2012年9月30日

WOWOW無料放送 - ER第1シーズン放送開始

10月からのWOWOWの無料放送枠で「ER緊急救命室」が放送されます。
10/1から月曜から金曜、夕方6時台の放送です。

番組の紹介ページは更新されていません。
http://www.wowow.co.jp/drama/er/

ER緊急救命室 で検索すると出てきます。
シーズン1の最初から。無料放送です。


初回のシーズン1、第一話のみ午後5:20からの開始なんでご注意を。
このままどのシーズンまで放送されるのか楽しみです。

10月1日からの改正著作権法施行と「教育」

いよいよ明日から改正著作権法が施行となります。

文化庁 - 平成24年通常国会 著作権法改正について
著作権法の一部を改正する法律 概要


以前の投稿で以下のように書いています。
「私的違法ダウンロード刑罰化」やるべきことは「教育」と「アップロードの取締り」

法制問題小委員会ヒアリング 「著作権法第30条に係る意見」(日本レコード協会)
http://www.bunka.go.jp/chosakuken/singikai/housei/h23_shiho_03/pdf/shiryo_1.pdf
55%が「わるいことだとわかってやっている」からといって、若年層をターゲットにした刑罰化をしちゃっていいものなのか。
まずは教育でしょ。やってはいけないという認知率が半数程度なんですよ。文教族議員さんはそっちを優先させるべきだと思うのですが。
法改正が成立、施行となれば何かのタイミングで見せしめ的な摘発が予想できますね。(押収したパソコンからは〜というもっともらしいアナウンスが想像できます)
見せしめでの「教育」(威嚇だと思いますが)をすべきなのか、ちゃんと著作物というものについて学ぶ機会を設けるべきなのか。私は後者だと思います。

今回の法改正、施行までの期間が短い(しかも夏休みを挟んでいる)こともあって学校の現場での周知が徹底されているのか疑問なんですが、通学しているお子さんをお持ちの方はそういう教育があったという話を聞いていますか?
また各ご家庭でも教育をしてるんですかね?

学校で教えるという意味では、学習指導要領というものがベースになっているのが日本の教育です。

新学習指導要領「生きる力」
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/index.htm

以前だったら学習指導要領を閲覧するのって面倒でしたが、Webで公開されているので便利ですね。
著作権に関する教育は「情報教育」に属するもののようです。

文部科学省 - 「教育の情報化に関する手引」について

情報教育の体系的な推進

表 小学校,中学校及び高等学校において身に付けさせたい情報活用能力


このように、小学校、中学校、高等学校とステージに分けて何をどこまでという区分けがされています。(高等学校まで括ってあるのには違和感がありますけど。義務教育の期間内じゃ無理なんですかね?)


学校における情報モラル教育と家庭・地域との連携

「情報モラルの各教科等における指導例」より実際に義務教育(小学校と中学校)の何の教科で何をという部分を抜粋しました。(著作権に関するものに下線)

小学校
1) 国語 : (題材)責任を持って情報発信
2) 社会 : (題材)正しいメールの書き方、(題材)著作物の正しい取扱い、(題材)情報に対する正しい判断、(題材)情報の有効な活用
3) 図画工作 : (題材)著作権
4) 道徳 : (題材)メールでは伝わりにくい
5) 総合的な学習の時間 : (題材)情報活用と責任
6) 特別活動 : (題材)ネット上のいじめについて考えよう
7) 各教科等 : (題材)ID とパスワード
中学校
1) 国語 : (題材)情報発信の責任
2) 音楽 : (題材)著作権
3) 保健体育 : (題材)情報機器の利用と健康
4) 技術・家庭(技術分野) : (題材)情報発信の責任、(題材)違法コピー,知的財産権、(題材)フィルタリングとウイルスチェック
5) 技術・家庭(家庭分野) : (題材)物資・サービスの適切な選択,購入
6) 道徳 : (題材)心のキャッチボール
7) 総合的な学習の時間 : (題材)肖像権
8) 特別活動 : (題材)不正請求、(題材)社会の一員としての自覚と責任について考える

情報通信だから技術系っていう短絡した考えなんですかね?知財という意味だとちょっと教科が違うように思えるんですけど。

小学校では図工の時間、中学校では技術の時間でやることになるようですが、図工の時間や技術の時間で大丈夫なのかな?(私の義務教育時代はツメコミ、偏差値時代でしたんで技術の時間は軽視されてたもんで)

教員の方も次から次へと教えることが増えて大変だと思いますが、「やっていいこと・わるいこと」の一つなわけで、学校でちゃんと学ぶことができるような仕掛けも大事なのかなと思います。
(ゲーム機の「マジコン」とかCDの貸し借りとかを例にすればいいのかな?直接的すぎるのかな?)


2012年著作権法改正関連
自公の推す「違法ダウンロード刑事罰化」が衆院通過
続「違法ダウンロード刑事罰化」リッピング編
「私的違法ダウンロード刑罰化」やるべきことは「教育」と「アップロードの取締り」
続・「私的違法ダウンロード刑罰化」やるべきことは「教育」と「アップロードの取締り
著作権法改正 -「1998年をピークに」を掘り下げてみる
著作権法改正 -「お持ち帰りCD」記事で思うメディア評論家の鈍感さ
著作権法改正 - 日本の音楽配信にいろいろと動きが
著作権法改正 - レコード会社DRM廃止の「ねらい」
著作権法改正 文化庁がQ&A含む見解を公表

新しい音楽メディア と 音楽配信 mora のリニューアル

この一週間で新しい音楽用メディア(物理メディア)と配信サービスに関するニュースがあったんでまとめて考察。

AV Watch - 「NextCD」を目指す、ハイレゾ音楽BDが登場
24/96をBDプレーヤーで。クリプトンら参加
http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20120925_562098.html

 BDビデオでは、映画などで、フルHDの映像やドルビーTrueHD/DTS-HD MasterAudioなどの高音質なサラウンド音声を収録するのが一般的だが、BDの規格として、24bit/96kHzや24bit/192kHzといったハイレゾの高音質データを非圧縮のリニアPCMで収録する事もできる。これを利用し、映像は最低限のものを収録しつつ、高音質データをふんだんに収録したBDを、CD(16bit/44.1kHz)を超える音楽ソフトとして提案しようというのが活動の趣旨となる。
 その上で小宮山氏は、「CDのような感覚で再生ができるシンプルなメニュー構成、もしくは画面を見ずに再生が開始できるようなオーサリング」、「Blu-rayならではのハイビット/ハイサンプリングな高音質サウンドを収録する事」、「全てのBDプレーヤーで再生できる事」の3点を開発コンセプトにしたという。
 コピープロテクトは、通常のBDビデオソフトと同様にAACSを採用。レイヤーは片面1層の25GBが想定されている。これは、音楽用BDの標準とされている、24bit/96kHz、2chの場合、1層でも500分以上の収録ができ、通常の作品では十分な収録時間だと考えられているため。
 ほかにも、リッピング用に、圧縮音楽ファイルを収録する事もできるという。

DVD-Audioの器をBlu-rayに移しただけのように思えます。
(普及しない)DVD-AudioとSACDの反省を盛り込んだフィジカルメディアなわけですが、どれだけのタイトルが揃うのかは疑問です。
全てのBDプレイヤーで再生できるということなので、再生機器数ではCDに次ぐ台数になるかもしれませんが、音楽ソフトの流通という意味では疑問符が付きます。

DVD-Audioの場合、全てのDVDプレイヤーで再生できなかったこと、画面があることを前提にしたものだったんでメニューから再生を選んでという厄介な操作が必要だったのが残念なところ。タイトルも少なかったですしね。
SACDはしぶとくタイトルが出ていますが、これ以上にはならないだろうなと思います。(マニア向けのものとしては継続されるでしょうが)

今からでもDVDという器で利便性を高めた音楽メディアを作ることは可能だと思うんですが、そうはしないんですね。DVDの場合はリッピングできちゃいましたから、その影響もあるんでしょうか。

そうそう、DVDの場合、私的利用の範囲でリッピング可能でしたが、2012年10月からの著作権法改正で「著作権等の技術的保護手段に係る規定の整備」が適用になり、私的利用であってもプロテクトを解除することは違法となります。(DVDとSACDからのリッピングは違法になります)ご注意を。


続いては配信の話。

AV Watch - 音楽配信「mora」がDRMフリー+高音質化。10月1日から
-AAC 320kbpsで約150万曲配信。スマホ最適化も
http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20120920_560314.html

Amazon MP3(これは最初から)、iTunes Storeに続き、mora もDRMフリーになるんだそうです。
7月時点では「検討中」だったわけですから、ようやく重い腰を・・・という感じです。なんだかんだで利用者が多いのも mora なわけで朗報と言えるかと思います。(mora を利用していたけど「機種変」で iTunes Store で買い直した人にとっては嫌なニュースなのかも)

ニュースリリース
http://labelgate.com/press/pdf/LAG_PR_120920_FINAL.pdf
■高音質配信を実現
オーディオ商品については、AAC 320kbps での高音質配信を実現。これにより、高音質な再生環境を提供 する“ウォークマン”の性能をより活かすことができます。
■サービス対象機器の拡大
ご購入後、パソコンにダウンロードされた楽曲データは、“ウォークマン”等だけではなく、AAC が再生可能 な様々な機器に転送してお楽しみいただけます。 また、パソコン上のストアについても、x-アプリ内はもちろん、Media Go 内にもストアをオープンする予定となっており、Media Go 対応のソニー製端末〈*〉への転送も簡単におこなえます。 さらに、対象機器の拡大に伴い、ユーザーの方々がより快適に様々な端末でご利用いただけるよう、お持ちの mora ID(=従来の mora アカウント)を使用して 10 回までダウンロードが可能〈**〉となり、最大 10 台の 端末に直接ダウンロードをしてお楽しみいただけるようになりました。

「Music Unlimited」(月決めのストリーミング配信)では音質はイマイチだけど、曲(アルバム)を買う「mora」では高音質でDRMフリーという棲み分けでしょうか。
WalkmanのAndroidOS化というSONYの事情だけではなく、スマートフォンの普及に合わせたDRM撤廃なんだろうと思います。タイミングとしては遅すぎたんじゃないのかなと思います。

#「Music Unlimited」を利用してるって人となかなか遭遇しないんですが、実際に契約して使ってるって人いるんですかね?

NHK総合 - MUSIC JAPAN "ap bank fes '12"

NHK総合(地デジ)で放送している番組、MUSIC JAPANの特番をやってるので見ながら書いてます。

NHK深夜時間帯に音楽の特番というのは今までも何度かあって「たまたま」観ることがあったんですが、今回は "ap bank" という非営利団体の主催する「フェス」が取り上げられているわけで、最初は東北限定枠、NHK仙台放送局の番組なんだと思ってたら全国放送なんですね。

ap bank fes '12 Fund for Japan
http://www.nhk.or.jp/mj/special/20120929.html



音楽プロデューサー・小林武史とMr.Childrenの櫻井和寿が中心となって運営する、大規模な音楽フェスティバル「ap bank fes」。
今回は、東日本大震災をうけ初めて全国3か所での開催となった。静岡・つま恋での3日間、淡路島での2日間、宮城・みちのくでの2日間の合計7日間の豪華出演者による熱いライブの模様をお届けするとともに、ap bank fesから広がる様々な人々のつながりを追いかけたドキュメント(総合版とBS拡大版の2バージョン)を放送する。

【出演予定】Mr.Children、Bank Band 他
【放送予定】
 9月29日(土) 24:05~25:04 [総合テレビ]
ドキュメント「ap bank fes '12 Fund for Japan ~つま恋 淡路島 そしてみちのくへ 思いをつなげて~」
10月 6日(土) 21:00~22:59 [BSプレミアム]
ライブ「ap bank fes '12 Fund for Japan つま恋」
10月13日(土) 23:30~25:29 [BSプレミアム]
ライブ「ap bank fes '12 Fund for Japan 淡路島」
10月20日(土) 23:30~25:29 [BSプレミアム]
ライブ「ap bank fes '12 Fund for Japan みちのく」
10月26日(金) 23:45~25:44 [BSプレミアム]
ドキュメント「ap bank fes '12 Fund for Japan ~つま恋 淡路島 そしてみちのくへ 思いをつなげて・特別編~」

今回のNHK総合の放送を皮切りにNHK-BSプレミアムで各会場の様子を詳細で放送という大規模な編成です。びっくり。

"ap bank" についてはこちら。

ap bank Fund for Japan



「ap bankとは」
http://www.apbank.jp/about/whats.html
ap bankは、音楽プロデューサーの小林武史と、Mr.Childrenの櫻井和寿に、坂本龍一氏を加えた3名が拠出した資金をもとに、2003年に設立されました。ap bankの「ap」は「Artists' Power」のAP、そして「Alternative Power」のAPでもあります。
設立のきっかけは、2002年に小林の呼びかけにより、専門家や識者を講師に迎えて行われていた、環境問題に関する勉強会でした。ここで、預けたあとどう使われるかが把握できない一般的な預金に対し、自分たちのお金を環境や福祉など、自分たちの望む目的に生かしている「市民のためのバンク」の存在を知ります。

ap bank という組織の活動内容を紹介しつつ「フェス」の各地でのフェスの様子を折り込んだ番組なんですが、非営利団体にここまでコミットしちゃう番組を地上波で全国放送しちゃうNHKはある意味すごいことだと思います。深夜枠とはいえ、制約の多い地上波の全国放送なんですから。

あくまでも「音楽番組」ですから、というスタンスで、「被災地支援」という意味もあってのことなんでしょうが、出資を募るような側面を持つ組織を宣伝する番組をさらっと放送しちゃうんですからね。
(原発に反対するというスタンスは前面に出ないような番組にはなっていましたけれどもね)

こうした環境問題に関する番組は日曜深夜のドキュメント(NNNドキュメント)がかなり長いこと継続してやっていて、「日テレ唯一の良心番組」「日テレの免罪符」と勝手に呼んで応援してます。


NNNドキュメントとは
http://www.ntv.co.jp/document/program.html
「NNNドキュメント」は1970年1月4日にスタートした報道ドキュメンタリー番組です。
日本テレビと系列局29社が制作に参加し、39年間、社会の中で起きるさまざまな出来事に目を向けてきました。
これまでに、1970本以上を世に送り出してきた「NNNドキュメント」は「3分クッキング」「笑点」に続く、日本テレビでは3番目の長寿番組です。
「文化庁芸術祭大賞」「日本民間放送連盟賞最優秀」「放送文化基金賞本賞」の他、日本のTV番組としては初の受賞となった「国際エミー賞」を獲得しています。


閑話休題。で、NHKのこの番組なわけですが、音楽番組の皮を被った「3.11以降」を扱った社会番組になっていたわけで、よく制作でき、よく放送できたなと考えさせられたわけです。

3.11が地震と津波の被害だけだったら?自民党政権だったら?などと想像すると、やはり東電福島第一原発事故以降の「いま」だから制作、放送できたんだろうなと思った次第。

2012年9月25日

iTunes Genius - ライブラリを「育てる」という感じ

iTunes の Genius という機能については以前も書いていますが、その後も買ったCDからのリッピングなどをしていった結果、現在はこんな感じです。

「アダルトオルタナティブロック Mix」が2つ、「アダルトオルタナティブポップ Mix」「オルタナティブポップ/ロック Mix」がそれぞれ1つという状態。ああややこしい!

そして年代別の「70'sポップ Mix」にはなぜか レディ・ガガ。(謎!)

それにしても Simon & Garfunkel のアルバムが抽出されやすいように思います。担当者(誰?)の好み?

iMacのiTunes Genius Mixの画面(本日現在)



基本的に iTunesのライブラリには楽曲を足すだけで減らしていないんで、その変化を反映しての結果だと思うのですが、Apple側でのGenius機能を受け持つデータベースみたいなものの反映結果の方が影響大なんじゃないかなと思った次第。

ライブラリに曲が少ないと Genius Mix の数も少ないわけで、ライブラリの成長に合わせて Genius Mix が成長していくという感じ。
ライブラリに楽曲を追加、Geniusを更新してライブラリを育てるというゲーム要素があるんだなと思う次第。


関連
iTunes - "Genius" はやっぱりすごい
http://tiiduka.blogspot.com/2012/07/itunes-genius.html

2012年9月24日

USBケーブル 付録のものとダイソーのケーブルで考える

USBケーブルもピンからキリまでありますが、オーディオブランドの製品になると桁が上がってしまうのが難点。
USBには「オーディオグレード」なる規格があるわけでもなく、USB規格に準拠しているかどうかだけだと思うのですが、ブランドとデザインで売ってるという感じ。

雑誌の付録でUSBケーブルが付いてきて、それを不要だからあげると言われてもらったわけですが、付録なだけあって短いんですが、高そうに見えるケーブル。
ゾノトーンというブランドのUSBケーブルです。


HiVi編集部の方が詳細な連載を書かれているので参考になります。
【HiViリレー連載】9月号の特別付録、ゾノトーンのUSBお試しケーブルを編集部員が試してみた、のをまとめてみた
http://www.stereosound.co.jp/review/article/2012/09/05/12791.html

USB端子部を保護するキャップまで付いていて高そうな感じにさせてます。

私はこの手のアクセサリーには無頓着でして、トラブルが起きれば交換するけれど、ACケーブルやUSBケーブルの場合、基本的には製品付属のケーブルを使ってます。
(アナログRCAケーブルやS端子ケーブル、スピーカケーブルは安価だけど信頼性のあるものを買ってますが)

USBケーブルの安いものはどうなの?と思って使ってみたのが、ダイソーの105円商品。
1mで105円とお安いです。パソコン No.54というのが商品番号なんですかね。



ちゃんとUSB2.0 HI-SPEEDO対応でUSBロゴも入ってます。
店頭には延長用とこの接続用の二種類が置いてありましたが、クリーム色(ベージュ)のごく普通のUSBケーブル。
USBケーブルの中には途中にフェライトコアが付いてたりするものもありますが、そういうのはありません。


安いからと言っても基本はちゃんとしていて、ツイストペア構造だったり、二重シールド構造だったりと手抜きは無し。
シールドもアルミシールドの外側に銅のシールドまでしてあるというものなんですけど105円。

1mと短いんですけど、USBオーディオ機器を接続するんであればこの位の長さがあればなんとかなりますしね。
安いけどしっかりしたつくりなんでお薦めですよ。

2012年9月23日

FM/AM CDクロックラジオ - SONY ICF-CD2000

ソニーのFM/AM CDクロックラジオ、ICF-CD2000です。
1999年にリリースされた商品のようです。
ICFという型番の通り、ラジオの派生商品という位置づけのものです。

出張時にこれ一台で目覚まし時計、FM,AMラジオ、CD再生もできるという便利な商品。
スピーカも内蔵されているんで宿泊先のホテルに設置すれば一通り使えるようになっているものです。



取説より。

主な特長
• CD、ラジオ、ブザーの中から、アラーム音を 設定することができます。
• あらかじめ設定した世界各地の時間をワンタッチで見ることができます。 —ワールドタイム機能。
• お気に入りのFM10局、AM5局を記憶しておくことができます。—プリセット機能。
• 旅先でも便利なスキャン選局。
• CDプレイモードで、シャッフル演奏、繰り返し演奏、1曲だけでも繰り返し演奏が楽しめます。また、CDでのめざまし設定時もCDプレイモード設定が可能です。
• 振動に強い音飛びガードESP (10秒)搭載。
•ステレオスピーカーを搭載しています。

上蓋を閉めた状態は突起物も無くカバンなどにさっと入れられるもの。


上蓋の最大角度はこのぐらい。時計が見やすい角度でもあります。


CDの蓋を開けるとお馴染みのメカが。
音飛び防止機能付きのいたってシンプルなもの。


主要操作部はこんな感じ。
めざましの設定やラジオのプリセットがこのへんのスイッチにまとめられています。


左側面の手前側から、ヘッドフォン端子、ボリューム(内蔵スピーカ、ヘッドフォン共用)、MEGA BASS(低音強調)のスイッチ。


その奥にはESP(音飛び防止機能)、CDプレイヤーの再生モード切替スイッチ、時計あわせのためのスイッチです。


左側面奥にはDCジャック(DC6Vセンター+)があります。付属のACアダプタはトランス式の100V仕様のものでした。


時計のバックアップ電池は上蓋左側面にあります使用する電池はCR2025が1つ。


底面はこんな感じ。右側が手前側になります。
奥にあたる写真左にはFMラジオ用のロッドアンテナがあります。感度はそこそこ良いです。
電池ケースは単3電池4本。


電池の持ちは取説から。
ラジオだと長持ちなのは当たり前ですが、CDもそこそこ検討。


上蓋に入ってるスピーカーは小さいながらまともな音です。
出張先などで再生するんであれば十分な音質かと思います。


あんまり流通していないのかなかなか見かけませんが、見つけたらぜひお試しを。


2012年9月18日

"Back On CD" - CD回帰?

"Original Album Series" (ワーナー系)、"Original Album Classics"(SONY系)といった5枚組(または3枚組)の廉価盤シリーズが好調なようで、アメリカでは低価格なCDの売れ行きが良いんだそうです。

ワーナーの 5 Classic Albums には "BACK ON CD" のロゴステッカーが。


孫引きになりますが、以下引用。


史上初、アメリカで「旧作アルバム」の売上が「新作アルバム」の売上を上回る…旧作の低価格化が影響か
http://www.tana250.com/?p=7002
この新作と旧作の売上逆転について、Nielsenの分析員David Bakulaは、2012年度上半期に売上の期待できる大型の新作アルバムが出なかったことに加えて、レコード会社と販売業者が旧作アルバムの値段を続々と値下げしていることが大きく影響していると分析している。アメリカでは旧作アルバムが5.99ドル(約470円)や7.99ドル(約620円)といった低価格で販売されることもあり、分析員はこういった価格設定が「これまでに音楽を購入したことのない人」を含んだ新たな顧客を獲得しているのではないかと考察している。
旧作のリイシューが盛んになっていることの要素の一つに簡易紙ジャケの "Original Album〜" の充実があると思うのですよ。


1枚あたり10ドルのCDを買うより、特定のミュージシャンの旧作を(簡易紙ジャケパッケージながら)5枚で20ドル以下で買えるわけで、そのミュージシャンの「ベスト盤」を買うより手頃だし充実感もあります。

最近はSONY系のOriginal Album ClassicsではRCA音源のものが多数リリースされていて、ジェファーソン・エアプレーンやドリー・パートンなども一気に揃えることができて便利です。


2012年9月14日

消化映画 - 「新SOS大東京探検隊」 (2006年)

大友克洋さん原作の短編アニメ。レンタル落ちのDVDにて視聴。
「マンガ少年」の1980年4月号に掲載された「SOS大東京探検隊」が原作

新SOS大東京探検隊 - goo 映画
http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD10754/index.html

短編アニメなので難しい謎解き、背景説明などは省略されてます。
とはいえ話が進むうちにいろいろわかってくるという短編アニメ。

3Dアニメなんだそうで、特典映像ではそのへんが詳しく解説されています。
3Dモデルを使っていかに2Dっぽくするか、一秒間のコマ数を24から12に落とすとか、ピクサーっぽくならないように意識したとか制作側の話が収録されているので、それを見てからまた本編を再生してみるとなるほどね、という感じ。

3Dアニメだけどそんなことあんまり意識しなくても楽しめる作品だと思います。


大友克洋氏が活発だった頃に少年誌向けに描いた作品がベースということもあって、「童夢」や「気分はもう戦争」のような青年誌向けの長編と比べればずいぶん肩の力を抜いた感じの作品。
時代設定を現在に置き換えてのアニメ化ですが、2012年現在の視点で見ると小道具はギリギリ古くなっていない感じ。(メール端末やビデオカメラ、そして携帯電話)

とはいえ、風景として登場するボーダフォンはすでに撤退してるし、地下鉄も開業してるし、東京を描くとなるとどうしてもその進化具合に付いていけなくなりますね。(これはドラマでも何でも同じですが)

父親がフィギュア製作に没頭して母親が出ていってしまったという部分のリアル感なんかは6年前に作られた映画とは思えませんでした。

短編作品だけど短編ならではの面白さが十分に活きていると思います。


2012年9月12日

消化映画 - 「少林サッカー」(2001年)

DVDにて視聴。香港映画は昔から好きなんでsが、チャウ・シンチーの作品は「食人」あたりから意識して観るようになりましたけど、ウォン・カーウァイ作品が好きなんでDVDを買って鑑賞したというのはこの作品が初めて。

少林サッカー - goo 映画
http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD1640/index.html

日本での公開時にも話題になりましたんで、あり得ない設定で派手なアクション、コメディー要素入りというツボをきちんと押さえつつも、やはりワイヤーアクションとCGを多用した映像は楽しいです。
チャウ・シンチーは監督と脚本そして主演と大活躍。



日本での公開は2002年とちょうど日韓ワールドカップの年。
サッカーファンがサッカー映画を期待して観てしまうと激怒しちゃう映画なんですが、まぁよく考えられて作られています。
真面目なサッカー好きには薦めませんが冗談の分かるサッカー好きにはお薦めです。


香港映画に馴染みの無い人にも香港映画に興味を持ってもらえる作品を作ったという点でもすごいなと思います。
イギリスが香港を中国に返還したのが1997年。このあたりから香港映画はイマイチな感じになっていくんですが、そんな中でチャウ・シンチーは活躍している映画人だと思います。

香港のコメディ映画といえば、1970年代のミスターBooの一連のシリーズ(日本語版吹き替えの広川太一郎さんの貢献が大ですが)、1980年代のジャッキー・チェンの酔拳あたりのとかいろいろな面があるんですが、チャウ・シンチーの場合は本人(主人公)と悪役という対決コメディが多いように思います。

少林サッカーの場合、決勝戦での相手チームとそのオーナーがその悪役になるんでしょうが、そこに至るまでの過程が長く、小さな対決は多いけどクライマックスは最後までという引っぱり方なので冗長に感じる人が多いかも。(決勝戦に至るまでの過程でカレン・モクが出てきたりと豪華なんでけど)

ブルース・リー風のキーパーが出てきたりというお約束もしっかり。
鉄の頭と鉄の足がデュエットで歌う場面がありますけど、あれはウォン・カーウァイ監督の「恋する惑星」つながりなのかな?


RIAJ 日本レコード協会 "THE RECORD" 特集記事「CD30周年に寄せて ~コンパクトディスク クロニクル~」

以前から日本レコード協会(RIAJ)の各種統計を利用させてもらっていますが、レコ協が発行している季刊誌 "THE RECORD" の最新号ではCD(コンパクトディスク)の30周年記念特集が掲載されています。

日本レコード協会 THE RECORD 2012年9月号
http://www.riaj.or.jp/issue/record/2012/201209.html



著作権法改正では私と真逆のスタンスの同協会、(法案提出は自民党と公明党だけど)違法ダウンロード罰則化を推進した側としては「憎い敵」ではありますが、前述の各種統計や機関紙を誰でも閲覧できるようにしている点は評価しています。

閑話休題。トリビアとしてCDの発売年略号が掲載されていて、以前からの謎がすっきりしました。

http://www.riaj.or.jp/issue/record/2012/201209.pdf


CDジャケットに表記されているCDの発売年は、 1994年以前はアルファベット一文字の略号で表記していた。NIHON RECORD KYOKAI(日本レコード協会)のアルファベットを順に使用。(重複するアルファベットは飛ばす)
古めの日本盤CDだとバックインレイ(CDケースの裏面印刷側)に囲みで「D・12・10」とかの表記がありますがその解説。
「90・12・16」というわかりやすい表記と異なり何年にリリース(再発含む)されたCDなのかがわかりにくいんです。この謎がこれですっきりというわけです。

それにしても "NIHON RECORD KYOKAI" の文字を順に使っていたとは思いませんでした。(関係者向けの記号だったんでしょうね)

記事では「1994年以前は」となっていますが、手持ちのCDを見てみると90で始まるものも多いので、レコード会社によってはそれ以前からアルファベットの部分を西暦年号に変えてんですかね。

お隣の世界一長いアルバムタイトルはフィオナ・アップ(Fiona Apple) のアルバムだったんですね。邦題は「真実」と短いし、CDDBでは最初の数ワードだけの登録になっているので気付きませんでした。
(Fiona Apple はバディーホリーへのトリビュートアルバムで好印象だったので全部揃えました。寡作な方なんで全部揃えても4枚なんで助かります)

ということで、お世話になっているCDの30周年特集は一読の価値があるかと思います。
PDF形式で誰でも閲覧、保存できますからぜひ。

関連
著作権法改正 -「1998年をピークに」を掘り下げてみる
http://tiiduka.blogspot.com/2012/06/1998.html

2012年9月8日

ヘッドフォン SONY MDR-MA300

ソニーの開放型ヘッドフォン、MDR-MA300を購入しました。

SONY MDR-MAシリーズ
http://www.sony.jp/headphone/lineup/series/ma.html
SONY MDR-MA300
http://www.sony.jp/headphone/products/MDR-MA300/

全体的にプラスチック感が強い(実際そうですし)んですが、ハウジングのパンチングメタル、左右両出しのケーブルには切り欠きのある独特なもので取り回しが容易です。

頭頂部にはパッド無し。
上位のMDR-MA500にはパッドが付いてますんで、うまく差別化してますね。




ソニーがどんどん新しいモデルに置き換えている中、MAシリーズに興味を持ったのは半開放みたいなデザインではなく、開放って感じのデザインが大きいです。




ハウジング外側はパンチングメタルで中が見えます。
ドライバーユニットそのものが見えているわけでは無いですが、GRADOとかオーディオテクニカのAD1000、AD2000みたいな感じ。こういうの好きです。

実売価格を考えればよくがんばってるデザインだと思います、
MDR-MAシリーズで共通にしている部品が多いから出来たデザインとも言えるかと。

MDR-MAシリーズは100から始まって、300,500,900とシリーズ化されていますが、MDR-MA900は構造が別モノなんで普通はMDR-MA100,300.500から選ぶという感じかと。

一番安いMDR-MA100にしようかと思ったんですけど、「フレキシブルイヤーフィットメカニズム」という機構が付いているのはMA300と500なのですね。そういうわけでMDR-MA300となった次第。

フレキシブルイヤーフィットメカニズムの説明


「寝耳」と「立ち耳」という用語で説明されてますが、言ってることはわかるけど一般的な用語じゃないですよね。じゃ、福耳はどうなるんだとか余計なことを。

耳たぶの角度に合わせてドライバユニット面が動くという仕組みです。
イヤフォンだと耳に入れるんでドライバーの侵入角度が大きく異なるなんてことは無いわけですが、オーバーヘッド型だとどうしても耳の付いている角度が違いますからなかなか理にかなった仕掛けだなと。

で、実機で確認してみたのが以下の写真です。
まずは通常の状態。イヤパッド(外周)とドライバーが平行になっています。


中のドライバーの部分を押してみた状態。
耳たぶが当たって押された状態をイメージ。


こんな感じで結構動きます。(指で押したらいかんのでしょうが)
凹んだ側を見てみるとドライバーとの隙間の部分にはビニール系(?)の素材が使われています。(エアクッションみたいな感じ)

これでどんな耳でも大丈夫!と言いたいところですが、この「フレキシブルイヤーフィットメカニズム」は使用時(装着時)に常時耳と接しているんです。

ヘッドフォンそのものの装着感が良いんですが、「フレキシブルイヤーフィットメカニズム」のおかげで耳たぶが常時接している、押されているということ。長時間の使用、映画を観るときに最適かと思ったら耳たぶに違和感を感じるってことになりそうです。
使い続ければクッションの戻りが弱くなるのかな?(それはそれで問題がありそうですが)

音は使い始めたばかりなんで低音が多いな、高域はあんまり出てないという印象。カマボコ+低音という音のMDR-ZX300を連想しちゃいました。(同じ300ですね)

耳たぶにドライバーに当たるのが嫌という人はMDR-MA100、MDR-MA900が良いのかも。

仕様
  • 型式 オープンエアダイナミック型
  • ドライバーユニット 40mm、ドーム型
  • 感度 102dB/mW
  • 再生周波数帯域 10-24,000Hz
  • インピーダンス 40Ω
  • 最大入力 1000m W
  • コード長 3.0m
  • 入力プラグ 金メッキステレオミニプラグ
  • 質量 約245g



楽天Joshin

フォーク・クルセダーズの「発見」

フォーク・クルセダーズというグループは私の世代から言えば一回りか二回り上の世代という感じで、なかなか接点がありませんでした。

たまたま隣町の図書館に「新結成記念解散音楽會」のCDがあったんで借りてきてというのが今年の春。


変なデザインのジャケットだなと思って「あえて借りてみた」という感じ。

Wikipedia - フォーク・クルセダーズ
http://ja.wikipedia.org/wiki/ザ・フォーク・クルセダーズ

2002年11月17日に、NHKホールで一度きりのコンサート『新結成記念解散音楽會』を開催した。北山は国立大学の教員という身分であるため、「愛情出演」という形でこのコンサートに出演した。
アルバム1枚とシングル1枚を発表するが、新結成は当初より期間限定であったため、2002年12月31日をもって解散した。解散後に前述のコンサートのライブ盤が発売された。

この時のライブを収録したのがこのCDだったわけです。

フォーク・クルセダーズ(以下、フォークル)の体験としては、「帰ってきたヨッパライ」を変な歌として小学生(その前かも)の頃。変わった曲でインパクトがありますから、この曲だけ知ってるという人も多いはず。

他に有名な曲として「イムジン河」がありますが、こちらは音楽に興味を持つようになってからその存在を知ったという程度。 発売禁止になった有名曲ということで知りました。

「帰ってきたヨッパライ」と「イムジン河」、どうしても自分の中で同じバンド(しかも短命のバンド)の曲なのか整理が付かず、そこで手にしたのが前述の図書館にあった「加藤和彦ラスト・メッセージ」という本。


フォークルの中での「帰ってきた~」と「イムジン河」のつながり(ギャップ)、その後の加藤和彦という人がサディスティックミカバンド(高中正義さんや高橋幸宏さん)を始めるという流れが謎だったんですが、この本を読んでなるほどそうだったのかと理解できた次第。(松山猛さんのお仕事のおかげです)


「新結成記念解散音楽會」ですが、アルバムジャケットがそのまんまなんですが、口上から始まるという変わったコンサートです。
その口上では市川猿之助(現在の市川猿翁)が登場。スーパー歌舞伎で加藤さんとつながってということで、なるほどそうかと納得した次第。

つい先日、NHK総合で現在の市川猿之助の特集番組があって、先代の猿之助(猿翁)も出ていたんですが、この「音楽會」の時のような状態にないこと、大変なことになってたと知ったわけです。フォークルを知ることで市川猿之助という人が理解できるようになったというか・・・

その数日後、テレビ番組を予約録画するために使っていたWindowsPC(ミニタワー)を使わなくなって久しいんで、邪魔だし撤去するかと分解、HDDはiMacにつないでチェックしていたら、アナログ放送時代の録画番組が結構あって一気に消すのもなんだな、ということでi残しておきたいものはMacにコピーしておくことに。
そこで見つけたのが「新結成記念解散音楽會」という番組。
全然覚えてないけど録画していたことんですね。

2009年12月23日にNHK-BS2(アナログ)で放送されたものなので、加藤和彦さんが亡くなられた後での放送、追悼番組だったと思われます。

アナログ放送時のものなので、MPEGファイル。VLCで再生できました。


右から、加藤和彦、坂崎幸之助(アルフィー)、北山修。



CDでこの音源を知ってたわけですが、やっぱり映像があると違いますね。
後で音を被せていない1時間50分の番組。これをよく録画してたなと。PCを分解してこの番組を発見することができてよかったなと思いながら繰り返して観てます。

CDでは北山修さんの黒子ぶりが気になっていたんですが、その理由もこの放送ではちゃんと収録されてました。ゲスト陣の謎も解けました。

てなわけで、ここ半年ぐらいの間でのフォークル体験なんですが、加藤和彦という人についてはミュージックマガジンを毎号買って読んでるような奴ですからお名前はよく存じておりましたし、サディスティクミカバンドでの活動(Voが桐島かれん以降はリアルタイム)、ミカバンドの「黒船」などのアルバムは再発時に購入してという感じ。

その後の活動、特に加藤和彦氏のソロ作品はなかなか耳にするきっかけが無いままお亡くなりになられて「もっと早くもっと聴いておけば」と思った次第。


2012年9月5日

ITmedia PC USER「なぜ「ポタアンを使うと音がよくなる」と言われているのか」は、おかしくないか?

ITmediaというWebメディアの連載記事で「ちょっと違うんじゃないの?」という記事(コラム)があったので取り上げます。


ITmedia PC USER 野村ケンジのぶらんにゅ~PCオーディオ コラム
なぜ「ポタアンを使うと音がよくなる」と言われているのか
http://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1208/30/news077.html



ポータブルヘッドフォンアンプの存在理由が書かれたコラムなんです。ソニーもポータブルヘッドフォンアンプの製造・販売を開始する御時世ですから、なんで?というコラムは良いタイミングですよね。

「あれ、iPodやiPhone、ウォークマンも、ヘッドフォン/イヤフォンをつなげば普通に音が出るのに、ほかにも必要なの?」
 という問いかけは誰もが思うようなことかと。

しかし、その理由がおかしなことになってます。
ポータブルヘッドフォンアンプの必要性を解説する記事であれば、もっと正確に書くべきです。

以下、引用しながら。
確かにポータブルプレーヤーにはヘッドフォンアンプが内蔵されているが、それらはあくまでも純正・付属イヤフォンなら十分というレベルで構成されることがほとんどだ。そこに高級ヘッドフォンを組み合わせてしまうと、音質も音量も不足することになってしまう。例えると、ベンツSクラスの車体に軽自動車のエンジンを載せて走るようなものか。単体ヘッドフォンアンプは、その高級ヘッドフォンが本来の実力を出せるよう、いわば出力を引き上げる役割を果たす。結果として「音がよくなった」という意見につながるのだと想像できる。

断定口調で書いておいて最後は「想像できる」で結ばれてます。このコラムそのものがそういう感じなんです。


「ポータブルプレーヤー」の定義が曖昧なままの断定。

現時点で日本で一般的なものとして、iPod(含むiPhone)やWalkmanを想定しての文章だと思います。(スマートフォンも入るんでしょうがOSは同じAndroidでもハードはバラバラですし・・・)
純正のイヤフォン、付属イヤフォンなら十分というレベル」という根拠はなんなんでしょうか?
ほとんどだ」と逃げの言葉を入れているのも不可解。例外のものではポータブルヘッドフォンアンプは不要ということですよね。具体的に何を指しているんでしょうか。
例えば、iPodに純正(Apple純正だとBAイヤフォンが該当するのかな)や付属イヤフォン(いつもの白いあれですね)以上のものを接続しても「音質も音量も不足」ということですか?
そもそも、音質はともかく音量に関しては別問題では?

「ベンツSクラスの車体に軽自動車のエンジン」という比喩は正しいか。

わかりやすく書いたつもりなんでしょうが、大きな誤解を生む原因になってます。
ベンツSクラスとはこれのことですよね?
http://www.mercedes-benz.co.jp/passenger/car_lineup/s-class/

メルセデスベンツSクラスの主要諸元から


ざっくり引用すれば、3,500ccで出力が300PSのエンジンに、2tという車重のクルマ。
エンジンの最大トルクは 37.7kg・m とのこと。(ちなみに気になる価格は1000万強)

軽自動車の場合、排気量は規格、出力はメーカの自主規制がありますから、過給器が付いても660ccのエンジンで最大出力は64PS
エンジンの最大トルクは、スズキのインタークーラーターボエンジンで9.7kg・m(車重は1t以下がほとんど)

ここでオーディオの話をクルマの例で喩えていることは妥当なんでしょうか。
だいたい、Sクラスの車体に軽自動車のエンジンを積むようなことってあり得ますか?(現実味が無いですよね?BBCのTOP GEAならあり得るかな。TOP GEARの場合はジョークでやってますけどね)

「高級ヘッドフォン」の定義が曖昧で(AKGのK701だけは明記されていますが)、「ポータブルプレーヤー」と「高級ヘッドフォン」の組合せの比喩として大型セダンと軽自動車のエンジンという比喩は妥当ですか?

K701って開放型のヘッドフォンですが、(積極的に)ポータブルで使いますかね?

能率が高く慣らしやすい「高級ヘッドフォン」もありますよね?
例えばEdition8という「高級ヘッドフォン」がありますが、「音質も音量も不足」するんでしょうか?


能率が低く鳴らしにくい「高級ヘッドフォン」という組合せであってもその比喩は大げさすぎやしませんか。わかりやすさのための比喩がおかしなことになってます。

コラムは続いて「最近のポータブルオーディオ機器が持つ音質につながる機器・構成的な弱点を確認」しています。

http://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1208/30/news077_2.html

まず、iPodやウォークマンのようなデジタルオーディオ機器において、音質の要となるパートがある。それは「DAC(Digital to Analog Converter)」「増幅回路」「ボリューム装置」の3つ
3つの要素にわけて解説をしているわけですね。

違和感があるのは二番目の「増幅回路」に関する文章。
続いての「増幅回路」はいわゆるアンプ部分だが、信号を増幅するパートだけあって、増幅後の信号にゆがみが生じてしまいやすいパートでもある。こだわりのあるメーカーは、ゆがみを極力抑えられる高級パーツを、あるいはゆがみっぽく感じさせない音声補正的な演出を行うなど、さまざまな工夫を凝らして良質な信号を作り上げたりするのだが、この部分も機器によっては「数値的に○倍増幅されているから問題なし」と処理されることも少なからずある。結果として、質の低い信号になってしまう。

ゆがみ」とは「ひずみ」のことでしょうか。

歪みは「ゆがみ」とも読みますが、この場合の正しい使い方は「ひずみ」だと思います。
わかりやすくするためにあえて「ゆがみ」という言葉を使ったのであれば、波形の図を用いるなどして解説するのが妥当ではないでしょうか。


というような感じで、「わかっているけど通じないコラム」なのか、「わかってないけどそれっぽいコラムなのか」の判断がつきません。

「高級ヘッドフォン」が「ベンツSクラスの車体」に化けてみたり、開放型の高級ヘッドフォンをポータブルヘッドフォンアンプを用いてで鳴らす意味は何なのか、なぜ釣り合わないのかということが書かれていません。

クルマを例にするのであれば、同じ車体で比較してみるほうがわかりやすくないですか?
車重が1.5tもあり、下位グレードの1300ccエンジンではパワー不足を感じた。上位グレードの1800ccエンジンであれば満足できる走りだ、とか。

自動車の評論というものがどうなっているのかは、WebCGのトヨタ・カローラのインプレッション記事が参考になると思います。
同じカローラなんだけど、セダンとワゴンでの性格の違い、ワゴンの中でのグレードの違いがとてもわかりやすく書かれています。

トヨタ・カローラ アクシオ1.5LUXEL(FF/CVT)【短評】
http://www.webcg.net/WEBCG/impressions/i0000026884.html

トヨタ・カローラ フィールダー1.5G “AEROTOURER”(FF/CVT)【短評】
http://www.webcg.net/WEBCG/impressions/i0000026923.html

「これって、セダンとは全然別物のクルマじゃないの」――。新型「カローラ フィールダー」のステアリングを握ってすぐにそう感じた。この日はトヨタ主催の試乗会で、最初にセダンの「アクシオ」を1時間、続いてステーションワゴンの「フィールダー」を1時間試すことができた。どちらも同じパワートレインを積んだ1.5リッターモデルであり、乗り味も似たようなものだろうと高をくくっていたら、予想が完全に外れてしまった。

ところで、セダンとワゴンでなぜこうも乗り味が違うのか。試乗会場に来ていたトヨタのエンジニアに質問すると、実は足まわりに2種類のセッティングがあることがわかった。フィールダーには1.8リッターと1.5リッターのモデルがある。このうち1.8リッターはスポーツグレードの位置付けで、<以下省略>

この部分だけでもトヨタ・カローラというクルマがどういうものなのか、カローラ・フィールダーに興味を持つ人も出てくるんじゃないでしょうか。
そして大事なのはちゃんとトヨタのエンジニアに確認をしていることです。

憶測、推測だけで突拍子も無い比喩を持ち出されても興味関心を持てないし、持ったとしても迷子にさせるだけだと思います。

追記
このコラムを書かれた野村さんのTwitter Plofileは以下の通り。
https://twitter.com/nomurakenji
野村ケンジ
@nomurakenji
ホームシアターやヘッドホン、音楽関連、カーAVなどの記事を書かせてもらってます。好きなクルマはアルファ・ロメオなどのイタフラ系。100インチスクリーン+TADスピーカーで6畳間極小ホームシアターを実践。さらに現在はステレオと7.1chの同居計画が進行中

クルマ好きな方であれば、なおさら今回の比喩が妥当かどうかおわかりだと思うのですが・・・

2012年9月4日

クルマでPUFFY

最近はクルマの中ではパフィーの楽曲を聞きながらというのが増えました。
口ずさめる曲が多いというのがその理由だったりしますが、夏でもクーラーは極力使わない人なもんで、窓全開。
さすがにそんな状態でパフィーの曲を歌ってるわけではありません。(笑)

初期の奥田民生が提供した曲もいいんですが、最近のパフィーもなかなか良くて2009年リリースのアルバム「Bring It!」はクオリティが高いです。

Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/Bring_it!
  1. I Don't Wanna(作詞・作曲:Butch Walker & Avril Lavigne 編曲:Butch Walker)
  2. マイストーリー(作詞:PUFFY 作曲・編曲:Anders Hellgren & David Myhr)
  3. Bye Bye(作詞・作曲・編曲:志村正彦)
  4. My Hero!(作詞・作曲・編曲:Roger Joseph Manning Jr.)
  5. 主演の女(作詞・作曲・編曲:椎名林檎)
  6. DOKI DOKI(作詞・作曲・編曲:志村正彦)
  7. Twilight Shooting Star!(作詞・作曲:山中さわお 編曲:上田ケンジ)
  8. 晴れ女(作詞・作曲・編曲:斉藤和義)
  9. All Because Of You(作詞・作曲:Butch Walker & Avril Lavigne 編曲:Butch Walker)
  10. あなたとわたし(作詞:PUFFY 作曲・編曲:斎藤有太)
  11. 日和姫(作詞・作曲・編曲:椎名林檎)
  12. Bring it on(作詞:大貫亜美 作曲:細美武士 編曲:上田ケンジ)
  13. ウエディング・ベル(作詞・作曲:古田喜昭 編曲:斎藤有太)

いろいろな方からの提供曲に、最後はシュガーのカバー曲(このカバーにはやられました)。
Bring It On は、the HIATUSの細見武士(元エルレガーデン)が作曲。



パフォーマーとしてだけでなく、ミュージシャンとしてのパフィーが現在の姿。
海外での人気、初期は香港、その後はアメリカと日本以上に評価されているように思います。

CDシングルには彼女たちのライブパフォーマンスを収録したDVDが付属してたりするんですが、キワモノ、イロモノじゃないミュージシャンとしての彼女たち。

アジアの純真」の頃しか知らないっていう人はぜひ最近のアルバムも聴いてみていただければと思います。

#タイトルは大西巨人阪神の「クルマにポピー」から連想なんですけど、通じる世代が限定されるような気も・・・


2012年9月2日

BS258 Dlife - ドラマ「ミッシング」 第2話

昨日書いておいて連日ですみません。
昨日が第二話だったアメリカドラマの「ミッシング」、今回は録画直後に視聴しました。

今回はネタバレ要素が強いです。ご注意を。

BS258 Dlife - ドラマ「ミッシング」
http://www.dlife.jp/lineup/drama/missing/



前回の最後にちょろっと書いた部分、
#パスポートを持ってない人の割合が極端に高いUSで、このドラマはどういう感じで受け取られているのか興味も。
#Wikipediaで調べると10話で打ち切りになったようですね。さもありなんという感も。
第二話を観てみると、悪い方向に的中してる感じ。


第一話(パイロット)でのスピード感や派手なアクションはずいぶん減ってしまい、「家族がいるならわかるはず」という浪花節的要素が前面に押し出されてしまって視聴者(私ですが)は置いていかれます。

「元CIAエージェントの母親」「拉致された息子」「謎の組織」「各国の諜報機関」がいろいろ混じった面白さがあるのかと思ったら、「家族持ちならわかるはず」で済ませてしまう単純さで話を進められると「え、それなの?」と。

複数のストーリーが折り重なってという部分が弱いのが(CIAエージェントとしての過去の物語が出てきますけど)致命的なのかな。
欧州各国で拳銃を撃ちまくるアクションの部分やいろんな乗り物(イタリアではスクーター、フランスではクルマとバイク)をもっと有効活用してもよいのになぁと。

フランスの諜報機関に「潜入」する部分は「それはありえない」というものだったし、終盤で息子を追って(バイクで)空港へダッシュするんだけど、タイミングがぎりぎり(ここまではわかります)。
息子の姿を確認し、ひたすら走るんだけどぎりぎり間に合わない。なぜここで「銃」が出てこないのか(それまで派手に使ってたんだし)、息子は息子でもっと抵抗しろよと、突っ込みどころが多いまま第二話終了。

あと全十話なのであと八話残ってるわけですが、この調子でいく感じが濃厚。第三話では別の国に行くみたいですが、次回以降はまとめ視聴でいいかと思った次第。

2012年9月1日

続報 タワーレコードの閉店ラッシュ

「タワーレコードの閉店ラッシュ」という記事の閲覧数が多くて、前回以降の状況についても書いておいた方が良いかと思っての続報です。

前回分はこちら
タワーレコードの閉店ラッシュ
http://tiiduka.blogspot.com/2012/07/blog-post_22.html

ソースはこちら。
タワーレコード 店舗からのお知らせ
http://tower.jp/store/news

まず、盛岡のイオンモールに入っている盛岡店は「営業継続」となりました。

タワーレコード盛岡店 営業継続のお知らせ
http://tower.jp/store/news/2012/08/076001
平素よりタワーレコード盛岡店をご利用いただき、厚くお礼申し上げます。 
タワーレコード盛岡店は2012年8月20日(月)をもって閉店とご案内しましたが、営業を継続することとなりましたのでご案内いたします。

閉店の案内をしたあとでの営業継続ですからこれは良い知らせ。
盛岡の人は店頭受け取りを増やしたり、いつもより買うようにしないと駄目ですね。(笑)

続いては閉店のお知らせ。

タワーレコード高岡店 閉店のお知らせ

いつもタワーレコード高岡店をご利用いただきまして、誠にありがとうございます。
誠に勝手ながらタワーレコード高岡店は、2012年10月8日(月・祝)をもちまして閉店させていただくこととなりました。

こちらもイオンモールのテナントのようです。
http://tower.jp/store/chubu_hokuriku_shinetsu/Takaoka



期間限定ながら、営業時間延長という店舗も。

タワーレコードLALAガーデンつくば店 営業時間延長のお知らせ
http://tower.jp/store/news/2012/08/112501
☆営業時間1時間延長☆
ご好評につき9月も引き続き夜9時まで営業いたします
ごゆっくりお買い物をお楽しみくださいませ
9/30(日)まで営業時間 10:00~21:00
(上記時間以外 10:00~20:00)


LALAガーデンつくば店に入っているくまざわ書店は21時までなんで、期間限定しなくてもいいんじゃないかと思うのですがどうなんでしょ。
書店に行く人とCDやDVDを買う層って被るように思うのですが。(TSUTAYAなんかそのまんまですしね)

ということで続報でした。

以下、中の人へ。
私の近所だと仙台にタワーレコードがあるけど、街中の立地(駅前のパルコ)なのでほとんど行ってません。オンラインでしか買ってません。(毎月買ってますよ)
タワレコオンラインで買ってる人にも "Bounce" を有料でもいいので配布(販売)して欲しいです。店舗に行ってもたまたまBounce配布終了だったりするとがっかり感が・・・

Bounceをヤフオクで出品している人が多いんで、そっちで入手すればいいんでしょうがそれも違うだろって思うわけです。ご検討いただければ幸いです。



BS258 Dlife - ドラマ「ミッシング」

古い海外ドラマだけじゃなく、新しいのも見てます。

先週から始まった Dlifeの「ミッシング」を録画視聴しました。
US本国では今年3月に始まったドラマです。

初回だからなのかわかりませんがえらく金が掛かったドラマだなと。(初回はPilotなのでたいてい豪華ですが)

http://www.dlife.jp/lineup/drama/missing/


吹き替えと字幕それぞれを別の日に放送してます。(期間限定でWeb視聴も可)

USのドラマなんで、アメリカ人が主人公なんですが、失跡(誘拐)されたのが欧州(ローマ)だったこともあって、欧州が舞台。
どこまで欧州ロケをやってるのかわかりませんが、初回ではお約束みたいな観光名所が多数出てきました。

私はドラマだと基本的に吹き替え版なんですが、英語を話すパートと現地の言葉で話すパート(字幕が出る)があり、そこが一貫していない感じがありましたが、これは吹き替えだったからなのかな。

謎解き要素だけだと単調になるところを(派手な)アクション要素が加わっていてなかなか良い感触です。
今夜、第2話なんで楽しみにしてます。



#パスポートを持ってない人の割合が極端に高いUSで、このドラマはどういう感じで受け取られているのか興味も。
#Wikipediaで調べると10話で打ち切りになったようですね。さもありなんという感も。

SONYの攻勢 - ヘッドフォンとヘッドフォンアンプ

SONYがいろいろと新製品を出してきましたね。
インナーイヤーのイヤフォンも含め、多くの製品が終息し、新しい製品がどんどんリリースされています。

SONYのヘッドフォン関連だと、以前も書いてた通りでMDR-SAシリーズを終息したり(タイの洪水の影響と想像)、従来のMDR-Zシリーズ(Z1000は別)は無くなり、MDR-ZXシリーズへの移行となりました。(MDR-ZXシリーズの中でもZX500が終息)

ヘッドフォンって一度発売したら長く売るもの(じゃないと償却できない)ものだと思っていましたが、部品の共通化(MDR-Z500DJとMDR-ZX650の類似点など)でうまくやりくりしているという印象もあります。

低価格品から高級品までフルラインでヘッドフォン、イヤフォンを販売している会社ですし、売れ筋をより強化してということなんでしょうが、買う側からすると戸惑いがあったりします。

MDR-MAシリーズはデザインが好み(ハウジングからユニットが見えるデザイン)だし、低価格なものからありますんで気になる存在です。

MDR-MAシリーズ製品情報
http://www.sony.jp/headphone/lineup/series/ma.html



MDR-MA900だとちょっと違うし、MDR-MA500あたりかな、などと思っていましたが実物を見るとMA100でも見た目は十分な質感。(試聴機が無かったので音は不明)ドライバーがちらっと見えるデザインは、GRADOやオーディオテクニカ(ATH-AD2000やAD1000など)がありましたが、シンプルなんだけど、良いデザインだなと思いました。実売2000円以下のモデルであのデザイン、(プラスチック感は残るとはいえ)あの質感は反則ですね(笑)

「MDR-MA700」があっても良さそうなラインナップなのですが、そこは空席のままなのか、やっぱり後から出てくるのか。そこのところが気になって手を出さずにいます。

MDR-XBシリーズも最上位モデル以外は一新され、以前のデザインより万人受けするようなものになりました。

スペシャルサイト
XBシリーズ製品情報
http://www.sony.jp/headphone/lineup/series/xb.html




MDR-XB700が900、XB500が600、XB300が400ってことなのかと思うのですが、こちらはZXシリーズのような型番の乱れがあって面白いですね。(700→800じゃない点。700より高めだからってことかな)
XBシリーズは利用してますが、その個性が楽しいもの。新しいソニー製ヘッドフォンのデザイン(見た目すっきり)になって実利用場面での邪魔くささも解決され、これは良い感じですね。
(実売が下がってきたらXB600が欲しいかなと思うけど)

イヤフォンでは、BA型のラインナップが一新されましたが、こっちは早すぎませんかね。利用者の声をフィードバックしてということなんでしょうが、そんなに安くもない初代モデルを買ってきた人からすると、「やられた」感があるのではないかな。(SONYが新分野に製品投入するとこのパターンが多いから「そんなもんだ」と理解しちゃう?)

これで終わりか?と思ったら高めのポータブルヘッドフォン。MDR-1シリーズ。

MDR-1開発者インタビュー
http://www.sony.jp/headphone/special/park/products_m1/tech1.html
MDR-1製品情報
http://www.sony.jp/headphone/lineup/series/mdr-1r.html

ノイズキャンセルモデル、Bluetoothモデル、通常モデルと複数出してますが、ニーズが異なるものを1モデルでという省エネ開発はうまいですね。ノイズキャンセルでBluetoothがあってもいいんじゃないかと思ったけど、飛行機の中ではBluetoothは使えないですもんね。

MDR-1Rの製品情報
http://www.sony.jp/headphone/products/MDR-1R/


通常モデルとなるMDR-1Rは実売だと結構安くて(9月1日現在でのソニーストアの価格が24800円)、ちょっとがんばれば買えるという上手い価格帯だなと思いました。

対抗モデルは国内だとオーディオテクニカのATH-ES10やATH-ESW9になるのかと思いますが、発売前の価格でその真ん中という設定。うまいと思いません?
その価格帯の従来モデルがMDR-D777SLでしたんで、ずいぶんとがんばったなぁと思います。

MDR-D777SLのスペシャルコンテンツ(小寺さんの記事ですが、ソニーの方も登場してます)
http://www.sony.jp/topics/headphone/mdr-d777sl/kodera.html


MDR-D777SLもHDドライバーを採用し、「アウトドアヘッドフォンの最高峰」を「目指した」んだけど影が薄かったですからね。

デザインはずっと下位に位置するMDR-D333LWに(悪い方向で)似ちゃっているし、実際に所有してますが、質感が高いとは言えないもの。音もクセがあるし、まぁ型番に負けた『黒歴史』と言えるのかも。(音はそんなひどいとは思わないけど、質感は残念な感じです)

いろいろ推測できるものの、何が要因なのかわかりませんが「新しいソニーのヘッドフォン」は一貫したデザイン、そして製品構成がうまいと思います。


そして、まさかと思ったのが、SONYのPHA-1というポータブルヘッドフォンアンプ。

ソニーのヘッドフォンアンプと言えば、PFR-V1に付属のアンプ(ソニーでは「ブースター」という扱い)がありましたが、あれは特殊な製品への付属品。(普通にヘッドフォンアンプとしても使えますけど)
家庭用のヘッドフォンアンプすら出していない状態なのに、ポータブル用途のアンプです。


PHA-1のスペシャルコンテンツ
製品情報
http://www.sony.jp/headphone/products/PHA-1/



ポータブルヘッドフォンアンプの市場という意味では、オーディオテクニカが製品を出すという「英断」をし、オヤイデがFiio製品の国内取扱いを開始し、ヒビノがiBassoと組んで製品を発売してきました。
実際の話、再生機器にアンプが入っているんだから「無くてもいい製品」なわけで、ニッチな商品。
ヒビノのようにセレクトショップ的な取扱い(日本で売れるという視点を持った商品選び)をするか、オヤイデのように低価格品をそのまま出すか。
オーディオテクニカのようにiPod,iPhoneのリモコンとしても使えるという付加価値が無いと国内メーカは参入しないだろうと思っていました。

ソニーは音にうるさい層に向けてWalkmanの上位モデルを設定し、Sマスターというデジタルアンプを搭載して対応してきたわけで、iPod,iPhoneとUSBデジタルで接続するようなヘッドフォンアンプを出してきたことに驚きました。

あのソニーが出した、あのソニーがSマスターじゃないアンプを出した、あのソニーがApple製品に特化した製品を出した、などなど「あのソニーが」という感じが強い、逆説的な意味で「ソニーらしい」と言える製品(尖った製品)になっているように思います。

そこまで大きな市場とは思えないのですが、ポータブルのiPodデジタルトランスポート+アンプと考えれば、価格(同、ソニーストアで39800円)は妥当なものかと。ケースの質感もすごい感じで、これ単体で償却できるの?などと余計な心配をしてしまいます。

スペシャルコンテンツでは内部基板の写真(基板全体)を出したりと、なかなか意欲的。どこまで市場性があるものなのか、社内で議論された結果の決断なんでしょうが、うまく軌道に乗れば筐体を流用してのバリエーションも期待できるかと。


ヘッドフォンやヘッドフォンアンプはオーディオ製品としては単価の低いものですが、売り逃げ的なことができない業界ですから、アフターメンテナンスのこともありますし、抱える製品(部品)が増えるとなると結構大変なんじゃないのかななどと、余計な心配をしてしまいます。
最近のソニーの動き、ヘッドフォン市場に関して言えば良い意味で「変わった」と思います。

携帯電話がスマートフォンになって持ち歩く音源が(着うたレベルから)高音質なものになっているので、市場が変わってきているということなんでしょう。
同じ「スマートフォンの広がり」という市場変化でソニーはポータブルナビから年内撤退することを公表しています。
追い風なところを強化し、引くところは引くということですね。
PNDについては「またか」という印象が強いんですがね。(カーナビ撤退はこれで二度目)
私はPanasonic(旧三洋)のゴリラ利用者なんでセーフでした。


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