日本経済新聞 2012/10/27 7:00
洋楽CDどこまで安く 欧米の通販で1枚600円も
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDJ24011_U2A021C1000000/?dg=1
音楽ソフト市場では近年ダウンロード配信などデジタル販売のシェアが高まっているが、やはりCDで聴きたいという昔ながらのファンも多いのではないだろうか。欧米ではここ数年で音楽CDの低価格化が一気に進んでいる。日本に比べて音楽のネット配信や定額制で聴き放題のサービスが普及していることなどを背景に、安値販売が加速しているためだ。
記事中の写真注記には「音楽CDのファンは多い(都内のCD店)」とあり、タワーレコードと思われる店内の写真が出ていましたが、リアル店舗のCDは高いと思うんですけどね。音楽CDのファンが多い割にCDが売れないと業界は言い続けているわけで、どっちを信じてよいものか。
(「CDプレイヤー」が無い家も多いんですしね)
欧米での低価格販売でCDという音楽メディアがまた売れはじめているとのこと。
その要因が挙げられていました。
- USでは大手レコード会社が2000年前後からCDの価格を引き下げている(CDが売れなくなってCCCD導入時期と重なるんですけどもね)
- 大手量販のウォルマートが廉価販売攻勢(これはこのブログでも以前紹介してます)
- 海外の音楽(いわゆる「洋楽」)を好む日本のリスナーにとっては為替が円高ドル安になって輸入盤が安価に買える状態
- 実店舗を持たないネット通販の興隆(AmazonやWOW HDの他、タワーレコードやHMVも実店舗を減らし(閉店し)、ネット通販に重点を移しています)
低価格化の一方でマニア向けの豪華盤(高額ボックスなど)もどんどん出ているということ。(Paul McCartneyのArchiveシリーズなんかもそうですね。新しいところだとPeter Gabrielの "So" の豪華盤など)
Amazon.comでの価格やWOW HDの価格比較まで紹介されているという記事でした。
(売れ筋3アイテムでのAmazon.co.jpの輸入盤最安価格、国内盤の価格、Amazon.co.jpでのMP3ダウンロード価格、WOW HDの最安価格を比較)
日本盤は記事でも触れられていますが、独占禁止法の規定により発売から一定期間は原則定価で販売される「再販(再販売価格維持)制度」の影響でやっぱり高いわけです。
精巧な紙ジャケや高品位素材を用いたCD、そして日本盤特典として追加されているボーナストラックはやっぱり魅力ではありますが、日本盤の価格はやっぱり高いです。
私の場合は新譜が出たら輸入盤で買っておいて、数年後にボーナストラック入りの日本盤を中古購入するというのがいつものパターン。最近の新譜は1000円というのが購入価格になってます。
(WOW HDの輸入盤CD。Amazon.co.jpだと1500円弱)
Green Dayのこれまでのアルバム全部(計8枚)がセットで2000円台というのが実態ですから、ブックオフで中古盤を買い集めるよりも安価なのが実態。(その前にはMadonnaが同様の販売をやってました)
これから旧譜を買い集めるという「楽しさ」(一枚ずつ揃えていく楽しさ)は無いですが、この値段は数枚持ってないCDがあるときに、これなら全部入りのボックスを買い足した方が安いという変なねじれになってます。
Green Day - "THE STUDIO ALBUMS 1990-2009" Box set
Madonna - "Complete Studio Albums (1983-2008) MDNA-8122" Box set
他にもOriginal Classicシリーズなどの3枚組や5枚組のCDセットが安価で入手可能になってますし、その名かには入手困難だったアルバムが含まれていたりしてうれしい面もありますけど、CDって「財産」ではないんだよなぁと再認識した次第。
(ブックオフとかだと輸入盤CDの買い取り価格って安いですからね)
関連
WalmartでソフトウェアやCDを買うということ(PC Watch元麻布さんの記事に異論)
http://tiiduka.blogspot.com/2011/06/walmartcdpc-watch.html
HMV渋谷店の閉店に思う
http://tiiduka.blogspot.com/2010/06/hmv.html
お奨めCD 安い5枚組のOriginal Album Classicsシリーズ
http://tiiduka.blogspot.com/2010/05/cd-5original-album-classics.html