Amazon.co.jp
<略>
R.E.M. の "Part Lies Part Heart Part Truth Part Garbage 1982-2011" で比較してみますが、1486円に対し、14.57ドル。
単純計算すれば、1486/14.57 = 101.99 となるんで、設定為替レートが102円ってあんまりですよ。
ちなみに、アメリカからの輸入盤の場合、URLの一部を消して "m" を入力するだけでAmazon.comの商品ページに移動できます。
こんな感じです。
http://www.amazon.co.jpm/Part-Heart-Truth-Garbage-1982/dp/B005NS0VNU/
Amazon.com
当然のようにAmazon.co.jpの商品ページには試聴機能は無く、Amazon.comでは全曲(曲の一部を)試聴できるようになっています。(旧譜では無かったりしますけど、その率は低いと思います)
iTunes Store や Amazon MP3ストア では当たり前のように試聴できるのに、CDを購入する画面では試聴不可というのはほんと不便。
オンライン販売なんだから試聴サービスは大事だと思うんですが、以前より対象が減っていたりするのは権利関係のようです。
CDを試聴させない権利はあっても、CDを試聴して購入する権利は無いということです。
こうした努力「あたりまえのこと」(あえて努力とは書きません)もせずに「CDが売れない」なんて言われてもなぁと思うわけです。
試聴といえば、アナログ盤のときは新品は試聴不可、中古盤は試聴可能という「ルール」がありました。
アナログ盤は物理的に「減る」から新品というものに針を通すのには抵抗があったということなんでしょうかね。(映画や書物で知った知識では、アメリカやイギリスではそんなこと無かったようではありますけれども)
アナログ盤時代には店頭試聴機なんてのももちろんありません。サンプル盤があれば店頭で掛けてくれるというお店はありましたね。
CDになったら物理的には減らないはずなので試聴が可能になるようになるのかと思ったら、店頭に試聴機が並ぶようになりました。
売りたい商品を試聴機に入れているだけなので、それ以外の大多数は試聴できないという状態。
輸入盤の場合、今では輸入盤シールが貼ってある場合もありますが、CD登場直後の縦長の紙箱(アナログ盤の棚にCDを並べるために使われていた15cmx30cm程度の紙箱)が無くなってからは日本盤のように梱包されていなかったので、店頭試聴できても良さそうなものなんですが、そういうお店はほとんど無かったんじゃないですかね。
(タワーレコードやHMV、新星堂などで買ってましたがそういうお店は経験無し。個人商店に近いお店だったらやってた可能性はありますね)
CDの場合、
- レコード会社が店頭にサンプルとして配布する「サンプル盤」(レコード会社の販促費)
- 輸入盤CDのように店で売りたいものを試聴用にセットするCD(店の負担)
という二つに分かれていたんじゃないのかなと思います。
レコード会社は売りたいCDを店舗や放送局、評論家にサンプル盤を配布。サンプル盤を店頭で掛けてもらったり試聴機に入れてもらうという販売促進策としてのもの。
店で売りたいというものを試聴機や店内で流すというもの。(「渋谷系」のあたりからは試聴機が主でしたね)
前者が「商業的」に見えるとしたら、後者は「趣味性」が高いとも言えるのかな。
そんなことを思っていたら、
「なかむーの最近気になる音楽ブログ」 の 試聴機 というエントリから。
いまでこそ当たり前のようにCD店に設置されている試聴機だが、大型店が取り入れた当初は、
『そこで聴かれたら買われなくなってしまう』
という声もあったかもしれない。
しかし実際は、試聴機に入れたアルバムは途端に売れ行きがグンと伸びだした。
いままではまったく売れていなかったものが、試聴機に入れると2週間で在庫のすべてを売りつくすこともあるというのだ。
試聴機に入っていない状態と比較すると、最大で15倍ほど伸びるといわれているほど購買に及ぼす影響が大きい。
これまで音楽ファンは、内容のわからないアルバムを、いわば賭けのように購入することも多かった。
音楽誌のアルバムレヴューなどもあるが、音楽は文章だけではうまく伝えられない。
まず聴いて、気に入れば買う。
ある意味、当然の消費行動ができずにいたのである。
また試聴機は、FMやテレビの音楽番組をチェックする余裕のない音楽ファンにとっては貴重な情報源となるのだ。いわば試聴機は、ひとつのメディアなのである。
当時、客としてちょくちょく店に通ってた私としては、この部分よくわかります。
そして「試聴機はひとつのメディア」に同意。
で、試聴機なんですが、CDレンタル客じゃないけれど、TSUTAYAのレンタルCDコーナーに試聴用のプレイヤーが置いてあることは知ってます。(全部の店舗じゃないのかもしれませんが)
気になるCDを選んで、試聴機で(自分で)再生。
気に入ったらレンタル、気に入らなかったらレンタルしないという流れ。
気に入ったらレンタル、気に入らなかったらレンタルしないという流れ。
これって当たり前のようなんですが、新品販売のCDじゃできないというのが不満なわけです。
CDレンタルでは当たり前のようにできる「試聴」がCD購入ではかなり制約があるというのは変ですよね。
CDは再販制度の対象となる音楽ソフトなんで、国内盤は割引に制約があったり、その制約が徐々に変わっていたり、「音楽レコードの還流防止措置」のように国内のレコード会社が制作したCDに輸入に制約ができたりしてややこしい状態なのが実際のところ。(これにレンタルCDという仕組みも加わりますんで、ほんとややこしい)
- コミックス(マンガの単行本)の立ち読みができないのが新刊書店。
- コミックスの立ち読みができるのが古本屋。
閑話休題。
一時期は新星堂などの大手で試聴盤の無いCDもバーコードをスキャンさせて圧縮音源と思われる楽曲を再生する仕組みがありました。
新星堂では一部店舗でスマートフォンを使った試聴ができるんだとか。
新星堂では一部店舗でスマートフォンを使った試聴ができるんだとか。
新星堂 - プレスリリース
2010年11月17日
天王寺ミオ店 CD試聴機をスマートフォンに変更
天王寺ミオ店でもスマートフォンを販売いたします。さらに新しい試みとして、CD試聴機をスマートフォンに変更することで、スマートフォンが音楽や映像を楽しむメイン機器として誰もが親しめるように、また、店頭のCD陳列との連携を検討しながら、徐々に試聴可能曲を増やすことで、お客様により幅広い音楽・映像ソフトの楽しみ方をご提案して参ります。
※試聴用にスマートフォンを活用するにあたっては、音源の使用申請と許諾の手続きが必要です。
文末の太字(原文でも太字)で書かれている「試聴用にスマートフォンを活用するにあたっては、音源の使用申請と許諾の手続きが必要です。」という部分から、試聴可能にするためには「音源の使用」に関する権利が絡んでいることがわかります。
インフラとしてのインターネット環境が当たり前になった時代から進化した「クラウド時代」なんだから、リアル店舗でもオンラインショップでも試聴できて当たり前なんじゃないのかなと強く思う次第。
新星堂のスマートフォンを試聴機にという取り組みには違和感を感じますけど、試聴機にも「異変」が発生しているようです。
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