NHK総合で一話完結のドラマは結構面白いものがあって、以前もいくつか紹介していますが、今週やってたのは「第37回創作テレビドラマ大賞」を受賞した作品、「希望の花」というもの。
NHKオンライン - 第37回創作テレビドラマ大賞「希望の花」
http://www.nhk.or.jp/drama/kibounohana/
杉浦大樹(中村蒼)は就職浪人中。なかなか内定がもらえず、一流商社に勤める友人の寛太(中尾明慶)にコンプレックスを抱いている。実家の花屋を一人で切り盛りしている母親の千鶴(藤田朋子)は、大樹が大きな会社に就職することを望んでいる。
そんな杉浦家に祖母・坪内トヨ(渡辺美佐子)が転がり込んできた。亡き夫と築いた会社が倒産し、家を差し押さえられたトヨは行き場がなくなったのだ。
そして、千鶴がぎっくり腰で入院したのをいいことに、勝手に花屋を手伝い始める。元々商売人のトヨは、生き生きと働き始める。
そんな折、トヨが手違いで結婚披露宴の装花の仕事を引き受けてしまうことに・・・。断ろうとする大樹をよそに、新婦・かれん(吉田桂子)の熱意に押されたトヨは、大樹を巻きこみかれんの願いをかなえようと、奔走する。
43分間という枠でのドラマなんで、どんどん話が進みます。
朝ドラ3回分みたいな持ち時間なわけで、それも仕方が無いかなと思うけど、これ一話完結ってのは詰め込みすぎだなと。
主人公は一流どころの大学を卒業したものの、就職浪人。実家は花屋さん。
創業した手芸店が倒産して娘(藤田朋子!)の営む花屋に越してきた「ばあちゃん」(演じるのは渡辺美佐子)。
この二人を中心にして話は進んでいくんですが、藤田朋子の配偶者(つまり主人公の父)は遺影として登場。花屋を営む藤田朋子がぎっくり腰で入院。とにかく短い枠なんでいろいろ省略、都合良く話は進みます。
花屋さんの営業を無理して続ける「ばあちゃん」に振り回されつつ、急な飛び込みの大きめの仕事を受けてしまって大変なことになってというのがこの話のメイン。
大学の同級生は一流どころの商社に入って「ちゃらい」感じの中尾明慶が演じていてぴったり。そのちゃらい会社員を演じてた友人も悩んでたんだってことがわかったりというのも駆け足で描かれてます。
(なぜ母親が家業を継がせるのを嫌っているのかは説明無し。実家の家業(花屋)が「成功している」んだから、就職浪人するより家業を継ぐという選択が現実的だと思うんだけどもね)
という感じで、観ている最中から「おいおい」「なんなんだこれは」という感覚がすごくえびっくり。これじゃ「道徳の授業で見たテレビドラマみたい」じゃんと。
渡辺美佐子は老けたなぁ。でも元気そうだなってことで一安心。(朝ドラの「おしん」見てましたから、その時の印象が強いのかな)
藤田朋子ってテレビというかNHKのドラマ出演OKなんでしたっけ?(なんかやらかしてませんでしたっけ?この方も朝ドラ「ノンちゃんの夢」主演でしたね)
ぶっきらぼうだけど親切な同業者(生花店)役の宇梶剛士は半沢直樹のときとはぜんぜん違う、クチは悪いけど親切な人。
吉田桂子って人はよく知らないけど、強引なキャラに合ってましたね。
出演者は少ないけど、それぞれ個性(キャラ)は立っているんだけど、「みんないい人」。
演出では、「ばあちゃん」の経営してた会社を見に行くシーンがあったけど、夕方演出のためにフィルターで夕方感を出すのはチープ過ぎます。オレンジっぽくすればってのはあんまり。夕焼けを表現したいんでしょうが、そういう時でも日陰はオレンジ光線じゃないですよん。
そうそう、洗濯機が調子悪いからってブレーカーが落ちるってのは漏電なんですかね?主人公がプラグを見てるシーンがあったけど、トラッキング?だとしたら火災になるし。
藤田朋子が「洗濯機を使わないで」と言った瞬間に「ああ、これか」とわかる演出は興醒めでした。
就職浪人というか、就職活動で100社落ちたという主人公、実はやりがいのある仕事は身近なところに・・・ という「青い鳥」みたいな話だなぁ。
ということで、NHK総合の22時台にわざわざ放映するようなドラマだったんですかね?
就職活動の大変さ、就職してもノルマが大変でという社会的切り口を欠いたドラマなんだもん。
(昨年の創作テレビドラマ大賞受賞作「最終特快」は面白く観ただけに・・・)
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