2012年2月26日

久保田利伸と岡村靖幸 - 1980年代後半〜1990年日本のファンク

今月の「ミュージックマガジン」は、岡村靖幸の特集。「レココレ化」が進んでいる本家ミュージックマガジンですが、レココレと違ってレココレでは取りあげられない情報があるのがその違いなんですかね。線引きがどうも曖昧です。

さて今日のお題は「久保田利伸と岡村靖幸」。


岡村靖幸はEPIC SONYからリリースされたCDが廃番になっていて結構揃えるのが大変な状態が続いてましたが、最近リイシューされるということでまずは一安心。

久保田利伸はブックオフの店頭で流れていて買ったという人も多いのではないのかなと。
(ちょっと古い≒安い価格設定の)CDを店頭で流す番組に使うというのをやっているんですが、これCD販売を促すという意味では正解なんじゃないのかなと思います。「本を売るならブックオフ♪」ばかりよりずっと楽しめます。

このお二人、
  • 久保田が1962年、岡村が1965年生まれとほぼ同世代(東京オリンピックを挟んでいるので違うとも言えるけど)
  • 楽曲提供からスタートして、ソロ活動へ
  • どちらもソニー系列のレコード会社(久保田=CBS、岡村=EPIC)
  • どちらも1980年代後半にデビュー
などなど共通点があるのですが、正反対の歩みだったんだなと再認識。



「ファンキー」が売りの久保田利伸、「和製プリンス」の岡村靖幸というのがWikipedia的な評判。

久保田はCFで楽曲が使われたり、ドラマの主題歌になったりと表舞台。
岡村は90年代以降、クスリの問題があったり、EPICでリリースされたCDが一時期廃盤になったりいろいろと・・・。


で、実際の音楽なんですが、久保田利伸の"Such A Funky Thang!" (1988リリース)はシンセが全面に出た1980年代前半のプリンス風味(Dr. Fink風)、P-Funk風味満載の「ブラコン」(ブラック・コンテンポラリー)。
当時流行の音で、やり過ぎというぐらいの取り入れ方なんですが、いま聴くと過剰なブラコンが開き直っている感じがしてこれがなかなか。歌詞には猥雑さが無い「Clean仕様」で楽しければいい!という感じ。

で、同時代の岡村靖幸はどうかと言うと、歌詞はもう猥雑さ満載なんだけど、ちゃんと歌詞を聴くと時代への皮肉も入っていて、そのへんのバランスが上手い。曲はギターの使い方がジョージ・マイケルの "Faith" 風だったり、プリンス風のアレンジだったり。

地方局の深夜にやってた音楽情報番組で岡村靖幸がその番組のインタビューを受けてという回を観た記憶があるんですが、結構マメに営業してたんだよね、ほんとは。

ミュージックマガジンの特集が岡村靖幸だったんで、当時の日本の音楽ってどんなだったのかというのを記憶を辿りつつ再度聴いてみたんですが、キャッチーなシングル曲、Clean仕様なんで「安心して聴ける」という久保田利伸。1990年リリースの「家庭教師」を頂点としたアルバムで聴かせる岡村靖幸。という感じですかね。

岡村ちゃん、今度こそほんとの復活なのか?と疑問文になってしまうのがほんと残念。
アルバムのリイシューがなされたことに対してはほんと大歓迎。
フルアルバムに期待しちゃっていいのかな。










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