八甲田山 | Movie Walker
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新田次郎の原作『八甲田山死の彷徨』をもとに、大部隊で自然を克服しようとする部隊と小数精鋭部隊で自然にさからわず、折り合いをつけようとする部隊の様子を冬の八甲田山を舞台に描く。脚本は「続人間革命」の橋本忍、監督は「日本沈没」の森谷司郎、撮影は「阿寒に果つ」の木村大作がそれぞれ担当。
橋本プロダクション・東宝・シナノ企画の制作となってます。
脚本の橋下忍氏の説明が『脚本は「続人間革命」の橋本忍』となっていますが、代表作とは思えないんですけどもね。「羅生門」「生きる」「七人の侍」などの黒澤明監督作の多くを手掛けている方ですし、他にも「日本沈没」「砂の器」、テレビだけど「私は貝になりたい」もあるわけで。
制作会社にシナノ企画が入っているから、その関係?(シナノ企画は創価学会関係の会社)
監督:森谷司郎
脚本:橋本忍
原作:新田次郎
企画:吉成孝昌 、 佐藤正之 、 馬場和夫 、 川鍋兼男
製作:橋本忍 、 野村芳太郎 、 田中友幸
撮影:木村大作
出演:高倉健、北大路欣也、前田吟、三國連太郎、緒形拳、秋吉久美子
島田正吾、大滝秀治、丹波哲郎、藤岡琢也、浜田晃、加藤健一、江幡連、高山浩平、安永憲司、久保田欣也、樋浦勉、広瀬昌助、早田文次、吉村道夫、渡会洋幸、加山雄三、小林桂樹、神山繁、森田健作、東野英心、金尾鉄夫、古川義範、荒木貞一、芦沢洋三、山西道宏、下絛アトムほか
165分という長い映画ですが、一気に。
重い内容の映画、暗い映画だということはわかっていたので「たまたま放送していたから録画して観た」という感じ。積極的に観ようという感じじゃなかったんですが、録画を消去する前にちょっとと思って見始めたら最後まで。
小学生の頃、この映画が公開されたこと、大きな話題になったことを覚えています。
「天は我々を見放した」という北大路欣也のセリフはたしかに流行してましたしね。(テレビドラマになったことはぼんやりと)
現在の視点で言えば、実話を取り入れたフィクションで小説や映画になった話と実際の話は違うものなんだということがInteretからの情報で得られるわけですが、当時はほとんど知られていなかった実話がベースということもあってかなり話題になったように思います。
時代は日露戦争前。明治対ロシア戦を想定(遼東省から満州を想定)して厳寒地での装備をどうすべきか、ロシア軍が津軽海峡、陸奥湾を封鎖した場合、東西の物流ルート確保のための行軍というのが「目的」だったようですが、「その場で起きるいろいろな困難を解決していく」というのが目的になってしまう過程がなんとも。
今だったらやらないであろう、真冬の八甲田山でのロケ。出演していた大竹まこと(最初に死ぬ兵)のラジオ番組に撮影の木村大作氏がゲスト出演したときに撮影当時の話をしていましたが、Wikipediaに書いてある通り、かなり過酷な撮影だったようです。
日本映画が低調な時期。1970年代後半からの角川映画とか1980年代のフジテレビ関係の映画(南極物語)でちょっとは賑わったけど、今のように日本映画が賑わっていなかった頃。(なので、いまでも日本映画ってあんまり関心を抱かないのですよ)