2010年12月4日

ポータブルCDプレイヤー(Panasonic SL-SX300) SL-SXシリーズを考察

久々のポータブルCDプレイヤーの紹介です。
今回はパナソニックのSL-SX300です。

1997年12月発売のモデルです。
10秒耐震メモリー機能、液晶リモコンが特長のモデルです。
http://panasonic.jp/support/product/audio/SL-SX300.html

CDの販売枚数が一番多かった頃のモデルになります。
CDの売上枚数、金額などは、日本レコード協会(RIAJ)のWebにあります。
http://www.riaj.or.jp/data/index.html

CDを中心とした音楽市場に関しては「バブル以降」もバブルが継続しており、そのピークが1997年から1998年にありました。(2009年の数字を使えば、枚数で1.76倍、金額では1.92倍)
そんな時代の製品です。






1998年にはSL-SXシリーズ上位となる、SL-SX400SL-SX500が発売になっており、更に下位にはSL-S230(耐震機能あり、液晶リモコンではない)が発売されています。

1999年には、SL-SX410、SL-SX510、SL-S310というラインナップになることを考えると、実質的な後継モデルは無く400番台に吸収という感じ。

形状は間違いなく、SL-SX400、SX500とそっくりです。
上蓋がアルミダイキャストで耐震機能充実のSL-SX500、プラ素材で耐震機能を落としたSL-SX400、じゃSL-SX300は?となると、ほとんどSL-SX400と同じようものです。

スペックで比較してみると大きな差があり、それが電池での使用時間の違い。
長時間再生になったという点よりも、「耐震機能の有無」での再生時間の関係が逆転しています。

耐震機能をONにした方が電池の持ちが良くなるようになったのがSL-SX400、SL-SX500以降なようです。
耐振機能(音飛び防止機能)の名称が "ANTI-SHOCK MEMORY II" とIIになったのもこのタイミングです。
SL-SX410、SL-SX510では更に「新開発薄型ブラシレスモーター採用による省電力化」が図られ、単4電池駆動化されています。











発売年月 モデル レンズ 耐震機能 サイズ 質量
(電池抜き)
使用電池 アルカリ電池2本での使用時間
(ANTI-SHOCK OFF/ON)


1997/12 SL-SX300 ガラスプレス 10秒 128x27.8x136.1mm 225g 単3電池x2 約21時間/約14時間

1998/05 SL-SX400 ガラスプレス 10秒 128x27.8x136.1mm 225g 単3電池x2 約20時間/約21時間

1998/02 SL-SX500 ガラスプレス 40秒 128x27.8x136.1mm 255g 単3電池x2 約23時間/約24時間

1999/03 SL-SX410 ガラスプレス(ZEONEX) 10秒 128x21.5x131mm 169g 単4電池x2 約8.5時間/約11時間

1998/12 SL-SX510 ガラスプレス(ZEONEX) 40秒 128.4x23.3x131.9mm 169g 単4電池x2 約9時間/約12時間











ということで、微妙な位置づけの製品ではありますが、機能は一通り揃っています。
SL-SX300の出力は、ヘッドフォン端子、アナログラインアウト、光出力の3系統。
SL-SX400やSL-SX500と同様です。


光出力は丸型のものが単独で。ACアダプタ駆動時のみというのは残念な点。
(DCジャックにDC4.5Vを給電すればポータブルでも利用可能ですが)

DCジャックはPSPと同じサイズ。


こんな感じでぴったり入ります。


USB出力のDC5Vで動くんじゃないのかな、と思って、エネループスティックブースタで電池2本駆動を試してみましたが、SL-SX300では動作しませんでした。
(動くものもありますが、「定格DC4.5V」ですので「DC5V」なので動かないものがあってもそれはそれ。ポータブルCDプレイヤーを壊す可能性もありますので試す場合は自己責任にてお願いします)


耐振機能が、"ANTI-SHOCK MEMORY"( "II"ではない)ことで何が変わったのかわかりませんが、耐震機能を使うと電池の持ちが悪くなるということは、無理をしない構成なんだろうと思ってます。
(CDの回転を抑制するなど、メカ的な部分での改善が大きいのではないかと思っています)

で、久々にこの年代のポータブルCDプレイヤーを使ったからなのか、この個体のせいなのかわかりませんが、なかなかどうして音が良いです。
ベイヤーT50Pとの組み合わせが良いですし、ゼンハイザーHD25-1II(70ohm)も問題無く鳴らしてくれます。
消費電力が大きい(電池の持ちが悪い)モデルだからこその音なのかもしれません。

関連
ポータブルCDプレイヤー(Panasonic SL-SX500)
ポータブルCDプレイヤー(Panasonic SL-SX400)
ポータブルCDプレイヤー(Panasonic SL-SX410)

0 件のコメント:

コメントを投稿