2010年6月1日

iBassoとヒビノの代理店契約に思う

中国のポータブルヘッドフォンアンプメーカ、iBassoがヒビノと国内代理店契約を締結しました。
代理店が、あのヒビノ(メジャー!)なんだ!と驚くとともにちょっとした危惧(杞憂?)を書いてみます。

AV Watchの記事から。
ヒビノ、中国iBasso Audioの国内販売を7月開始-ポータブルヘッドフォンアンプやDACなど

ヒビノインターサウンド株式会社 プレスリリース
iBasso Audioブランドの輸入代理店業務を開始
ヒビノインターサウンド株式会社(代表取締役社長 細谷隆英、本社:東京都港区)は、このたび中国iBasso Audio(アイバッソ・オーディオ)ブランドのオーディオ製品について日本国内における正規輸入代理店契約を締結し、2010年7月9日より輸入代理店業務を開始することになりました。<略>
  ■主要商品
超小型ヘッドホンアンプ“T3 Hj”
USB-DAC内蔵小型ヘッドホンアンプ“D2+ Hj Boa”
主要製品は、T3とD2+とのこと。"Hj"というのはHibino-Japanだと推測。
ACアダプタの変更(認証の関係)程度なのか、パッケージ変更なのか、製品仕様を変更するのかはわかりません。

iBasso製品については、安いのに音が良い。品質が高い。
ユーザからのフィードバックを反映した製品づくりをしている。
部品に良いもの(日本メーカのコンデンサやボリュームなど)を使っているという良いイメージ。

実際に使ってみても、サポートでは、英文のやりとりになるけど親切で回答が早い。
(時差が1時間というのもありますが)
修理に出してもすぐに完了と、個人輸入した製品のなかではとても良い印象を持っています。

中国国内向けには、Mini-Audio というブランドで販売し、iBasso というブランドを大切にしてきた会社でもあります。
("Mini-Audio"については、iBasso のWebで "About Mini-Audio Product" に)

意訳すると、
うちには2つのブランド、国際販売用の "iBasso" と 中国市場向けの "Mini-Audio"がある。
Mini-Audio 製品は中国のディーラーに供給するだけで、それを他国に販売するのを許してません。
中国以外の国から修理依頼があっても断るかもよ。
以下、略。
ヤフーオークションなどでもMini-Audio製品が出品されていることがあります。
故障時のリスクを考えたら直接買うほうが良いですよ。
支払いもクレジットカードがあればOKでしたし。購入時に英文でやりとりする必要は無いですから。
(住所をローマ字で記入するぐらいですかね)

というのが、いままでの状況でした。

ヒビノのように力のある会社が代理店になるということは、喜ばしいことだと思います。
いままで個人輸入でしか入手できなかった製品が量販店に並ぶ可能性が高いですから。
市場の活性化にもなりますし。

でも、国内代理店契約と聞くとあんまり良い感じがしないんです。
具体的には、Qable (iQube) や Grado など。

Qable製品は、B級品以外はすべて国内代理店のものを買ってねというのがメーカの方針。
B級品は直接買えるんだけど、それ以外は個人輸入できないという方針。

Grado製品は、ヘッドフォンをアメリカのお店で買って個人輸入したくてもアメリカのお店で売ってくれないという状況。Shureのヘッドフォンも同様
誠に申し訳ありませんが、Shure(シュア)社、及び Grado(グラド)社の製品 の当社からの日本向けの輸出は行なえません。ご了承ください。
つまり、iBasso もそうなってしまうんじゃないのか?と思ってしまうわけです。
Shureの代理店がヒビノだという実績もあります)

具体的に両社でどのような代理店契約を締結したのかわからない状況なので、杞憂に終わってくれれば良いなと思っています。

2 件のコメント:

  1. 個人輸入独特の楽しさを奪ってほしくないですね。

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  2. k.d さん、コメントありがとうございます。
    代理店アレルギーというわけではなく、良い面があることをわかった上でなのですが、大丈夫かな、と余計な心配をしております。

    iBasso製品が日本で知られるようになるだけでなく、ポータブルオーディオ機器の認知が進む、他メーカへの刺激になるという良い面もあると思いますが、一部代理店のように「締め出し」になることだけは危惧しておくべきかなと思います。

    ありがとうございました。

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