ポータブルでの運用も可能な最大10倍速での読み取りが可能なCD-ROMドライブです。
写真だと小さく見えますが大きいです。奥行きが結構あります。
外装はABSの細かいシボ加工で、ロゴなどの印刷もしっかりしています。
PCやMacの周辺機器として製造されたものですが、ポータブルCDプレイヤーとしても使えます。
5万円近いお値段だったことを考えると「高級機」ですね。
電源が入る状態(ACアダプターを接続するか、電池を入れる)にしないと上蓋が開きません。
電動式のロックが掛かるようになっているという手間の掛かった仕様です。
CDを入れたまま電源を抜く(または電池を抜く)とCDを取り出せないなんてことになります。(底面に強制イジェクトがありますんでそれを使えばCDを取り出すことは可能です)
操作部は手前側、凹んだ部分に並んでいます。
左から、MODE(リピート、ランダム再生)、曲戻し、曲送り、停止、再生(一時停止)、上蓋のOPENスイッチです。
上蓋を開いた状態。上蓋のオープン角度は大きめで扱いやすいです。
上蓋の内側には静音のためと思われる仕掛けが。
矢印みたいになっている部分はメディア確認用の窓の部品です。(接着剤で貼って終わりというのが普通ですけどお金掛かってますね)
音楽CDを装着すると "A-CD" という表示が出ます。
再生中はトラック番号、再生時間の表示になります。
ディスクが入っていないときは "no dISC" の表示。
上蓋の閉め方にコツがあり、上蓋の "PUSH CLOSE" という文字のあたりを強めに押せば上蓋がロックされます。
左側面にはヘッドフォン端子(緑)、ボリューム、アナログラインアウト(黒)。
どちらも3.5mmミニステレオジャックです。
ジャック部のケースの造形とかやっぱりお金掛けてますね。
さらに奥、右奥に電源スイッチがあります。赤いスイッチがおしゃれ。
底面はこんな感じ。電池ケースを開いた状態です。
充電池パックが標準装備されていますが、単3電池6本をまとめたものが充電池パックなので、電池6本で運用することになるかと思います。
電池ケースより下、写真が切れてしまってますが大きくパイオニアのロゴが入ってます。パイオニアのロゴは旧式のもの。
ポータブルCD-ROMドライブとしっかり書いてあります。
使用電源は以下の記載になっています。
単3型アルカリ乾電池LR6×6個 9V
ニカドバッテリパックPCP-KT4-PR1J×1個 7.2V
ACアダプターQWX1045
奥にACアダプター用のジャック(DC13V)とSCSI端子(ハーフピッチ50pin。アンフェノールじゃない標準のもの)となってます。
モノとしてよくできたデザインだと思います。
CD-ROMドライブが高かった頃の製品だから、というよりもやはりMac互換機を製造・販売していた頃のパイオニアの製品だからかなと思います。
奥の端子部の形状(SCSI端子部の盛り上がり方)を見るとやっぱりAppleのPowerBookと一緒に使うために作られているんだよななどと想像してしまいます。
SCSI接続機器でCD-ROMの読み込みしかできない機器なのでPC周辺機器としては「使えないモノ」ではありますが、単3電池を6本装着するポータブルCDプレイヤーとして見た場合は「まだまだ使えるモノ」だと思います。
- 5万円近い値付けの周辺機器だった → ていねいに扱われていた可能性が高い
- CD-Rを焼けるわけでもないドライブ → ピックアップの劣化が少ない
という理由で見かけたら確保してあげて欲しいCD-ROMドライブ、CDプレイヤーです。
(容量の少ないニッケル水素充電池6本運用だと連続2時間未満の再生時間ではありますけれど)
PCP-PR1の仕様
●共通仕様
薄型小型軽量(370g電池含まず)の10倍速CD-ROMドライブ
本体寸法 W133mm×H27.5×mmD203mm
単体でCDプレーヤとしても使用可能(操作キー搭載)
使用環境に合わせた10倍速モードとPower Save の2モード対応
平均データ転送レート:1500KB/S( 10倍速モード)650KB/S‾1545KB/S(Power Saveモード)
シークタイム :90ms(ランダム平均)
アクセスタイム:125ms(ランダム平均)
バッファー容量128KB
SCSI-2仕様(コネクタ:ハーフピッチピンタイプ50ピン×1)
読み取り可能フォーマット
CD-ROM Mode1
CD-ROM XA Mode2(Form1,2)
CD-DA(音楽CD)
Photo CD(マルチセッション対応)
LINE OUT端子、ヘッドホン端子装備(3.5mmステレオミニジャック)
小型軽量ACアダプター、ニカド充電池パック、アルカリ乾電池(単三型6本別売)の3電源対応
CD-ROMの性能を向上したモデルが後継のPCP-PR2シリーズになります。(価格は据え置きの49800円)
シークタイムやアクセスタイムなどCD-ROMとしての仕様以外は同じなのであわせて掲載しておきます。
パイオニアのプレスリリース
1997年5月19日 業界初 ポータブル型12倍速CD−ROMドライブ 新発売
PCP-PR2シリーズ 49,800円
http://pioneer.jp/press/1997/0519-1.html
抜粋
4 ) パワーロックによる快適な操作性と安全性
Windows95やMacOSのCD-ROM取り出しコマンドに対応、本体の取り出しレバーを操作せずに蓋が開きます。高速回転するディスクが止ってから開く安全設計で、ディスクでケガをしたりディスクが飛び出す心配がありません。
7 ) 単体でオーディーオCDプレーヤーとして使用可能
4は上蓋のことですね。7で単体でオーディオ用途にも使えると記載があります。
PCP-PR2シリーズの仕様(サイズはPCP-PR1と同じです)
●共通仕様
- 本体寸法: 133(W)×27(H)×203(D)mm
- データ転送レート: 平均 約1800KB/S( 12倍速モード)1200~1850KB/S
- 650KB/S~1545KB/S(Power Saveモード)
- シークタイム: 80ms(ランダム平均)
- アクセスタイム: 100ms(ランダム平均)
- バッファー容量: 128KB
- SCSI-2仕様(コネクタ:ハーフピッチピンタイプ50ピン×1)
- 読み取り可能フォーマット: CD-ROM Mode1
- CD-ROM XA Mode2(Form1,2)
- CD-DA(音楽CD)
- Photo CD(マルチセッション対応)
- 出力端子: LINE OUT端子、ヘッドホン端子(3.5mmステレオミニジャック)
- 電源: 小型軽量ACアダプター、ニカドバッテリパック(別売)、
- アルカリ乾電池(単三型6本別売)の3電源対応
- インターフェースカード(PCMCIAタイプI)、インターフェースケーブル付属
- 漢字Talk7以降のMacOSに対応
- オリジナルデバイスドライバー付属
- オリジナルオーディオCD再生用コントロールバーと再生アプリケーション付属
- PowerBook用SCSIインターフェースケーブル付属
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