95歳、以前から危険な状態とのことでしたが、長かった投獄時期を考えるともう少し長生きして欲しかったというのが正直なところ。(それでも95歳だから大往生なんですが)
1980年代って今じゃ想像付かないと思うんですが、「アパルトヘイト」が平然と行われ日本人は有色人種だけど「名誉白人」として優遇されてた時代。
ネルソン・マンデラという人については、1980年代に The Specials (Special AKA)
がそのものズバリの楽曲を発表していたのが最初でしょうか。
The Specials - Nelson Mandela - YouTube
Free Nelson Mandela そのまんまな歌詞、歌ってる内容に関わらずポップなのはそれがほんとのメッセージソングだからかと。
その後、セネガルのユッスー・ンドゥールがこれまた "Nelson Mandela" というそのものズバリの楽曲を発表。
Youssou N'Dour - Nelson Mandela
サンシティという南アフリカの娯楽施設での興業をやめようよというミュージシャンの動きが "Sun City" という楽曲になっています。
「かわいそうなアフリカの人たちはクリスマスを知らない」とか「我々の世界」と違う目線というところに注目を。
施しをするという上からの目線じゃなく、自分たちにできるのは何か。
南アのアパルトヘイト政策に反対し、南アのリゾート施設「サンシティ」をボイコットすることという至極真っ当な硬派な曲です。
(前者はUKのミュージシャンが発案だけど、キリスト教徒以外のこと考えたことあんのかよというお節介ソング。抑圧されてきた国であるアイルランド出身者がこういうことやるのかと落胆しましたよ、ほんと。後者はMJとQJ、SWが絡んだあれです)
他にもアパルトヘイトと闘ったスティーヴ・ビコも忘れてはいけない存在。(1977年に拷問によって殺されています)
彼のことを取り上げたのが、1987年の映画「遠い夜明け」。
音楽ではピーター・ゲイブリエルが "Biko" という曲を制作しています。
ピーター・ゲイブリエルのオリジナル盤から。
こちらはユッスーとの共演のものから。
Peter Gabriel & Youssou N'Dour - Biko (Live) - YouTube
どんどん脱線していきますが、ピーター・ゲイブリエル関連では2013年に「ピーター・ゲイブリエルの曲をカバーしたアルバム」、"And I'll Scratch Yours" がリリースされています。
タワレコのレビュー
Peter Gabriel/And I'll Scratch Yours - TOWER RECORDS ONLINE
http://tower.jp/item/3290789/And-I'll-Scratch-Yours
ピーター・ガブリエルによるカヴァー・アルバム『ScracthMy Back』(2010年)で取り上げられたアーティストたちが、今度は逆にピーガブ曲をカヴァーし返すというユニークな企画盤。ルー・リードやブライアン・イーノらヴェテラン勢から、アーケイド・ファイアにボン・イヴェールまで、12組が各々の個性を巧みに活かしている。とりわけ繊細なアコギで原曲の美しさを見事に抽出したポール・サイモンの“Piko”が絶品!タワレコの北爪さんには悪いけど、これって嫌味?("Biko" が "Piko" になってるし)
bounce (C)北爪啓之
ポール・サイモンと言えば、「Graceland」でアパルトヘイト政策を推進していた時代に南アフリカへの文化的ボイコット破り(スト破り)でアルバムを作った人。そこまでは言い過ぎだとしても、南アフリカの黒人ミュージシャンの才能を活かすどころか、おいしいところだけつまみ食いし、彼ら黒人ミュージシャンには満足な演奏をさせず大きな批判を浴びた人でもあります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/グレイスランド_(アルバム)
このアルバムはバンドグループレディスミス・ブラック・マンバーゾなど南アフリカ共和国のミュージシャンと協力して製作された。このことは当時アパルトヘイト政策を行っていた南アフリカ共和国に対する西側諸国の文化的ボイコットを妨害するものとして、サイモンに批判が集中することになった。
で、ピーター・ゲイブリエルのアルバムに収録されている ポール・サイモンの "Biko" はこちら。
Paul Simon - Biko - YouTube
「とりわけ繊細なアコギで原曲の美しさを見事に抽出したポール・サイモンの“Piko”が絶品!」とありますが、とてもじゃないけど原曲の域には達していないし、もともとリズム主導の人なんだからこういう曲には向いてないと思うのですよ。
私にはピーター・ゲイブリエルからポール・サイモンに対する当てつけのように思えてしまうんですけどね。
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