2012年6月20日

"bounce" - 充実しているタワーレコードのフリーペーパー

タワーレコード店頭で配布しているフリーペーパー、"bounce" って下手な音楽雑誌より充実していてなかなか読み応えがあります。

最近はbounceのWebコンテンツもずいぶん整理されてしまったのは残念。
タワレコのキラーコンテンツになりうるものだと思うのですけどね。
「店頭じゃないと入手できない」というのは店頭に通うインセンティブになっていると思いますが、近くに店舗が無いと毎号入手できない理由になってしまうのがほんと残念。
常時店頭に置いてあるわけではないので、bounce目当で出掛けてbounceが無かったときは本当に残念!

特にお薦めなのが「ピープルツリー」という連載記事。オンラインでも一部を読むことができますが、毎号ミュージシャンを取り上げて過去作品や関連作がきちんとまとまられていて重宝してます。
でも一部がWebで読めるというのが現状なのですよ。ほんと残念。

タワーレコードオンライン 特集ピープルツリー
http://tower.jp/article/feature/category/100000099

一時期、"bounce book" としてTOKYO FM出版から記事をまとめた書籍になったりしていますが、最近はそういう気配も無し。せっかくのコンテンツなんだから活用をぜひお願いしたいです。

タワーレコード "bounce" バックナンバー一覧
http://tower.jp/mag/bounce/2012/bounce%20344

タワーレコードオンライン "bounce"
http://tower.jp/mag/bounce/


2006年に発行された「bounce book R&B STANDARDS」を入手してみました。




「はじめに」で書かれているように1990年代〜ゼロ年代初頭のR&Bを扱った内容になっています。
 本書が対象とするのは、まさにそんなヒップホップ時代のR&B……ということで、ここでがヒップホップ・ソウルの象徴とされるメアリーJ・ブライジがアルバム・デビューした92年にスタートラインを置きました。(中略)
 本書ではザックリと年代を3つに区切り、<ヒップホップ・ソウル全盛の92〜95年><ソウル・ルネッサンス的な動きとティンバランド系ビートが台頭した96〜99年><それらを咀嚼しながら進化/発展を遂げる2000年以降>という3章の中で、それぞれの時代を象徴するアーティストやアルバムを便宜上スタイルや地域などに分類して扱っています。(後略)

私はその時代、リイシュー盤をせっせと買い漁っていた時期でして、過去の音楽、1960年代〜1970年代の音楽を集中して聴いて頃。
メアリーJ・ブライジもリアルタイムで存在は知っていましたが、実際に彼女のCDを買ってというのは90年代末あたりから。

「R&B」というジャンルが1960年代のSTAX系などに代表される「クラシックR&B」から、新しい「R&B」に変わった時期でもありますね。
日本で言えば、宇多田ヒカルの登場以前と以後みたいな感じかな。

書籍の目次です。
上の引用の通り、「アーティスト」はメアリーJ・ブライジからスタートしています。
もっと見直されても良いと思う "TLC" が入っているのはうれしかったです。(セカンドアルバムは愛聴盤です)




一番期待していた bounce archives は3ミュージシャンだけというのが残念な点。
コラムとして「無人島に持っていきたい愛聴R&B盤」(スガシカオなど)、巻頭のインタビュー記事では久保田利伸氏が登場してます。6ページの分量。もう一つのインタビュー記事はライムスターのDJ JIN氏(ヒップホップ)と長谷川賢司氏(ハウス)のもの。

私にとって「空白期間」であり、2010年以降になって「後追い」するための入門書としては良いかなと思いますが、さすがに時代の流れからするとちょっと古いなと思うものも多いです。
(書籍化するとどうしてもそうなってしまいますけど)


冒頭に書いたようにキラーコンテンツになっていると思うフリーペーパーになっている冊子。
なので、タワレコオンラインで購入するときに「希望者に送付」オプションがあったり、オンラインで「販売」してもいいと思うんです。
(ヤフオクで流通しているんで欲しい号は入手可能ではありますが)

Amazonじゃできないこと。ぜひ前向きにご検討頂きたい次第です。


  

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