2010年9月7日

FMfan 1989年No.5 長岡鉄男のダイナミックテスト

帰省したときに持ってきた古い雑誌の記事を紹介。

共同通信から発売されていた雑誌、FMfanの1989年第5号です。
隔週発売の雑誌なので、2月中旬発売の号です。


表紙は、Enya の "Watermark" 。

長岡鉄男さんが連載していた「ダイナミック・テスト」は毎号様々な機器を取りあげていました。
気に入ったものを掲載というわけではなく、持ち込まれた機器をテスト。耳当たりのよい評論ではなく、酷評される機器もあり毎号楽しみにしていました。

ヘッドフォンを取りあげた記事があったので持って帰ってきました。
取りあげられているのは、以下の4機種。

  • DENON AH-D100 5,000円
  • Audio-technica ATH-M7PROa 15,000円
  • ケンウッド KH-7000 20,000円
  • SONY MDR-R10 360,000円

型番が現在のモデルと似ているんで、ほんとに21年前の雑誌か?と思ってしまいました。
 (DENON AH-D100はAH-D1000、オーディオテクニカ ATH-M7PROaはATH-PRO700、ケンウッドKH-7000はKH-K1000と)

SONYのMDR-R10は別格としても、当時の一般的な価格帯として2万円は高い方だと思います。
(消費税導入前の値段です。物品税が廃止され、オーディオ機器が安くなるのはこのあと)
ちなみに当時新発売のSONY MDR-CD999が18,000円、MDR-CD777が11,000円、MDR-CD555が8,000円でした。(広告より)

スペアナの写真はf特なのですが、テスト時にどういう条件でという記事があったはずなのですが、発掘できず。記事では「自作カプラー」について書かれていますが、ヘッドフォンによる相性については軽く触れられています。
たしか耳穴の形状は様々なのでf特性を計測するのは無理がある、よって参考値としてということを書いていたように思います。

SONYが耳型を集めて新製品開発に活用しているという記事もありましたが、外耳道が様々なんだからダイナミック・テストでは参考値として捉えて欲しいという風に理解しています。
(「外耳道内伝達関数を用いたヘッドホン・イヤホン評価システムの構築」という研究もされているようです)






ダイナミック・テストの最初のページは長岡氏のコラムになっているのですが、この号では「ソフトの寿命」。
この号では他に、アナログプレイヤーがケンウッド KP-9010(99,800円)、スピーカはダイヤトーン DS-97C(108,000円 x2)、ヤマハ AST-1(システム合計 135,000円)が取りあげられています。


当時は、毎年春と秋に各社から新製品がまとめて発表、発売されていました。
秋にオーディオフェアがあったので、秋の方が主力なのかな、と思っていました。
オーディオ誌は新製品情報を特集、冬と夏(ボーナス時期ですね)にベストバイみたいな特集という感じ。
当時は隔週刊の雑誌に載せられないぐらいの新製品があったということでもあるのですが、

2 件のコメント:

  1. 初めてコメントいたします。

    ダイナミック・テストでの長岡氏のヘッドフォンの測定ですが、1970年代後半はテクニクスのダミーヘッドをそのまま、その後の1980年頃はダミーヘッドのマイクが故障しソニーのECM-150に入れ替えて使っていました。
    1985年頃には、測定用マイク+自作カプラー、ドライブは2ヘッドのベストセラーカセットデッキのヘッドフォン端子でテストしていました。
    その際にも、決定版となるカプラーはないので、ヘッドフォン同士の相対比較ができれば良いと書いています。

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  2. SHIDAさん、コメントありがとうございます。

    >>決定版となるカプラーはないので、ヘッドフォン同士の相対比較ができれば良いと

    そうそう、それです。情報ありがとうございます!

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