パナソニックのポータブルCD-ROMドライブ、KXL-800A-Nです。
1997年1月に発売された最大10倍速のCD-ROMドライブで、音楽CD(CD-DA)の再生も行えるものです。
ポータブルCD-ROMドライブでは、
ソニーのPRD-650、
パイオニアPCP−PR1を取り上げましたが、ソニーとパイオニアは1996年の発売、パナソニック(当時は九州松下)は翌年の発売となっています。
PC Watch - 松下電器、10倍速ポータブルCD-ROMドライブを発売
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/970116/p10xcd.htm
松下電器産業株式会社は、10倍速アクセスのポータブルCD-ROMドライブとして、スピーカー内蔵の「KXL-803A-N」(標準価格:49,800円)と、スピーカーを装備しない「KXL-800A-N」(標準価格:45,800円)の2製品を、1月25日より順次発売する。
CD-Rへの書き込みができない、CD-ROMを読むだけの装置なんですが、昔は高かったんです。
付加価値として音楽の再生も可能ですよというもの。スピーカ付きだと4000円高いんですね。
縦長のデザインです。パイオニアPCP-PR1と似たデザイン。
音楽CDの再生に必要なスイッチは適切な場所に配置されています。
上面左から、上蓋のOPEN、液晶表示部の右はMODE、曲戻し、曲送りの小さなスイッチと再生。一時停止の大きなスイッチ、その右に停止スイッチ。
ボリュームは再生スイッチの下にあります。
上面のOPENを押すと上蓋が開きます。
そこそこ大きく開くので脱着は容易です。
左側面にはLOCKというスライド。上蓋のロック機構です。
右側面手前にはヘッドフォンジャック。ラインアウトはありません。
右側面の奥に電源スイッチがあります。
底面には電池ケースとSCSI IDやターミネート設定要のDIPスイッチ。
電源は専用のバッテリーパックか単3電池6本、ACアダプタ(DC13Vセンター+)となっています。
背面部にはSCSI端子とDCジャック。
ここまで見ていくとパイオニアPCP-PR1との共通点がいくつも出てきます。
(電池ケースの配置やDCジャックの仕様、電源スイッチの場所などなど)
右がパイオニアPCP-PR1です。
外観は縦長のデザインという共通点はあるけれどパイオニアの洗練されたデザインとごちゃごちゃしたKXL-800A-Nという感じ。
上蓋を開いて比較すると、ピックアップユニットそのものは違うものだということがわかります。
手前側がPCP-PR1です。
電源スイッチとヘッドフォンジャックの位置が同じに思えます。
上蓋が電動式じゃないとか、底面のDIPスイッチの配置が違うなど「違う要素」は多々ありますが、共通点が多いですね。
KXL-800A-Nですが、アナログラインアウトが無いのは残念な点です。(スピーカ内蔵のモデルがあるのだからラインアウトは不要ということでしょうかね)
CDの再生が終わると電源が切れるのは面倒です。(右奥の電源スイッチを再度入れる必要がある。電池の消耗を減らすためでしょうが、CD再生をメインで考えると面倒です)
状態が良いものが多いと思うので見かけたら確保してみてはいかがでしょうか。
追記
ディップスイッチ周辺の写真と設定(KXL-820ANのもの)を追加。
DIP-SWは1〜4です。
1,2,3の組合せでSCSI IDを設定。4はターミネータのON,OFFです。
SCSI IDの設定は
KXL-820ANの取説から。
SCSI IDの設定は同じバスの中で重複しないようにする必要があります。
7は通常ホストに割り当てられているんで避けるのが吉。
WindowsPCの場合はこちら。
http://panasonic.jp/support/p3/recover/data/810/810_select.html
Apple PowerBookの説明文はこちら。
http://support.apple.com/kb/TA21592?viewlocale=ja_JP&locale=ja_JP