2010年8月19日

CDが売れている?

「CDが売れなくなった」という刷り込みがあるせいか、CDって売れていないんだろうと思ってしまいがちですが、実際はそうでもないようです。

AV Watchの記事から。
RIAJ、2010年7月のレコード生産実績を発表
数量/金額とも前年同月比110%に
http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20100819_387991.html

7月の実績だけだと思ったら、少なくとも「今年に入ってからは前年同月比で上回っている月がある」(2010年4月、6月、7月)ということは言えそうです。
この不景気に売れているというのはすごいことなんじゃないでしょうか。

売れない→売れないのは違法ダウンロードのせい と紋切り型で主張、取り組みをしてきたわけですが、各種取り組み(※)を通じて啓蒙をはかった結果、上向きになっているということなんですかね?

RIAJの出しているデータが「前年同月比」という指標だけで、どんな要因があって増えた(減った)のか考察が無くたまたま売れたアルバムがあったのか、たまたま売れたアルバムが無かったのかが不明。
前年同月比で増えたのはどんな要因があったのかぐらい書いておいてほしいところです。

なぜ売れないのか、なぜ売れたのか、という分析をした上での統計では、結果の数字で右往左往するだけで不景気だから売れなくても仕方がないという結論に至ったりしないんでしょうか?
(誰も責任を取らなくてもよいような数字の出し方だなぁと思います。責任を取りたくないから曖昧にしているのかな?)

※RIAJの各種取り組み
守ろう大切な音楽を
http://www.riaj.or.jp/mamo-on2009/special/index.html
Respect Our Music
http://www.riaj.or.jp/lovemusic/index.html
エルマーク
http://www.riaj.or.jp/shikibetsu/index.html
正しく・楽しく聴いてほしいから 音楽CDと著作権
http://www.riaj.or.jp/copyright/index.html

よく売れているんだな、というのが素朴な感想です。

以前も書いていますが、海外のミュージシャンのアルバムでは試聴するのも大変な御時世ですから、よく購買に結びつくなぁと思ってしまいます。

リイシューアルバム(紙ジャケや新素材CD)の買い増し需要が結構あるから新規購入より買い増しのリピータが多いのかもしれませんね。
国内ミュージシャンでは、テレビやラジオで流れている曲が結構あったり、固定ファンが複数買いしているのかもしれませんね。(限定商法もありでしょうし)


過去はどうだったのかというと、以下の通りです。(AV Watchの記事。太字処理は当方)

RIAJ、2010年6月のレコード生産実績を発表
数量/金額とも増加。シングルCDは前年比133%
http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20100721_382184.html

RIAJ、2010年5月のレコード生産実績を発表
-数量は前年比88%の1,781万枚に
http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20100618_375401.html

RIAJ、2010年4月のレコード生産実績を発表
数量/金額とも増加。音楽ビデオ売上額は121%
http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20100520_368309.html

RIAJ、2010年3月のレコード生産実績を発表
-レコード/音楽ビデオの合計額は前年比3割減
http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20100419_362329.html

RIAJ、2010年2月のレコード生産実績を発表
-数量/金額とも前年比1割減。音楽ビデオ売上額は56%
http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20100318_355506.html

RIAJ、2010年1月のレコード生産実績を発表
-数量/金額ともマイナス。音楽DVDも減少
http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20100218_349771.html

同じく、2009年の2月〜7月の記事。

RIAJ、2009年7月のレコード生産実績を発表
-前年比で数量が84%、金額が79%とともに減少

RIAJ、2009年6月のレコード生産実績を発表
-数量/金額とも減少。上半期実績で数量は対前年比86%

RIAJ、2009年5月のレコード生産実績を発表
-金額は83%に減少。音楽ビデオ売上額は3割減

RIAJ、2009年4月のレコード生産実績を発表
-音楽ソフトは数量/金額ともに20%以上の減少

RIAJ、2009年3月のレコード生産実績を発表
-前年比で数量が92%、金額が90%とともに減少

RIAJ、2009年2月のレコード生産実績を発表
音楽ソフトは数量微増も金額は減少

2 件のコメント:

  1. 2009年は2008年に比べ結構減っていたみたいです
    http://www.musicman-net.com/cgi-bin/public/n-view.cgi?hid=07-51-0018
    が、2010年は2008年レベルに戻っているということなんでしょうかね。

    オリコンの7月月間シングルランキングでは相変わらず嵐が強いようです。まあ2009年のシングル年間でも嵐は圧倒的でしたが。

    あとはAKB48系、「けいおん!」関係とかですかねぇ。

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  2. 2009年は減少だったようですね。
    今年も不景気が続いていると思うのですが、アニソンとかが強いんだろうなと思っていました。
    購入層がますます固定されているようにも思いますが。

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