2011年10月15日

King Crimson - "In The Court of The Crimson King"

NHK-FMでは昨年に続きプレグレッシブ・ロックを延々とという番組が放送されたそうですが、私はどうもこの「プログレ」が苦手です。
(NHK-FMの番組はクラシック中心になっていることもあってこのような特番は大歓迎ですよ。誤解無きよう)

1980年代には「プログレ」のミュージシャンもポップな曲を出すようになっていて、Yes(イエス)とか、プログレバンド出身メンバーで固めたAsia(エイジア)などなどその名残がありました。Genesisもそうですね。

キング・クリムゾンというバンド、アルバムジャケットを見せられれば「ああ、知ってる」となる人が多いんじゃないかと思います。




キング・クリムゾンの有名盤、「クリムゾン・キングの宮殿」。このジャケットは何度も見ていたけど、実際に買ったのは最近になってから。(昨年初めて買いました)

1980年台初頭の「パンク以降」が洋楽体験なもので、プログレッシブロックには大きな「抵抗感」がありました。パンクが「壊した」ものの一つは「プログレ」だったわけですし。

「BeatlesのAbby Roadをチャート1位から蹴落とした」アルバムという話は雑誌などによく書いてあったので知っていましたが、実際にアルバムとして聴いたことが無かったんで、知識としてだけの情報でした。
(同じく、Beatlesを蹴落としたレッド・ツェッペリンはブルースをベースにしたハード・ロックなんでわかりやすさがあるんですが、「プログレ」となるとどうも曖昧で)


キング・クリムゾンというよりは、プログレに対する偏見なのか、「難解」「長い」という印象が強かったのですが、このアルバムを聞いて「もっと早く聞いておくべきだった」と後悔も。

プログレ=「クラシック音楽」の要素が多いという印象がありましたが、このアルバム、実際はそうではなくて「イギリスのトラディショナル音楽」に根ざしたものだなと感じた次第。

同じイギリスのバンド、トラフィックが1970年に発表した「ジョン・バーレイコーン・ マスト・ダイ」と同様のものを感じました。
フェアポート・コンヴェンションやトラフィックの音楽に馴染んだ耳だとすんなり入ってくるという感覚。

「プログレの名盤」の一つなんでしょうが、そういう先入観を捨てて聞いてみた方が良いアルバムだなと思います。

1967年~1970年のイギリスの音楽シーンはこういう状況だったんだなということがよくわかってきます。そういう意味でもお薦めです。

40周年記念盤は2004年ミックスと2009年ミックスの2枚組。



こちらは2004年ミックス。



Traffic - John Barleycorn Must Die



Fairport Conventionの1969年発売の2枚



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