2012年8月11日

消化映画 - 「PLANET OF THE APES/猿の惑星」(2001年)

久々に消化映画の話。
図書館で借りてきたDVDで視聴。
猿の惑星」というSF物語をティム・バートンが2001年に「再創造」したものとのこと。

PLANET OF THE APES/猿の惑星 - goo 映画
http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD28/index.html

「そこに至るまで」「解決法」がオリジナルと異なるんで、別モノと考えてよいかと。

ティム・バートンは、1989年のBatman(音楽はPrinceが担当。当時、映画館でちゃんと観ました)で知った映画監督ですけど、リメイク好きな方なんでしょうか。

で、この映画、オリジナルの映画「猿の惑星」(1968年)を知らない人でも楽しめる映画になってます。この映画だけで完結してますんで。

以前観たオリジナル版「猿の惑星」と比較すると、ご都合主義がやたらと鼻につくのと、120分という長い映画の割に伏線と思ったところを回収できぬままという冗長に感じる面も。
  • オリジナル版でもそうでしたが、なんで普通に英語を話しているの?(猿人も人間も!)
  • アメリカという国から見た視点ですべてが描かれているのはなんで?
という部分がやっぱり引っかかります。

1968年と2001年では時代背景が違うのに1968年版と2001年版では後者が薄っぺらいものになっているのは「対立構造」が解消されたからなんでしょうか。

1968年当時はヴェトナム戦争(ヴェトナムとアメリカの戦争)が激化していた頃ですし、アメリカと共産国との対立(US vs USSR、US vs Cuba、US vs China・・・)もあった頃。

2001年といえば、9.11に大事件が起きますが、それまでは「USの一人勝ち」だった時代。つまりは俺様の思うとおり、という時代。
2012年に同じ「猿の惑星」を「再創造」したとすれば、USとムスリム諸国との関係が反映されるんでしょう、きっと。

伏線と思われる部分の未回収というか、伏線と思わせておいてなんら未消化に終わった部分は結構あって、
  • 「人間」の若者がなぜあんな風に動いて、やっぱりあーなって、主人公を危険な目に遭わすのか(結局、彼はなんだったんだ)
  • 「人間」の女性(とてもわかりやすくてブロンドの長い髪というアイコン)は結局なんだったのか
最後にはオリジナル映画のような「どんでん返し」があるんですけど、オリジナルの「そう来たか!」(それでもUSご都合主義ではありますが)に対し、もっとあからさまなUSご都合主義。

まぁUS制作の映画なんで仕方が無いんでしょうけど、もうちょっと深みというものが欲しかったと思います。
図書館にあるんだったら借りてみては?というレベルかな。




こっちは1968年のオリジナル

0 件のコメント:

コメントを投稿