普通はレコードを買ってきたらカセットデッキで録音してそれを専ら聴いてという使い方が多かったんだと思います。カセットデッキ全盛期、カセットテープの全盛期でもありましたし。(メタルテープの出現とかも)
オーディオアクセサリー誌の春号はカセットデッキ、カセットテープのテスト記事という印象。安いテープから高いのまでレビューするというような内容でした。
レンタルレコードが徐々に出現し始めたのもこの頃。「れいこうどう」(黎紅堂)という名のレコードレンタル店が急展開していた時代。
そのレコードを直接再生するというよりも、「カセットテープに録音してレコードを楽しむ」という使い方は、CD再生機器の低価格化、CD再生機器の所有台数の増加まではカセットテープ中心だったのではないのかなと思います。
FM放送のエアチェックを除けば音楽ソースはアナログ盤なわけです。(生録する人もいたけど少数派かと。FM放送はスタジオ録音、ライブ録音もありますからね)
閑話休題。
FM情報誌を含むオーディオ雑誌では「読者訪問」というジャンルの記事がありました。
自室のオーディオ機器をオーディオ評論家にチェックしてもらいアドバイスをもらう、機器の貸し出しを受け購入の参考にするというような内容。
FMレコパル(隔週刊、小学館刊)で野球の広岡氏(監督で有名な方)のご子息が出ていた記事があったのを記憶してます。
長岡鉄男さんは別冊FMfan(季刊、共同通信刊)でこの手の連載をやられていました。90年代以降も継続されてましたね。同行のカメラマンは山本耕司さん(今はAUDIO BASIC誌で同様の記事を担当されてます)
1980年代の訪問記事だと訪問先のオーディオファンってレコード所有枚数が50枚以下という方がほとんどだったように思います。ハード>ソフトだった時代。
いまみたいに安価な輸入盤が流通するようになったのはプラザ合意以降の円高以降、つまり「バブル期以降」なわけで、一枚2800円ぐらいのレコードを大切に所有していた頃なわけです。(CBSソニーは2500円で値頃感がありました)
いまだと扱いの簡単なCDが大量に流通してますし、ブックオフの店舗があちこちにでき、中古CDの入手が地方でも可能になり、音楽ソフトを所有するということの敷居がかなり低くなった(桁が1つ2つ減った)のではないかと思います。(昔は古本屋と同様、ある程度の人口規模じゃないと商売にならない分野だったと思います)
そんな状況なのに違法ダウンロードでCDが売れないとか言い出したのが音楽業界。コピーコントロールCDの投入など『対抗策』を講じるも、「売れない」「権利が侵害されている」と法で認められた権利まで制約しようとしていたのが実態。
コピーコントロールCDについてはEMI系が最後まで粘ってましたが、今では新譜で目にする機会も無くなりました。(中古CDだとCCCDが混ざっていて迷惑ですが。ex. Radiohead、Chemical Brothers・・・)
そんな状況でもCDが売れなくなった、中古CDでさえ売れなくなったというのは何故なんでしょうか。数が増えると邪魔になる、所有欲を満たすものではなくなった、そこまでして音楽を聴きたくないなどいろんな理由があるんでしょうが、やはり音楽(CD)にリアルなお金(現金)を出すという習慣が薄れてきているのが大きいように思うのです。
実家の母が所有しているCDは50枚以上でした。CDプレイヤーはCDラジカセがあるのでそれで再生しているようです。ジャンルもいろいろでまだまだ「CDを買う」という習慣があるようです。
0 件のコメント:
コメントを投稿