2013年1月24日

消化映画 - 「東京キッド」 (1950年)

ずいぶん前に観た記憶がありましたが、最近NHK-BSプレミアムで放送されたものを録画視聴。
美空ひばりの若いというか子供時代の映画です。

東京キッド - goo 映画
http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD14140/index.html


1950年公開の映画ですから、昭和で言えば昭和25年。敗戦の5年後という時代背景も反映された喜劇になってます。(美空ひばりは13歳!)

主人公の美空ひばりと「ひばりの師匠」川田晴久(流しの歌手役)、堺駿二(似顔絵描きの役)の掛け合いが絶妙です。(堺駿二さんは堺正章のお父さん。動きが素晴らしいです)
加えて榎本健一(八卦占い師兼アイスキャンディー屋。動きのキレがこれまた素晴らしい)、ひばりの実の父を演じる花菱アチャコと豪華な出演陣。

花菱アチャコはひばりが生まれた直後に渡米し、サクラメントの農園で成功したものの戦争(太平洋戦争)で帰国できず、最近になってようやく帰国できた、羽振りのよい実業家という役。

日本人の強制収容所までは言及無し。さすがに当時は「占領下の日本」ですからそこまでは無理かと。実話だとここで財産没収、収容所からヨーロッパの戦争へ従軍してとなるのは近代史のお話。
サンフランシスコ平和条約締結は翌年1951年)

ハワイでのロケを含む映像なんですが、タイトルとなっている東京をもっとじっくり見せて欲しかったと思います。(ドタバタの舞台であるアパートはもちろんセット。夜の歓楽街もセットですんで)

美空ひばりの現役時代をテレビを通じて知っている世代ではありますが、歌は上手いうえに演技も上手いんで驚きます。(「三人娘」時代より子供時代の方がよかったんじゃないかと思えるぐらい)

「柔」のような湿った曲よりも「ポピュラーミュージック」(なんちゃってな「真っ赤な太陽」じゃなくて)をもっと歌って欲しかったと思います。
そういう意味でも美空ひばりの原点を知ることができる映画だと思います。



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