2013年6月1日

NHK大河ドラマ - 「八重の桜」

NHK総合だと日曜20時、再放送が土曜の13時、NHK-BSでの放送もあるし、他にも短縮版(ダイジェスト)があったり、今までの内容をぎゅっと圧縮した番宣があったりしますんで、大河ドラマは綾瀬はるか主演のドラマだってことは知っている人が多いかと。

http://www9.nhk.or.jp/yaenosakura/


今週の放送は鳥羽伏見の戦いとその後を描いたもの。

錦の御旗」が登場して、薩摩側が「官軍」幕府側が「賊軍」「朝敵」となってという歴史の転換点(その後の明治時代〜昭和20年までの体制)となったところ。
将軍徳川慶喜はとっとと大坂から江戸へ逃げるというヘタレ具合、その後一緒に大坂から戻った会津藩主を江戸城への登城禁止にし、「官軍」(新政権)への服従とか歴史(歴史小説ですが)を知っている人からすれば、ある意味「見せ場」の回。

以前も書いたんですが、主人公の八重(綾瀬はるか)はほとんど登場しません。回想の場面だったり、弟が鳥羽伏見の戦いで撃たれたときに会津にいた八重が瓶を落として割る(予兆)とかそういう程度。

あくまでも「会津藩の視点」「会津に住んでいた人達の視点」で描ききれば従来の歴史観(歴史作家の書いたもの)とは別の見方があると思うのですが、歴史上の出来事(会津が舞台になるのはもっと後)に沿ってドラマが進むので主人公がほとんど登場しない大河ドラマになってしまっています。
想像の人物(主人公の父)とかもっと使い方があるように思うのに残念なところ。

孝明天皇に信頼されていた会津藩主なのに、孝明天皇が亡くなってから前述のように「賊軍」「朝敵」とされてしまった内情をもっと踏み込んで描けば(薩摩藩と長州藩の「暗躍」)、従来からの歴史観に異を唱える新鮮なものになったかもしれないのに残念。
(その後、会津から青森の斗南藩へ・・・そして戦後の入植地、昭和高度成長期の大開発とその失敗、現在の核燃施設群へと続く大きなドラマがそこにあったりするんですが)


ちなみにこれらの戦いで「賊軍」「朝敵」とされた戦死者は『九段の神社』に祀られていません。(他国のアーリントン国立墓地では南北戦争という内戦の両軍戦死者の「墓地」になってます)

小栗上野介を主人公にした大河ドラマに期待するしかないのかな。

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