2013年6月6日

iMac か Mac mini + Thunderbolt Display で思案する

2011年にも書いてますけど、Mac miniの性能が向上してることもあって、現在使っているiMac(2007)の後継に Mac mini + Thunderbolt Display という組合せは悪くないなと思っています。

昨年発売の Mac mini だとCPUは Intel Ivy Bridgeシリーズ。
iMac と違ってグラフィックが「オンボード」なところが残念な点ですが、ゲームに無縁な人だからあんまり影響しないと思います。
(Intelから次世代のCPUがもうすぐ出るから、2013年モデルが出る可能性が大きいですね)

アップルストアから。



2012年モデルをアップルストアで買うと考えれば、
  • Mac mini の「高い方」が、Intel Core i7 2.3GHz で 68,800円
  • Thunderbolt Display が、84,800円。(+2mのThunderboltケーブルも必要で 3,800円)
  • 別途購入の AppleCare Protection Plan for Mac mini が 13,800円。(3年間の延長保証)
  • 同じく、AppleCare Protection Plan for Apple Display が 9,800円。(同)
これで合計 181,000円
うわ高いっ!となりますが、ディスプレイを整備済製品にすれば、70,300円なので 166,500円

iMac(2012)の 27インチ3.2GHz が 168,800円 + AppleCare が 21,800円 で 190,600円

実際には Mac mini のメモリが標準の4GB(2GB×2)じゃ不足するから、別途購入し交換する必要がありますし、キーボードとマウスが別売だったりします。(キーボードとマウスはすでに持ってるから不要)

どちらもCD/DVDドライブが無いけど、これもFireWire接続、USB接続のものを持っているから問題無し。


Mac miniにはFireWire800の端子が(まだ)付いているのもプラス要素。
iMac(2012)から、FireWire端子が無くなったんで、Thunderbolt to FireWire800変換アダプタが必要になります。(iMacの場合、FireWire端子が無くなった分、Thunderbolt端子が2つになってますが)




Thunderbolt対応のHDDケースとか高いんで買えませんから、当面はFireWire800を使うことになりそう。そうなると、HDD用のFireWire800のバスとCD/DVDドライブのFireWire400のバスは分けたい(転送速度は低い方に合うことになるので)からとか考えると、やっぱりMac mini + Thunderboltディスプレイは便利そう。(本体のFireWireにHDDを、ThunderboltディスプレイのFireWireにCD/DVDドライブを接続すれば良いわけで)


Mac miniにした場合、本体+TimeMachine用とiTunesのデータ用のHDDを持っていけばHDMI端子のモニタに接続すればいいわけで、帰省の際とか便利そう。
そう考えていくと、高いThunderboltディスプレイを諦め、HDMI接続の27型モニタにしちゃうという手もありますね。
この場合も本体のFireWire800とThunderbolt to FireWireアダプタで問題無し。
1980x1080の解像度じゃ足らないんで、高解像度なものが欲しくなりますけど。


というわけで、買うまでのこういう検討が一番楽しい時なんであれこれ考えてます。





日本の公共放送に望むもの(NHK-FMの使命は終わっていない)


USの公共放送でのJames Blakeコンサートのストリーミング配信、BBCラジオのストリーミング配信で思ったことは、日本の公共放送の出遅れ感

規制緩和、規制緩和と掛け声はするものの、規制緩和を叫ぶ人たちのお手本である「新自由主義」のイギリス(UK)では、BBCラジオが長波(LW)、中波(AM)、FM、デジタルラジオとさまざまな電波媒体+Internet配信という形で運営中。(新自由主義に舵を切った1980年代以降チャンネルが増えてます)

BBCのその放送内容の充実ぶりには驚きます。(テレビ放送だとBSフジで放送している "Top Gear" もBBCの番組)日本で言えば、NHK日本放送協会)なんですが、がんばってるんだけどもの足りなさを感じます。

NHKだっていっぱい放送してるじゃんと言われそうだし、実際にテレビでは地上波2つ(NHK総合とNHK教育)、衛星放送2つ(NHK-BS1、NHK-BSプレミアム)、AMはNHK第1と第2、FMはNHK-FMと7つの放送。短波放送・海外向けのNHKワールドも入れると8つかな。ラジオに限ってもAMとFMで3つあるわけです。

実際に最近また動きのある「竹中平蔵」という人が、2006年に以下の報告をまとめています。
(『維新』から『自民』への変わり身の早さはさすがですねぇ)

通信・放送の在り方に関する懇談会

通信・放送の在り方に関する懇談会 報告書
2006年6月6日

NHKのチャンネルの削減

現行のNHKの8チャンネルは、電波の希少性、個々のチャンネルの役割等を勘案した場合、公共放送として放送するには、明らかに多過ぎると考えられる
具体的には、衛星放送については、難視聴対策として行うことが適当であるが、そうした対策は1チャンネルで十分であり、1チャンネルを削減すべきである。次に、FMラジオ放送については、民間のFM放送や音楽配信サービスが普及している現状では、多彩な音楽番組の提供という公共放送としての役割は既に終えたものと考えられる。従って、これらの放送については、必要な周知等の措置を十分に行った上で、2011年までに停波の上、速やかに民間への開放等の措置を取り、視聴者が多様な放送を享受できるようにすべきである。他方で、地上波テレビ放送については、視聴者のニーズ等を勘案して、直ちに削減することは困難だと考えられる。地方や高齢者への配慮等の観点から、 現行の2チャンネルを当面継続すべきである。
衛星ハイビジョン放送が2011年に停波されることを勘案すれば、以上により現行の8チャンネルは5チャンネルとなり、肥大化したNHKのスリム化に貢献するものと考えられる。

前述の通り、NHKラジオは3つあると書いてますが、NHK第2は「教育放送」に特化されていますし、NHK-FMはクラシック音楽中心の編成で多彩な音楽番組の提供」という公共放送の役割を満たしていないのが実際のところ。
「FMラジオ放送については民間のFM放送や音楽配信サービスが普及している現状では、多彩な音楽番組の提供という公共放送としての役割は既に終えたものと考えられる」
このようにまとめられているわけですが、
  • 各都道府県に1局とまではいかないものの、民間のFM放送が普及しています。しかし、その編成内容は多彩な音楽番組を提供するようなものになっていないのが実情です。(金太郎アメ状態)
  • 規制緩和でコミュニティFMが各地域で開局していますが、その性格上エリアが狭く、「地域密着」「市民参加」「防災および災害時の放送」という特徴から多彩な音楽番組の提供を目的としていません。
  • 民放FM局では、トークメインで音楽の選曲は局任せ(放送局やレコード会社任せ)という番組が多く、その音楽もトークが被せられたり、途中でフェードアウトだったりするのが現状です(例外はありますが)。
  • 音楽配信サービスについては、いろいろ出てきてはいるものの、日本レコード協会の縛りのおかげでストリーミング放送で音楽を流すことには制約があり(radikoのエリア制限もその一つ)、Podcastでは音楽はNGというのが現状で音楽を中心とした番組を配信できない状態です。
  • 音楽配信サービスは、iTunes Storeなどの販売サービスやSONYのMusic Unlimitedでの定額制がスタートしたものの、自分がまだ知らない音楽への「気付き」や「きっかけ」になるようなものがほとんど無いのが現状。(海外のSoundCloudは日本でも使えるけど、Spotifyはまだ日本でサービスを開始しておらず利用できません)
  • Internetのおかげで自分で「キーワード」を頼りに探すことはできるようになったけど、「放送」のようなサービスは存在しないというのが現状です。
たくさんあった「FM情報誌」が廃れ、一誌も残っていない原因はいくつもあると思いますが、放送を聴く人が「エアチェックしなくなった」というのは大きいんじゃないかと思います。

曲の最初から最後まできっちり掛ける番組が減り、トークが被さったりするのが当たり前。流れる音楽も画一的。多様・多彩とは真逆なベクトル。(そうじゃない「稀な番組」はあるにはありますが、ミュージシャンがやっている特定のファン層を獲得した番組+スポンサーが付いている番組だけじゃないかと)

1980年代に入りカセットテープやFM放送よりも音質の良いCDの普及が進んでいく中で、エアチェックは次第に廃れ始めた。 さらに、エアチェックの基礎となる「番組表で楽曲編成」が困難な電撃テレフォンジョッキーを中心とするリクエスト番組の構成が(J-WAVEなどで)話題を博したり、楽曲にディスクジョッキーの曲紹介をかぶせる放送の手法が主流となってきた事等から、1990年代前半にはFM放送のエアチェックの需要が急速に無くなっていき、多くのFM情報誌も廃刊や休刊を余儀なくされた。
1980年代がFM情報誌のピークだったので、Wikipediaの廃れ始めたタイミングには異議ありなんですが、J-WAVEのところは納得できる部分。“お洒落な音楽だけを流し続ける”FM局という意味で「多彩」とは無関係なわけです。

日本のラジオ放送のデジタル化が頓挫し、これ以上民間FM局が増えることも絶望的。(InterFMのようにオーナーが転々とする民間FM局もあるわけですし)

規制緩和を逆手に取って、NHKのラジオ放送にがんばってもらいたいところ。
NHK-FMをクラシック専門局、その他と分けるだけでもいいんですけどね。(もう一つ加えるなら、在留外国人向けの多言語放送も。災害の際は複数の外国語で放送できるようにすれば万全。InterFMが全国ネットになったようなものでもいいけど、「日本の国際競争力を高める」という「政策」を逆手に取ってぜひとも実現してもらいたいもの)

NHKラジオの場合AMとFMの交通整理がうまくできていないのがやっぱりネックなんですよ。
FM局とNHK第1で放送しているサブカル系の音楽番組も引っ越せますしね。「エレうた!」とか高音質なんでAM放送だともったいない番組ですもんね。ストリーミングで聴けばいいんだけどクルマだとそうはいかないわけですよ。

James Blake - UK, US公共放送での音源配信中

ジェームズ・ブレイク(James Blake) のコンサートの様子がUSの公共放送、NPRで公開されています。

NPR - National Public Radio
http://www.npr.org/

James Blake, Live In Concert : NPR
http://www.npr.org/event/music/185510193/james-blake-live-in-concert



USの次はUKってことで、UKの公共放送といえばBBC。
こちらでは、BBCラジオでのJames Blakeのミックスが公開されてます。



BBCラジオは1〜6まであって、Internetでストリーミング配信もやってます。

もちろんイギリス以外の地域からの聴取もできます。

こういう番組を制作し、世界各国へストリーミング配信できる仕組みを持つ国がほんとうらやましいです。

2013年6月3日

Audacityでスペクトラム表示(音楽データの周波数解析)

AV Watch【藤本健のDigital Audio Laboratory】
第553回:iTunesのVBRとCBR、どちらの音が良い?

こういう素朴な疑問に対して実験してみるという記事、昔はいろんな雑誌で取りあげられてたものですが、最近はそうでもないようで、藤本さんの連載は結構楽しみにしてたりします。
(「オーディオ評論家」視点じゃないのも好感の要因)

では、これを周波数分析してみるとどうなるのだろうか? ここではefu氏のフリーウェア、WaveSpectraを使って比較してみることにする。

音源データの周波数特性を表示するということで、Windows OSだとWaveSpectraというフリーウェアが利用できるんですが、 MacOSでは動くモノがほとんど無い(あるにはあるけど有償だったり開発中止だったり)という状態だったんですが、Audacity でスペクトラム解析できるようになってます。(ありがたや!)

Audacity(フリーウェアです)
http://audacity.sourceforge.net/?lang=ja
ダウンロードページ
http://audacity.sourceforge.net/download/
Windows2000〜Windows 8までのWindows版、MacOS X版、Linux版があります。



音源は上記記事のWAVファイルをダウンロードしてみました。


ファイルを開いたら、解析→スペクトラム表示です。
(記事のグラフにあわせ、サイズを4096にしたりしただけです)


ただし制約も。


解析する曲が長いとこういう表示が出ます。
http://audacity.sourceforge.net/download/features-1.3-a

Audacity 1.3.8の新機能
新機能
Spectrum表示が237.8秒のオーディオまで表示可能になりました。 また改善された表示のプロジェクト別ウインドウ機能および Spectrogramsの設定項目も追加されました。
マニュアルはここ。
Plot Spectrum - Audacity Manual
http://manual.audacityteam.org/man/Plot_Spectrum
参考
http://forum.audacityteam.org/viewtopic.php?f=28&t=71387

今後に期待ですね。

ということで、今までは楽曲(音源データ)の周波数解析ってやってみたいけど面倒そう、とか思ってる人は一度お試しあれ。

アップルの「節税」、「金融立国」の実態

iPhone, iPadなどでアップルが儲かってるはずなのに本社所在地のUSには税金(法人税)を納税せず「けしからん」というニュース、普通のニュース番組でも取り上げられていたし、NHK総合のクローズアップ現代でも取り上げられています。

NHK総合「クローズアップ現代」2013.5.27
“租税回避マネー”を追え
http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail_3353.html



日本経済新聞 - アップル、アイルランド使った節税 事実上の「二重非課税」
http://www.nikkei.com/article/DGXNZO55735630R00C13A6TCJ000/?dg=1

欧米でグローバルIT(情報技術)企業の「節税」に対する批判が急速に高まっている。米議会上院は報告書で、アップルが低税率国のアイルランドに利益を集めていると指摘
Appleの場合、CEOがUS上院の公聴会に呼ばれたんで大きなニュースに。
(タックスヘイブンの)ケイマン諸島などは使っていません」。5月21日の米上院公聴会で、アップルのクック最高経営責任者(CEO)はこう説明し、税金逃れではないと強調した。
Appleの場合は法人税率の低いアイルランドを「活用」 することで「節税」していたようです。
「ケイマン諸島などは使っていません」とはっきり証言してますし、これ以上の怪しいことは無さそうに思えます。

Appleの節税のカラクリは以下の通り。
企業を誘致のため、アイルランドが税率を下げたというのがそもそものスタート。
  1. アップルが設立したアイルランド子会社が、「製造業者から製品を仕入れ、高めの価格で欧州、アジアなど海外拠点に販売」した。(日本を含めた海外拠点は単に販売を仲介するだけ。アイルランドに利益が集まる仕組みにした。US国内での販売はUS本社)
  2. アップル本社とアイルランド子会社が知的財産の研究開発コストを分担する契約を結んだ。子会社は本社よりも多くのコストを負担し、それに見合う利益を本社と分ける。知的財産の付加価値が大きいほどアイルランドに利益がたまる
  3. USは設立地が国内の会社に課税」「アイルランドは国内に経営機能がある会社に課税」という税制なので、『アイルランド子会社を「USに経営実態を置く形』にすることで両国から基本的に課税されない。その結果、アイルランド子会社が現地でも米国でも課税されない「二重非課税」に近い状態になった。

まぁ、よく考えるもんだわと思います。

そうそう、スターバックスの節税については、山形浩生さんが翻訳されてます。
「エコノミスト」より:スタバの節税など
ついでにイケア(IKEA)のケースも参考になります。
組み立て式会計:イケア (IKEA) の不思議な企業構造
http://cruel.org/economist/ikea.html

Appleの場合、USカリフォルニアで研究開発やデザインをやってます。
カリフォルニアでiPhoneやiPadなどを開発、設計→台湾・中国の会社に製造委託(ホンハイグループですね)→アイルランドのApple子会社が製品を買い上げ→US除く各国のApple販社に販売を委託(卸)→US除く各国で販売→客が買う→回収した利益はアイルランドの子会社へ という感じでしょうか。

まぁ、感情的には「許せん!」ってことになるんでしょうけど、アイルランドの子会社がちゃんと存在し、仕入れ、販売そして知財に関する契約が機能していればいいわけですからね。(アイルランドも国策として企業誘致してるんだし)

山形浩生さんがスタバやイケアの例で『別に税金逃れしてるから儲かっているのではない。儲かっているからこうした税金逃れができるのだ。そこらへんは誤解なきよう』と書いてる通りで、そこのとこは大事。

クローズアップ現代でも登場した「財団」経由での「節税」はこちらが詳しいです。
オランダの NPOセクター
http://www.iti.or.jp/kikan54/54nagasaka.pdf

こういうのを知ると「日本だけが特殊」「日本は乗り遅れてる」なんて短絡した考えにはならないんじゃないかと思います。(「日本の法人税が高い」というのもカラクリがあって実際、上場企業はそんなに払ってないとか、国内の売買で発生する「消費税」も最終製品を輸出すると「消費税」を支払わなくてもいいから輸出戻し税で消費税分が還付される(本来、預かってるはずの消費税を還付しなくてもいいんだから『着服公認』ですね)仕組みとかいろいろあります)


上にも出てきたケイマン諸島ってそもそも日本でも「タックスヘイブン」として有名で、ちょっと前には「オリンパスの巨額損失隠し」の舞台にもなったところ。
なんでこういうところが存在するのか。なんで今まで放置されてきたのかってことをもっと知るべき話かと。

ケイマン諸島というのはイギリスの海外領土。君主はあの「女王様」ですし、イギリスが「それ」を認めているから存在するもの。

http://ja.wikipedia.org/wiki/ケイマン諸島の経済
タックス・ヘイヴン
ケイマン諸島内において事業を行わない特例会社(exempted company)、特例リミテッド・パートナーシップ(exempted limited company)、特例信託(exempted trust)は、外国企業によって利用されている。これらは、他の種々の便益とともに、所得、資本およびキャピタル・ゲインに対しても非課税となることが保証されている。
「金融立国」って言葉、何年かに一度、日本も「金融立国になるべき」などと話題になることがありますが、実際はこういう仕組みを用意しているからロンドンの「シティ」が存在できているってことじゃないのかと。
深読みすれば、通貨をユーロにせず、通貨ポンドを維持する(自国の裁量が利く)というとこも関係してくるようなお話。(ああ、陰謀論めいてきた・・・)

http://ja.wikipedia.org/wiki/タックス・ヘイヴン

まぁたくさんの「天国」が存在するってことです。
ケイマン諸島そのものは透明性を上げて信頼されるように努めていくそうではありますが、さてどうなりますことやら。

あの瀕死状態だったApple Computerがいまのようにどこでも目にするようになったのを「なんか違う」と思ってた昔からのAppleユーザにしてみたら「あー、やっぱり叩かれた」という感じかと。