(OPAMPの交換を前提として)複数のOPAMPを付属品にしている製品も実際にありますし、OPAMPを交換してみようか、という人も多いのではないかなと。
いろいろな種類のOPAMPがありますが、同じように見えるOPAMPだからそのまま交換できるというものではありません。
最低限知っておくべき内容を書いていきます。【回路数の違い】
同じピン数のOPAMPでも回路数が違うこともあります。
OPA134のデータシートから
左から1回路のOPA134、2回路のOPA2134、4回路のOPA4134です。
4回路のOPA4134になると14ピンですが、左の2つはどちらも8ピン。
同じ端子数だし同じように思えますが、ピンの配置が異なっています。
1回路と2回路のOPAMPは端子数が同じというだけで、ピン配置に互換性はありません。
オーディオ機器の場合、左と右(ステレオですね)で2回路必要になります。
1回路のOPAMPを2つ使うもの、2回路のOPAMPを1つ使うものがあり、交換の際は現在使われているOPAMPが何で、何回路入りのものなのかを把握しておく必要があります。
【パッケージの違い】
今度は同じ型番のOPAMPでも形状が違うという話です。
どれも1回路または2回路のOPAMPですが形状が違います。
左から、TO-99(CANタイプ)、DIP、SOIC、MSOICです。
TO-99からMSOICのすべてのパッケージを用意しているOPAMPがあるのかわかりませんが、OPA627Aの場合、TO-99の OPA627AM、DIPの OPA627AP、SOICの OPA627AU の3つのパッケージがあります。
- TO-99はメタル缶パッケージ。CANタイプとも呼ばれます。これだけ金属パッケージ。
- DIPは、Dual Inline Package の略。2列のピン配置のものの総称です。(SIP=Single Inline Packageもあります)ピンの中心間隔は2.54mm(0.1インチ)です。
- SOICは、Small Outline pacage の略。表面実装用のパッケージです。ピンの中心での間隔は1.27mm(0.05インチ)です。
- MSOICは、Micro Small Outline Package の略。SOICより小さく薄くなっています。(8ピンだと黒い部分の大きさは、3mm x 3mm 高さは最大1.1mmと規定されています)高密度実装用です。ピンの中心での間隔は0.65mmです。
1回路のピンの配置はこうなっています。
上がDIP、SOIC、MSOICでの配置、下がTO-99です。
2回路のピン配置はこうなっています。
まとめると、
- 同じ形状(DIP8ピン)だからといって、互換性があるわけではない。
- 同じ型番のOPAMPだからといって、同じ形をしているわけではない。
【参考】
英語版WikipediaのOPAMPの項には、OPAMPの歴史も書かれています。
http://en.wikipedia.org/wiki/Operational_amplifier
形状についてはここが参考になるかと思います。
ADI(アナログ・デバイセズ) PCB設計情報 パッケージ一覧
テキサス・インスツルメンツ:http://focus.tij.co.jp
アナログ・デバイセズ:http://www.analog.com/jp/
リニアテクノロジー:http://www.linear-tech.co.jp/
ナショナル セミコンダクター:http://www.national.com/analog?lang_choosen=ja_JP
新日本無線:http://www.njr.co.jp/
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