon/20121003_563479.html
USB、LTEと製造外注で復活を期するルネサスのSoC事業
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/semicon/20101018_400333.html
破綻しつつある新生ルネサスの事業統合シナリオ 
誕生後1年を経過したルネサス エレクトロニクスが抱える課題 
USB、LTEと製造外注で復活を期するルネサスのSoC事業 
2012年度までの中期計画だったルネサスの「100日プロジェクト」 
ルネサス エレクトロニクスの誕生 

もう記事タイトルからして駄目駄目感でいっぱい。

これじゃ『メイド・イン・ジャパンはやっぱり駄目なのか』と思ってしまいますよね。
PC Watchという媒体だからなんでしょうが、これらの記事を読んでも「そうじゃないだろ!」という違和感があるんです。

『なんで儲からないの?』という素朴な疑問に応えるような記事になっていないのが問題かと。
駄目駄目なのは「本質」が書かれていないPC Watchの記事の方。(同じネタで記事を書くことができるから?と嫌味の一つでも言いたくなります)


東洋経済 会社四季報 2013年06月14日より。
6723   ルネサスエレクトロニクス るねさすえれくとろにくす[ 電気機器 ]
【URL】http://japan.renesas.com/
【決算】3月
【設立】2002.11
【上場】2003.7
【特色】NECエレとルネサステクが統合。車載用マイコンで世界首位。SoC事業を縮小。経営再建中
【連結事業】マイコン39、アナログ&パワー半導体30、SoC(システム・オン・チップ)22、他9【海外】46
【改 善】後工程3工場を売却。主力のマイコンが車載用活発、産業用も下期伸びる。民生軸にSoCの不採算品絞り込む。前期構造改革で償却費大幅圧縮、500億円の人件費減。営業黒字復帰。リストラ特損減。
【新体制】モバイル事業は13年末メドに売却か清算。6月末に第三者割当増資で1500億円調達、構造改革とマイコン開発加速。オムロン作田会長が会長兼CEO就任。

普通だったら、なんでそんなに儲からないの?経営者が能なしなのか?と思うところですが、そうじゃないんです。「市場シェアはすごい」けど「儲かってない」んです。それに加えて「やめちゃいたいけどやめられない」という業界事情があるんです。
(ここをもっとはっきり書けばいいのにと思うわけ)

日経Automotive Technology - Tech-On!
分解したエンジンECUのマイコンで多かったルネサス製
 東日本大震災で著しく影響を受けた自動車産業で、回復が遅れたのがルネサス エレクトロニクスが生産する自動車用マイコンです。調査会社のIHS iSuppliによれば、同社の自動車用マイコンの世界シェアは44%といい、特に日本の自動車メーカーは多くがルネサスに依存しています

通常は、ここまでのシェアがあれば納入先のメーカに対して主導権を持つようになるんじゃないかと思えてしまいますが、実情はそういうことじゃないようです。
こちらの記事がとてもわかりやすく解説しています。

トヨタの誤算とルネサスの苦悩
マイコンシェア1位で何故か赤字(Electronic Journal 2011年6月号)
ルネサスエレクトロニクス・那珂工場が被災したことにより、那珂工場からマイコン(MCU)を調達していたトヨタ自動車の自動車生産が滞った。デンソーへの依存度が高かったトヨタは、リスク回避のためにデンソー以外の下請けに電装部品を分散させていた。ところが、ほとんどすべての下請けが那珂工場からMCUを調達していた。ここにトヨタの誤算があった。また、MCU製造の際、ラインも装置もプロセスも固定する「ライン認定」が必須とされていた。これが障害となって、那珂工場以外での代替生産ができなかった。さらに、自動車メーカーは、極めて厳しい使用環境で20年の品質保証と不良ゼロを要求する。その結果、MCUはまったく割に合わないビジネスとなり、これがルネサスの赤字体質の一因となっている。自動車産業および半導体産業が健全に成長するためには、これまでの非合理なビジネス慣習を是正する必要がある。

新潟の中越地震の際にも自動車部品を供給する工場が被災し、自動車会社の生産に支障が出たというのを記憶している方も多いかと。

そういう経験もあって自動車会社は複数の会社に発注してリスクを分散したつもりだったけど、それに搭載されていた部品がルネサス製。しかも「一つの工場」だったという話。

Electronic Journal 2011年6月号より


もう、こんなにわかりやすい図まで用意されてます。


半導体メーカなんて日本以外にもたくさんあるんだし、他所に注文すれば・・・ということができるのは民生用まで。
自動車ともなると人命が掛かってますから(ECUが熱暴走したらって考えればわかるかと)、作れればどこでもいい、安ければどこでもいい、というわけにはいきません。

記事の「●何故代替生産ができないのか?」にある通り、ルネサスの他工場で生産しようと思えば生産できたけど、(被災した)その工場じゃないと「認定部品」にならないから他工場で生産できないという事情があるわけです。同じルネサスという会社の中でもNGなんだから、他社でとなるともっと大変。

最近だと航空機のボーイング787バッテリーのトラブルが話題になりましたけど、それじゃ他の会社の部品に取り替えて...というわけにはいかなかったのも同じこと。
B787のトラブルはバッテリー本体を供給する日本の会社(上図でいう最下層)と、そのバッテリーを含めた制御する装置(バッテリーユニット)を供給するフランスの会社(上図の中間)と分かれていたので、同じ構図かと。


同記事より。
●世界シェア1位なのに何故赤字
ルネサスは、マイコンの世界シェア1位(30%)の半導体メーカーである。車載用マイコン/ECUに限れば、世界シェア42%を占めている。しかし、収益性は恐ろしく悪い。米Gartnerによると、2010年の世界ランキングは5位だが、売上高1兆1500億円、営業利益は70億円。つまり、営業利益率はたったの0.61%だった。そして、2011年3月期の連結決算では、1150億円の赤字に転落してしまった。
一方、同じマイコンでも、PC用のCPUを製造している米Intelは、世界ランキング1位、2010年の業績は売上高436億ドル、営業利益159億ドル、営業利益率は36.5%であった。
用途は違うが、同じマイコンを製造しているのに、この利益率の差は一体どういうことなのか。とにかく、ルネサスの収益性の低さは、断トツなのである
本来であれば、PC Watchが得意な分野のインテルと比較もこの通り。
「ルネサスの「明日」が見えない」のはこの儲からない仕事をやめられないからでしょ。


PC Watch - 福田昭のセミコン業界最前線
国有化されるルネサス
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/semicon/20121213_578565.html
ルネサス エレクトロニクス株式会社(以下は「ルネサス」)は2012年12月10日、同社の取締役会において同日、第三者割り当てによる増資を決議したと発表した。割当先企業は産業革新機構とコンソーシアム8社(トヨタ自動車、日産自動車、ケーヒン、デンソー、キヤノン、ニコン、パナソニック、安川電機)の合計9社である。発行する株式数は普通株式で12億5,000万株。その92%に相当する11億5,291万7,000株を産業革新機構が購入する。この第三者割当増資の結果、産業革新機構はルネサスの発行株式の69.16%を保有する最大株主となる。
儲からない商売を切り捨てたいけど、増資の引受先を見てわかる通り、「儲からない商売」の相手が増資を引き受け、それまで大株主だった日立製作所、三菱電機、NECの持ち株比率を大きく越えて最大の株主に。
(キヤノンとニコンはカメラ関連じゃなく、半導体製造装置(ステッパー)メーカとしての関係かと思います)


Electronic Journal 2011年6月号より
●ルネサス技術者の地獄はこれから始まる
冒頭で述べたように、自動車メーカーの応援により、那珂工場の復旧は大幅に前倒しされた。6月には、ラインが稼働し始める。しかし、そこからルネサス那珂工場の技術者の地獄の苦しみが始まる。歩留りとの戦いである。不良ゼロとの戦いと言ってもいい。
一度壊れたクリーンルームで、一度壊れた数百台の装置を動かすのである。震災前の正常な状態に戻るのに、どれほどの労力とコストが必要なのか。自動車メーカーは、もう助けてはくれない。むしろ、我儘な王様として、ルネサス那珂工場の前に立ちはだかるのである。その上、ECUの立ち上げを最優先したため、携帯電話用LSIやデジタル家電用SoCは後回しになっている。こちらの発注者も、鬼のように迫ってくるだろう。

震災直後は『絆』という胡散臭い言葉で 自動車メーカが支援したけど、それは自社の生産に影響があると困るから。
ルネサスからしてみれば、儲かる仕事を優先して復旧したかったけど、そうはさせてもらえなかったということ。儲からない仕事を優先したばっかりに、いまの状態になっているということです。

経営が悪化して資金面が困ったことになったけど、最大株主がよりにもよって「儲からない商売」の相手だったという悲運。
儲からない商売をやめ、儲かる商売に注力すべきところなのに、その逆という最悪なパターンになっているように思います。

2013年8月5日

DURALEXじゃない、PALAKS製のグラス

普段グラス類は強化ガラスのものを使っています。
景品でもらったりするようなガラスのコップだとすぐに割れてしまうんで、そういうものは不要と考え、強化ガラスのものばかり。
(雑貨屋さん好きなんで、「私の部屋」や「アフタヌーンティー」とかは気後れすることもなく入っていけるクチです)


デュラレックス (DURALEX) のピカデリーシリーズなんかが有名で、あ、この形は見たことがあるという人が多いかと。
以前は雑貨屋に行けばいろいろなサイズが置いてあり、入手性が良かったのですが、最近はサイズが揃わないこともあって通販で購入してます。

デュラレックスで揃えてはいるんですが、もう一つ、PALAKSというトルコの会社が作っているグラスも愛用しています。(Made In Turkey)


デュラレックスと同じく強化ガラス製で丈夫で長持ち。
サイズも各種あって、私が使っているのは下の三サイズ。


値段は安くてどれも1つ105円(税込み)。
日本ではキャンドゥが扱っている(いた?)ので入手性もそこそこ良いかと。

で、なんでわざわざ書いているかと言えば、最近はこのPALAKS製品、あんまり見かけなくなってきたんです。
同じような形状の中国製だったり日本製だったりするグラスに置き換わっている印象があります。
日本製があるならそれでいいじゃん、と言いたいところですが強化ガラスじゃないようで、蛇口にぶつけたりするとあっさり割れます。(経験済み)

2011年3月からの地震で商品棚に置いてあったグラス類が割れた地域だから見かけなくなったのか、キャンドゥそのもので取扱いを縮小、中止にしているのかは不明ですけど、10年は使える商品だけに長期間での販売をお願いしたいところ。

セリアだとUAE製の強化ガラス食器を扱っているのですが、大きいサイズのものがないのが残念なところ。(エスプレッソ用のデミサイズの強化ガラス製カップはおすすめです)