2010年12月31日

ファイナルオーディオデザイン PIANO FORTE ヘッドフォンブック2011付録

久々のイヤフォンです。
すでに話題の「ヘッドフォンブック2011」の付録のイヤフォンです。


EOS Kiss X3 + EF50mmF2.5(Macro)
ゴミがついてた!と気付いたのが遅く、修正無しでそのまま。


イヤフォン目当てで買ったというわけでもなく、ヘッドフォンブックは毎年購入してたので惰性で買ったわけですが、今年のヘッドフォンブックは今までに無かった付録あり。

音はいろんな方がレビューされているので今さらではありますが、私の感想を。
見た目は黄色がアクセントになっていて、AKGのK12Pに似た印象。

オープンタイプのイヤフォンなんですが、カナル型みたいな音の出口。
昔からこのタイプのイヤフォンがありまして、SONYやJVCだと現行品ですね。

SONY MDR-ED31LPは使っていたことがありますが、耳への装着感もよく良い印象がありました。



耳への密着性を高めるベースエキサイトチップを採用。先の長いイヤーチップがより深く耳の中に入り、重低音を逃さず耳に伝えます。フィット感が良く、耳からはずれにくい形状です

JVC HP-F107


パワフルな重低音再生が楽しめる「BASSブーストイヤーピース」採用


低域を高めるダクト形状の新開発「BASSブーストイヤーピース」により、迫力の重低音を再生します。また、耳から外れにくく耳穴にフィットする形状を採用し、快適な装着感で楽しめます。

どちらも「低音のための形状」になっています。ホーン部はどちらも柔らかい材質。

PIANO FORTEでは「ホーン型スピーカーの濃密でリアリティのある音質を実現」「イヤフォンでは難しかった空間表現を実現。ライブ音源をリアルに再生」と記載があり、「低音のため」ではなく音場感のためのようです。材質もプラスチックそのまま。

現状ではカナル型が主流ですから、「オープンイヤー=iPodの付属品」という印象が強いのかもしれませんね。
現行品のそんなに高くないモデルでも良いものがいろいろあるので、以前も書いたDR-E931LPはおすすめしたいところです。

さて、本題。
今回のPIANO FORTEですが、微妙だなぁと思います。良く言えば『優しい音』。

デザイン
装着方法をいろいろ試していると耳穴が痛くなる(ホーン部が固いため)というのは如何なものかと思います。
深めや浅めに装着したり、ノズル(ホーン)の向きを工夫していたら耳穴が痛くなります。

ケーブルは細め。MDR-E931LPのように布巻になっているわけでもなく、普通のケーブル。ちょっと細いかな。

音質面
「音楽をBGMとしてではなく、対峙して聴く大人と演奏家のための音」というのはちょっと言い過ぎかなと思います。
音楽では1970年代の荒井由美には合う感じだけど、宇多田ヒカルのには合わないなと思いました。
「BGMとしてではなく」とあるけど、BGM向きだなとも。


かなり酷評しちゃってますが、これおまけだから許せるけど店頭で試聴したらきっと見送っていたと思います。
もっと良いオープンタイプのイヤフォンはいくらでもありますよ。






My 5 newest CDs

最近の5枚。


左上から時計回りに。
  1. "Rubber Soul" - The Beatles
  2. "The Age of Adz" - Sufjan Stevens
  3. "Come Around Sundown" - Kings of Leon
  4. "Gulag Orkestar" -  Beirut
  5. "This Is Happening" - LCD Soundsystem
1は2009年ステレオリマスター盤。The Beatles のアルバムでは一番よく聴くアルバムでもあります。Mono Boxを買っていたのでステレオリマスターで買っておきたかったということで買いました。1500円だったからという要素も大です。

2はミュージックマガジン誌の2010年ベストアルバム、ロック(アメリカ・カナダ)で1位だったこともあり押さえておいた一枚。選評で『創作意欲がもっとも旺盛だった頃のプリンスとベックの諸作』と『同じ俎上に乗せて論じることができる』とまで書かれたら買わずにはいれないじゃないですか。

エレクトロニカの要素が入っているのがやはり2010年という感じです。
Wikipediaの英文ページでのジャンルは、「Indie folk, baroque pop, folk rock, alternative, progressive rock, electronica, art rock, experimental」となっていてまさに混沌。出てくる音楽も混沌、チャンプルー。今年よく聴いたブルックリン勢のアルバムと同様、ジャンルは何?と言われても難しい。でも何度も繰り返して聴きたくなるアルバムです。

所属しているレコード会社のWebでサンプル曲を試聴またはダウンロードできるのでぜひご確認を。
http://asthmatickitty.com/sufjan-stevens

Sufjan Stevens - Too Much



3もミュージックマガジンの同4位だったアルバム。(2位がヴァンパイア・ウィークエンド、3位がニール・ヤング)

いつもだとベストアルバムの特集を読んで、今年買ったCDと対比してどうだったか、という感じで終わるんですが、『泥臭いロックでイギリスから火がついたナッシュビルの4人組』という紹介で押さえることに。泥臭いとは言ってもそこは2010年。昔のU2みたいと言ったら双方から怒られるのかな。

ここでいろいろ試聴できます。
http://www.ilike.com/artist/Kings+Of+Leon/songs

Kings of Leon - Sex On Fire




4はブルックリン勢のベイルート。ここで書いてた "March Of The Zapotec" を何度も何度も聴き、旧作にも手を出しました。このアルバムは2006年発売のファーストアルバム。2007年発売の5曲入りEP "Lon Gisland" も入った2枚組パッケージでした。うれしい誤算。
東欧っぽいブラスの音に独特なボーカルにエレクトロニカという要素は近作に通じるものがありますね。クセになります。

Beirut - Brandenburg




5もブルックリン勢のLCDサウンドシステム。これまたジャンルは難しく、Wikipediaでは "Dance-punk" と書いてありますね。たしかにパンク的かつエレクトロニカで、そう言われたらそうかも。
ハチャメチャなPVも良いです。

LCD Soundsystem - Drunk Girls






2010年12月30日

Lovely Cube HeadAmp (15) ボリュームのGNDに関する情報(ハムノイズ対策)

Head-Fiでハムノイズが出るという話が出ていたのですが、その対策方法が出ています。

Grounding of Potentiometer
http://www.alicemagicbox.com/lasercollection/lovelycubevrgrounding.html

GNDとPot(ボリューム)をちゃんと取ってねという内容。
ボリューム軸とシャーシをきちんと接触させることでハムノイズが消えますよということですね。


マイナスドライバーでシャーシ(フロントパネルでは無い。黒いシャーシの部分)を削ることでボリュームがきちんと接地されますよという内容。
きちんとヤスリ(ダイソーで売ってるダイヤモンドヤスリで十分)で塗装面を剥がした方がバリが出なくて良いかと思います。
(マイナスドライバーで削れるシャーシだからネジ穴が弱点だったりするのですけどもね)


目的はPotの軸と基板のGNDを電気的に接触させることなので、塗装面を剥がして導通すればOK。
下の写真の左手前の部分とボリュームの軸がショートしていれば完了です。


これは自作アンプなどでもよく使われる方法です。
(基板のGNDとボリュームの間に配線しちゃう方法も多いですが)

2010年12月26日

Lovely Cube HeadAmp (14) オペアンプ構成をあれこれと

Lovely CubeのOPAMP構成をあれこれと試行錯誤。
おかげで東京SOUND Valve-Xの電源を入れないまま年を越しそうです。

こちらのBlogでも似たようなことやっててびっくり。


SingleのDIPをDualに変換するアダプターを介してOPA627APとかOPA637APを試してみましたが、上に熱対策のヒートシンクを取り付けたくなりますね。

OPA627APとModPackのOPA627AUを比較してみましたが、よくわかんないという結論に。

DualのOPAMPでは、OPA2107APも試してみました。Rockだと好みの音。

結局は空間の広いOPA2111AMが良いな、ということでぐるっと一周した感じ。


OPA2111AMにバイアスキットの5mA@15Vの下駄を付けて運用中。
ヘッドフォン出力のゲイン設定が本体の底面にあるんで面倒なんですが、DIPスイッチをOFF,ON、18dBにしてます。

Head-Fiでは、LT1364にしてる人が多く、これも試してみたいところ。Dualで1000円以下ですし、そのうち入手するかと思います。

MATRIX mini-i (19) 現構成と今後の改造予定

現在までの改造結果です。


デジタル回路用のコンデンサを交換したので、その分を反映。

残る改造は、前回まとめた改造項目のDACチップ用のコンデンサとアナログ出力段のOPAMP、電源の三端子レギュレータという感じ。
とっととOPAMPも交換しちゃいたい気分ではありますが、そこはそれ、急がずにという感じです。

キヤノン EOS Kiss X3 試写

猫です。


EF18-55mmF3.5-5.6 IS

LINN Recordsの "Linn Christmas Gift"

LINN Records で "Linn Christmas Gift" が無料ダウンロードできます。
(Linn Recordsのアカウントが必要)

"Linn Christmas Gift"

http://www.linnrecords.com/recording-linn-christmas-gift.aspx?utm_source=LinnEmarketing&utm_medium=email&utm_term=J&utm_campaign=xmasEcard2010



3つの品質、FLAC, WMA, MP3の3つのファイル形式を選択可能です。
  • Studio Master FLAC 24bit 48kHz 196.7MB
  • Studio Master WMA 24bit 48kHz 190.4MB
  • CD Quality FLAC 16bit 44.1kHz 75.5MB
  • CD Quality WMA 16bit 44.1kHz 74.4MB
  • MP3 MP3 320k 44.1kHz 36.9MB

MATRIX mini-i (18) デジタル回路部のコンデンサ交換(ニチコンHZとルビコンMCZ)

次の計画をということでまとめていましたが、低インピーダンス、高リプルの電解コンデンサが出てきたのでとりあえず交換することにしました。

下の写真の右側にある Rubycon TZV 16V 470uFが交換対象です。



ここのコンデンサは表面実装用のチップ型が付いているのですが、基板裏面を見るとスルーホールがあったのでリードのものに変更して取り付けています。

あり合わせの部品を使っていることもあり、一つはニチコンHZ 16V 1800uF、もう一つはルビコン MCZ 10V 1800uFにしました。


どちらもマザーボードやスイッチング電源に実装されているコンデンサです。


基板裏面にはWIMAの0.1uFをパラっているのは前回と同様です。


残ったDAC(AD1955)用の電解コンデンサはサンヨーOSコンに交換する予定です。
(今回取り付けたものもOSコンにしちゃうかも。高いんで躊躇してますが)


関連
MATRIX mini-i (16) 平滑コンデンサのポイント
MATRIX mini-i (15) 電源平滑コンデンサの交換後、再度次の計画を考える

ニコン F90 銀塩のAF一眼レフカメラ

EOS Kiss X3 + EF 50mmF1.8 II で撮ってみました。
ホコリが付いたまま。すみません。


レンズは大好きなAFニッコール35mmF2です。
ニッコールの35mmはいろいろ持っているけど、AFなのはこれだけ。


コンパクトカメラと縦横比が違うんで多少の違和感。

キヤノン BG-E5 バッテリーグリップ

キヤノン EOS Kiss X3はエントリモデルということもあり、拡張性は限定されています。
とはいえ、最近のキヤノン製デジタル一眼レフでは中級機にもシンクロ接点が無いので、そういう意味では中級機と比べても拡張性で見劣りしないとも言えます。

キヤノン EOS Kiss X3
http://cweb.canon.jp/camera/eosd/kissx3/index.html
アクセサリー紹介
http://cweb.canon.jp/cgi-bin/camera/eos/accessary.cgi?eos=0&select_body=KISSX3

ストロボを除けば、本体に関係するオプションはバッテリーグリップとリモコン程度。
たいていの機能が本体にすでに入っていることもあり、銀塩の一眼レフのようなシステムとして発展させて使うという感じではないですね。


バッテリーグリップ、BG-E5です。
Kiss X4からはバッテリーが変更になったので互換性があるのは、同じバッテリー(LP-E5)を用いるEOS Kiss X3、X2、Fになります。

正直、メーカ価格の1.6万円まで出して買う商品ではないと思います。これを付けたら連写できるようになるわけでも、連写速度が向上するわけでも無いわけですし。(銀塩だとそういうメリットがありました)
中古だと7千円以下で入手できるので買ってみたという次第。

取り付けは、本体の電池蓋を外し、カメラ底面に差し込む形になります。



ボディの電池蓋は簡単に外れるようになっています。


で、外した電池蓋をどうするか、となるわけですが、バッテリーグリップの差し込み部に収納スペースがあってこうなります。


バッテリーグリップを付けたまま出掛けて、途中で外しても運用できるようになってます。
当たり前といえば当たり前ですが、こういう仕掛けはうれしいです。

付属する電池マガジンは二種類。
単3電池6本のマガジンとリチウムイオン充電池LP-E5を1つまたは2つ入れて使うことのできるマガジン。


リチウムイオン充電池を1つだけ入れて運用することもできるし、2つ入れて長時間の運用も可能ということですね。
単3電池を入れて使えるというのは最後の最後、あったら良かったという感じかな、とは思います。
(予備充電池をその分持っていた方がいいでしょうし)

合体させると本体への給電が行われます。特に何かするという必要は無いです。
グリップ側に電源スイッチが付いていますが、これはグリップ側のスイッチやダイヤルをON,OFFするもの。横位置で使うのであればOFFにしておいた方が誤作動しなくて済むというもの。
OFFにしていても本体への給電は行われます。


縦位置にしてみた状態。グリップ側のシャッターボタンとダイヤルです。



使ってみて良いな、と思ったのはライブビューでの撮影時に使う*スイッチ。
ライブビュー(背面の液晶画面に撮影する画像を表示させて使うモード)では、シャッターボタン半押しではなく、専用のボタンを押してピント合わせをすることになるんですが、そのボタン位置がちょうど良い感じ。


横位置だと、こんな感じで握りが浅くなってしまうんです。


全体的に大きくなってしまうので、小型軽量モデルのメリットをつぶす形でのオプションになりますが、手が大きめな方にはこれを付けたほうがしっくりくるという場合が多いんじゃないかなと思います。


銀塩カメラで言えば、ワインダー(フィルムの巻き取りを自動化する機能)を付けた感じに近いんでしょうか。
安い値段で流通していることもあり、ちょっとグリップが小さいんだよなぁと思っている方にはおすすめです。

社外品(互換品)が安い値段で販売されていますが、キタムラなどで中古を探した方が安心できます。
(どこまで互換性があるのか不明ですんで)




2010年12月25日

BenchmarkがHigh Resolution音源を無料配信 (2)

BenchmarkがHigh Resolution音源を無料配信 (24/88.2)で書いていた音源ファイルの無料配信、第四弾がリリースされています。

Masters From Their Day
http://www.MastersFromTheirDay.com/

MastersFromTheirDay.com #4 - Sherlock's Daughter - "Out In The Cold" - John Agnello


Head-Fiのスレッド
Free 88/24 music download from Benchmark, makers of the DAC1!!
http://www.head-fi.org/forum/thread/500091/free-88-24-music-download-from-benchmark-makers-of-the-dac1

関連
BenchmarkがHigh Resolution音源を無料配信 (24/88.2)

2010年12月24日

キヤノン EOS Kiss X3 レンズ入手と合体ロボ化

デジタル一眼レフ Canon EOS Kiss X3を導入で書いた通り、ボディは入手してすでに持っていたEFレンズで撮影することはできていましたが、レンズがやっぱりもの足らないなと。

撮像素子がAPS-Cサイズ(こういうフォーマットにだけ名を残したAPSという規格も悲しいものがありますが・・・)なので、135フィルム(銀塩の35mm)換算にすると、焦点距離が約1.6倍になります。

135では28mmからの広角ズームでも、EOS Kiss X3では、28 x 1.6 = 44.8mm相当となって画角が「標準レンズ並」になってしまうのがもったいないところ。


なわけで、現行の標準ズーム EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS をこれまた中古で入手することにしました。
これだと135フィルム換算で、29-88mm相当になります。

EF-Sというのは、APS-Cサイズ用のマウントになっているレンズシリーズ。
ISというのは、Image Stabilizer の略で、手ぶれ補正機能の付いたレンズということになります。
USMじゃないのでAF駆動音は出ますけど、手ぶれ補正はやっぱり魅力。

ISになる前のEF-S 18-55mm F3.5-5.6 USMにするか迷ったんですが、超音波モータよりやっぱり手ぶれ補正だろうということでISにしました。
(ISの前のUSMのレンズはI型II型の二種類あり)




明るいレンズ(F値の小さいレンズ)も欲しかったので、EF50mm F1.8 II も入手。
これは昔からある安い標準レンズです。玉数が豊富なので中古で入手しやすいレンズです。
(新品を買っても1万円以下ですが)

ついでにバッテリーグリップ BG-E5も入手して合体ロボに。
単3電池用とリチウムイオン充電池用の二つのマガジンが付属していています。
リチウムイオン充電池を2つ入れて使うことができるので電池の心配が減るというのも良いですね。

EOS Kissの場合、グリップだけでなく本体も小型なので私の手にはちょっと小さいのですが、合体するとちょうど良い感じ。
ストラップを通す穴もあるので、カメラを縦位置で吊すこともできます。
右手側にストラップを巻き付けて撮影できるのでスナップとかに便利かなと思います。

2010年12月23日

MATRIX mini-i (17) 台湾からのギフトが届く

Head-Fiでやりとりをしている方からパーツが届きました。



内容は、以下の通り。括弧内はコメント文。

  • Mundorf solder Silver/Gold (Try in Power & Signal path.)
  • TRT Wonder Ultraclean Silver solder (Sound clean. in Signal path.)
  • Ultrafast Rectifiers 600V 2A 35ns (Nice sound!)
  • LM317 kit (The ON's 317 is good sound. Take try. 22uF & 47uF can control speed. 0.1uF EPCOS(Blue), WIMA(Read))
  • LM337 kit


MATRIX mini-i の電源部にこのLM317LM337のキットを用いてみるつもりです。(L7912CVは負電圧なのでLM337ですね)


電解コンデンサは日本だとなぜか入手しにくいPanasonic製のFCシリーズ。

不足している抵抗と接続ピン、半固定ボリュームを用意せねば。
パーツリストはここ。
http://download.diyrealaudio.com/download/317_337_list.pdf

抵抗値が120Oとなってて、120なのか1200なのか微妙だったので写真判定。
茶・赤・黒・黒・茶 なので120ohm +-1%ですね。
http://bake-san.com/led020.htm


加えてダイオードに半固定ボリュームとピンヘッダと。

デジタル一眼レフ Canon EOS Kiss X3を導入

ようやくデジタル一眼レフカメラを導入しました。


デジタルカメラ歴は長いのですが、デジタル一眼レフは導入せず、レンズ交換できないカメラだけを使ってきました。EVFの付いたFinepix6900Zという大きめのものを使っていた時期もありましたが、基本的にはコンパクトなデジタルカメラばっかり。

銀塩フィルムを用いる一眼レフのカメラは結構使っていたんですが、デジタルになってからは敬遠していました。陳腐化するのが速すぎて買うに買えない状態だったという感じ。
以前のように大量に撮影する機会も無いので、使わないうちに陳腐化するのはやはり寂しいものがあります。

そろそろ落ち着いてきたのかな、と思い始めたのが昨年末あたり。その後もオリンパスやパナソニックのマイクロフォーサーズ機の新型が出たり、ソニーのNEXが出てきて「デジタル一眼」にするか「デジタル一眼レフ」にするかで迷ったのですが、店頭でいじっていて楽しいのは「デジタル一眼レフ」でした。

デジタル一眼レフだと、すでに所有しているレンズが使えるというのも利点です。
所有レンズのマウントで言えば、ニコンFマウントの本数が一番多く、次にペンタックスのKマウント、オリンパスのOMマウント・・・という感じです。
ニコンにしようかな、ペンタックスも応援しなくちゃな、などと思ってはいたものの、実際に所有している多くのレンズはMFレンズ。

ニコンのボディを導入しても制約が多すぎて所有するレンズを多用とはいかないんで、マウント径の大きいEFレンズにした方が良いかなと。
いままでキヤノンのAF一眼レフ(=EOS)を使ってこなかったのでレンズ資産は乏しいけど使えそうなのでこの際、EFマウントにしてみようか、と思った次第。(ボディは無いけどレンズだけあるというのも変ですけど)


EOS Kiss X3 + EF28-80mmF3.5-5.6 IV USM




一眼レフは、学生の時にニコン New FM-2というフルマニュアル機を入手して使ってきました。「露出」というものがどういう仕組み(シャッター速度と絞り値の関係)で、被写界深度がどういうものなのか、ということを勉強させてもらったカメラです。

その後レンズやボディが増えていき、ボディではEMやFE2、F、F2、F3・・・と増えていきましたが、主に使っていたのはニコンF3でした。ファインダーの見やすさ、スポット気味の露出計など使いやすかったですね。

AFボディはニコンだとF90というカメラを持っていますが、その頃にはコニカHEXERやリコーGR1をはじめとするコンパクトカメラを使う機会が多くなっていましたんで、AFの一眼レフはあまり使ってこなかったというのが実際のところです。

ニコンやペンタックスのAFレンズの方が多いんですけど、あえてEFマウントにしちゃったという感じです。

所有レンズは、EF28-80mmF3.5-5.6 IV USMEF135mmF2.8(Soft Focus付)、EF50mmF2.5(Macro)、タムロンの28-80mm F3.5-5.6 Aspherical(77D)と随分アンバランスな構成ですが、ボディだけあればなんとかなる感じ。



ボディをどうするか、で悩むわけですが、ネット通販などで(中古を含め)比較的安価で入手することもできるEOS Kiss Xシリーズにしちゃいました。
ファインダーでのピント合わせが難しい(ペンタプリズムを使わず、ミラーで済ませているから仕方が無いんですが)という部分はあるけども、機能面では問題無さそう。
Kiss X3とX4を比べた場合、実売価格ほどの差は無さそうということで、Kiss X3で十分でしょと。センサーのクリーニング機構も付いてるし。(このクリーニングは譲れないスペックでした。気軽にSSに持ち込める都内などではそんなに気にしないのかもしれませんが)
1510万画素。RAWデータのサイズを考えれば、これでもオーバースペックとも言えますし。

現在の新品価格がボディ4.4万、レンズキット4.8万。フジヤカメラやキタムラの中古をチェックしているとKiss X3のボディは3万円から。レンズキットでも3.8万円ぐらい。
年末で買い替える人が多いのか、中古ボディが豊富なのも良い点。
(Kiss X2だとボディ2.5万だけど、センサーのクリーニング機構、液晶画面が大きく改善されたX3が良いなと)


X4からはバッテリーが変更になってアクセサリー類の互換性が無くなったこともあり、X3
で使える互換バッテリーなどが破格になっているのもありがたい点。(バッテリー2本が1200円とかですんで)


前述の通り、ファインダーはピントの山が掴みにくいというレベル以下の代物ですが、EOSシリーズに限れば中級機でもそんなに大きく改善されないという感じ。
(その点、ニコンのファインダーはよくできてます)

デジタル一眼レフを導入したものの、「できることが多すぎ」て結局はカメラ(とレンズ)にお任せすることになりそうではありますね。

関連
デジタル一眼を考える

デジカメWatch キヤノンEOS Kiss X3関連記事リンク集
http://dc.watch.impress.co.jp/backno/dslr/555.html

2010年12月22日

MATRIX mini-i (16) 平滑コンデンサのポイント

平滑コンデンサを交換してますが、コンデンサのスペックシートの「定格リプル電流」を見るようにしています。

http://www.sophia-it.com/content/平滑回路
平滑回路とは、電子回路の一種で、整流された電流の中に含まれている脈流をより直流に近い状態に(平滑化)するための回路のことである。
整流回路によって整流された電流は、正・負のどちらか片方で周期的な波形を描いている。この波形が脈流と呼ばれている。平滑回路は、コンデンサやチョークコイルなどの性質を利用することによって、脈流の波形をより平坦に近づけるはたらきを持っている。

http://www.sophia-it.com/content/リップル
交流電源を整流回路などによって単一方向に流れる電流へ変換した場合、電流は直流のような一直線となるのではなく、正か負のどちらか片方で波形を描いている。この波形は脈流と呼ばれる。脈流は平滑回路によってある程度平坦にされるが、完全な直線にはならない。このとき、脈流の平均値となる直線からプラス方向、マイナス方向に変動している部分がリプルである。

定格リプル電流値はコンデンサのデータシートに記載されています。
単位は、"mArms" で 105°C/100kHzなどの条件が記載されています。

今回の電源部の平滑コンデンサでは、ニチコンHD 25V 2700uF から 日ケミ KZH 25V 3300uFに変更しています。

ニチコンHDのデータシートより。
HD 25V 2700uF は、3460mArms (105°C/100kHz)ということがわかります。
(20℃時のインピーダンスは0.016Ω)


日ケミKZHのデータシートより。
KZH 25V 3300uF は、3630mArms (105°C/100kHz)ということがわかります。
(20℃時のインピーダンスは0.013Ω)


25V 2700uFの同容量での比較だと HD=3460mArms、KZH=3570mArms、インピーダンスは HD=0.016Ω、KZH=0.012Ωとなり、若干KZHの特性の方が良いということになります。

ニチコンHDは「高リプル低インピーダンス品」という位置づけのものですから、本来の部品選定としては正しいんじゃないのかなと思います。

で、次にデジタル回路部の平滑コンデンサ。
こちらは、ニチコンFGとルビコンTZVが使用されています。

ニチコンFGのデータシートより。
16V 330uF は、309で100kHz時の補正係数が1.50なので、309*1.50=463.5mArms(100kHz)となります。


ルビコンTZVのデータシートより。
16V 470uF は600mArms(100kHz)。



>>三洋のOSコン(SEPC)にするか、ニチコンHZにするかで悩んでます。(用途を考えるとOSコンかな?)

と書いていたのは、OSコン、ニチコンHZともにこの特性に優れているからです。
(用途と書いたのはオーディオ特性。つまり音質)

OSコン SEPCのデータシートより。
SEPC 16V 470uF は、6100mArms(100kHz)。


OSコン(SEPCシリーズ)はこれよりも高容量のものが無いというのが難点。(価格もですが)
OSコンでもSAシリーズだと16V 1000uF が 9750mArms(100kHz)という魅力的な値なんですけどね。

ニチコンHZのデータシートより。
こちらは安価かつ高容量なものがあるというのがポイント。(非磁性体のリードというのもうれしい点)



16V 470uFで2280mArms(100kHz)、16V 1000uFは形状によって値が変わりますが、2960 〜 3770mArms(100kHz)という値。

このへんを考えていくとPCのマザーボード用のコンデンサ選びとほとんど一緒ですね。

2010年12月21日

MATRIX mini-i (15) 電源平滑コンデンサの交換後、再度次の計画を考える

昨日投稿した電源の平滑コンデンサの変更後、通電によるバーンインも進み、音にも変化が出てきました。
重心が低くなり、自分としては好ましい方向に。


昇圧トランスを用いた「AC120Vでの駆動」と「AC100Vでの駆動」での違いほど大きく変わっているわけではありませんが、良い感じの方向です。
(MATRIX mini-iを改造する前に昇圧トランスを用いてみることをおすすめします)

次のステップの改造を検討中です。
MATRIX mini-i (12) 次の改造項目などMATRIX mini-i (13) 次の改造項目をまた考えるでも書いている内容と重複しますが、次第にどこの部品が何の役割なのかがわかってくるといじりたい気持ちが高まってしまいます。(苦笑)

現時点で予定している改造項目。前回のものを修正。
  1. 出力段のOPAMPの交換。OP275をAD8599に変更。(ここを変えるとがらっと変わると思うので最後に実施する予定)
  2. 三端子レギュレータの変更=L7912CVを変更。STMicroelectronics L7912CVからLM317Tに変更。
  3. デジタルIC用の三端子レギュレータの平滑コンデンサを変更。(DACやDIR用)

1番目のOPAMPの交換は後回しにして、2と3をやっていこうと思っています。
どちらも電源関係なんですが、ここを強化するだけでもずいぶん変わるんじゃないのかなと。
(L7912CVの置き換え用のレギュレータは手配済みです。届いたら交換する予定です)

3番目の平滑コンデンサは、前回以外のところをやっていこうと考えています。
まずは、DACチップ (AD1955)への電源用の平滑コンデンサの変更を計画。
オリジナル状態の写真で言うと、下に2つ付いているニチコンFG(Fine Gold) 16V 330uFがそれです。


現在はニチコンFG 16V 330uFが付いてます。



上の写真で言うと、基板のU3, U4と書いてあるレギュレーター(刻印は86RA N06A)の出力を受けているC104, C106のコンデンサを変更しようという考えです。
ニチコンFGというオーディオグレードのコンデンサを使っていますが、より低インピーダンスなものの方が良いという判断。また容量も追加したい。

平滑コンデンサの電圧を測定してみたところ、6.3V程度。
下の写真の6.29VというのがAD1955用のコンデンサの根元で計った電圧です。


三洋のOSコン(SEPC)にするか、ニチコンHZにするかで悩んでます。(用途を考えるとOSコンかな?)

と、回路を想像しながら書いていたら、昨日書いていたデジタル部の平滑コンデンサは8bitコントローラのMICROCHIP PIC16F913用(フロント液晶パネルのコントローラ)なんじゃないのか?と思えてきました。多層基板なのでパターンを追うことができないのが残念。


DIRのAK4113VFのとこにもレギュレータがあるし、ルビコンTZV 16V 470uFがDIR用なんじゃないのかなと。


改造版のMATRIX mini-i だとニチコンHD 35V 470uFに変更されています。
耐圧は上げる必要は無さそうですが、低インピーダンスなものに変更したい場所。
ルビコンTZVも低インピーダンス品ですが)
表面実装用のコンデンサが付いていますが、スルーホールもありコンデンサを交換したい場所ではあります。

まとまらぬままではありますが、方向性としては見えてきました。