2012年2月20日

円高終了のお知らせ? Amazon輸入盤CDの価格が上がったり

日本銀行がインフレ・ターゲットを宣言してからというもの、株式市場はどんどん上がるし、超円高も徐々に解消されているし「いままでのは何だったの?」と誰でも思うんじゃないですかね。市場介入で幾ら使ったとか軽率に発言している安住大臣より、日本の中央銀行である日銀が「目標設定した」ということが大きいわけで、目標設定しちゃって責任取らされちゃうよと尻込みしていた日銀が放置していた金融緩和、「インフレにするぞ」と宣言したことにまずは歓迎。

日銀の白川総裁が責任をもって「1%のインフレを」と宣言してからこれですからね。
日経平均は偏りがあってあてにならないのでTOPIXのチャートで。この一ヶ月のチャート。


日本がはまった罠 ポール・クルーグマン/山形浩生訳
クルーグマンのホームページで 1998.05 初公開
http://cruel.org/krugman/japtrapj.html

 結論を先にざっと述べると、長期の成長見通しが低い国――たとえば人口トレンドが明るくないとか――では、貯蓄と投資をマッチさせるために必要な短期の実質金利は、マイナスである可能性が大いにある。名目金利はマイナスにはなれないので、その国はインフレ期待が「必要」になる。もし価格が何の制限もなくすぐに変われるなら(硬直的でないなら)、経済は金融政策なんか関係なしに、必要なインフレを実現できる――必要とあらば、いま価格を下げて(デフレして)でも将来価格があがるようにするだろう。でも価格があまり気軽に下がれない(下方硬直的である)とすれば、そして同時に世間が、価格は長期的には横這いだと思っているなら、経済は必要となるインフレ期待を得られない。そしてそういう状況でなら、経済は不況におちいる。しかもこれに対しては、短期的な金融拡大は、どんなに大規模なものであっても効果はない。
 もしこの図式的な分析が、日本の直面している真の問題とすこしでも対応しているとしたら、これが持つ政策的な意義はすさまじいものになる。長期的な成長率をあげるような(あるいは価格とは関係ない資金の制約をゆるめる)構造改革は、問題を軽減はするかもしれないし、赤字国債による政府支出だってそうかもしれない。でも、この不況を脱するいちばん簡単な方法は、必要とされてるインフレ期待を経済に与えてあげることだということになる。これはつまり、中央銀行はほかの状況でなら無責任きわまる金融政策になるものに、真剣で説得力あるかたちで取り組まなくてはならないということだ。その無責任な政策とはつまり、物価があがりはじめてもいまの金融拡大方針が続くということを、民間部門に納得させるということ!
日本:まだはまってます。 Paul Krugman 著,1998 年 11 月 /山形浩生 訳
http://cruel.org/krugman/japtrap2j.html
 こないだの春(1998 年 5 月)にぼくは、日本がはまった罠という論文で、日本のはまっている流動性トラップに対する自然な解決法というのは、意図的ではっきりと、そこそこのインフレ政策を採用すると発表することだ、と論じた。そしてまた、金融政策が効かないのは、まさに民間部門が、日銀は責任ある(物価安定を目指す)形で動くだろうと期待しているからで、だからいまの金融拡大は、将来の物価水準についての期待についての期待に影響しないせいなんだ、というのを論じた。)

この頃の論文はPalmにせっせと入れて読んでました、懐かしい。
電子書籍がどーとか言ってるけど、Webでの文章をPalmOSの機器に転送して移動中などに読んでいた頃が懐かしい・・

インフレにするぞ!と責任ある立場の人間が宣言すれば良かったのに、為替介入でなんぼ使ったとか、その後も断固たる介入を行うと宣言しなかった(経済は素人の)安住大臣より金融緩和なんだよなと改めて。

昨年は東日本大震災、タイの洪水、欧州の金融不安などなどありましたけど、1980年以来の貿易収支が赤字になるなんてわかりきったことだったのに、正式に発表になってから屁理屈な解説ばかりで辟易。
東日本大震災の影響でいくら、タイの洪水でいくら、金融無策だった影響でいくら、貿易収支が赤字になった原因を追及してこその報道なはずなのに、結果論であーだこーだ。そんなのわかってますって。
あと「東日本大震災の影響」と「東電福一原発事故の影響」は別でしょ。福島第一原発があーなったのは「想定外の津波」が原因じゃなくって地震で送電が止まって制御不能になった、そこに津波がやってきたということが明らかになっているんだから分けて考えるべき。(もともと津波対策を指摘されていたのに東海では対策済みで免れた。福一ではそれを怠ってこうなったという意味で人災なんだし)

まもなく一年ということで「風化気味」だけど、原発立地自治体の「町長が東電社長を土下座させた」のは明らかにやり過ぎ。今までたっぷり寄付金(原資は消費者の支払う電力料金)やらJビレッジ(今じゃ原発事故の基地になってますが)を立地したり、高価な絵画を寄贈したり。

ついでに書けば「復興、復興」と言ってますけど、「復旧」すらまで終わってません。
近所にあった県道に架かる歩道橋、3/11の地震移行、使用禁止になっていたけど撤去されたのはつい最近。電柱が斜めなのは相変わらず。鉄道の復旧も遅い遅い。
神戸の震災のときは鉄道は私鉄が速やかに復旧していたけど、東北の被災した路線は赤字路線なだけになかなか進まず。都市部だったらとっくに復旧してたんじゃないのかなと思います。
(同じJR東日本でも新幹線は速攻で復旧してましたしね)

復旧なのか復興なのかまずははっきりして欲しい点。いつまでに復旧で、いつからいつまでに復興なのか明確にしてもらいたいとこ。野村総研とかに丸投げの特区構想にゃ反対ですけどね。
「絆」なんてきれい事な言葉だけじゃ生きていけませんよ。

で、ここからが本題。Amazon.co.jpの輸入盤CDが今日からちょっと高くなってるような気がします。
先日注文したCDの値段が上昇していて気付いたんですけども。
個人輸入するなら今のうちだろうななどと思います。

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