2014年3月18日

改めて "MS IME" と向き合う

MS IME とか MS-IME 、本当(?)は Microsoft IME みたいですが、Microsoft Windows に標準で入ってる日本語入力ソフト(日本語入力システム)の「あれ」です。(Microsoft Office にも別バージョンが入ってたりしますが、以下、MS IME と表記)

大多数の給与所得者、いわゆるサラリーマンが使っているであろう、WindowsOS に標準で入っている日本語入力ソフト、みなさん戸惑いとか怒りとか感じずに使っているんでしょうか。

漢字変換用辞書の語彙が少ない、余計なところで文節を区切りやがるなんていう些細なことから、予期しない挙動に驚愕、怒りを抱いたりしないものなんでしょうか。

前提として、私は自宅だと MacOS(OS X Mountain Lion)に標準で入っている「ことえり」は使わず、ジャストシステムの ATOK 2013 を購入して利用しています。(定額制の方がお得なんだろうけど、優待価格でのパッケージ購入です)
自宅の WindowsPC には同じ ATOK 2013 の Windows版 を入れ、ATOK Syncで辞書ファイルの同期をして使っているんで少数派なんだろうなという自覚はありますよ、もちろん。

勤務先で支給されている WindowsPC へ勝手に日本語入力ソフトを入れてしまうわけにもいかず、Microsoft の IME を使わざるを得ないというのが苦しい現状。
ATOKのライセンスを自分が持っているからといって、自分で勝手に入れちゃうわけにもいかず、フリーのGoogle日本語入力を入れちゃうのも強引かなと。(くだけた言葉の入力には向いていると思うけども)
加えて、Baiduの日本語入力ソフトがキーロガーになっていて外部サーバに漢字変換時に入力した文字列を送信したりして、なおさら 『Microsoftの標準』以外は使いにくい状態になってます。

辞書に登録できる文字数の制約

漢字変換の辞書機能を使って業務で使う短文登録で省力化というか、省入力で細かいカイゼンをしたりしてるもんで、他の人と同じじゃないと困るという状況もあって、嫌でも MS IME と接しなければならない状況なもんで、ストレスが溜まります。

MS IME では、以前からの(妙な)仕様があって、文字数にして60文字までという制約付き。他に短文登録機能があればいいんだけど、そういうの無いんですよね。困ったもんだ。

IME 2003 および IME 2002 のユーザー辞書の仕様
http://support.microsoft.com/kb/418416/ja
IME 2003 のユーザー辞書の仕様は、以下のとおりです。
既定のファイル名 IMJP9U.DIC
読みの登録可能文字数 60 文字
表記の登録可能文字数 60 文字
Google日本語入力の仕様
https://productforums.google.com/forum/#!topic/ime-ja/dzs3fVbvKcU
登録単語の文字数ですが、UTF-8で300バイトになりますので、普通の日本語では100文字程度になります。
Baidu IMEの仕様
http://staffblog.baidu.jp/2011/04/11/baidu-ime-033/
ユーザー辞書の登録文字数は従来全角31文字まででしたが、みなさまからの要望を受けて、62文字へと増やしました。この改善によって、より長い定型文・文章などを辞書登録することができます。
 ATOK2011の仕様
http://www.atok.com/camp/2011/vol3_2.html
ATOKで単語登録できる単語の最大文字数は100文字。これを超える単語や改行を含む複数行にわたる語句は登録できません。
※実際にはATOKの場合、「省入力データ」として登録することができたり、「お気に入り文書」として改行などを含むもっと長い文字数を登録できます。

ことえりの仕様(Mac用なので参考として)
http://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1209/07/news090_3.html
なお、単語の文字数は最大64文字なので、それより多くなるときは「TextExpander」(シェアウェア、34.95ドル)などの文章省入力ソフトを利用するといい。

そもそもの使い方

「MS IME の基本的な使い方」みたいなものがMicrosoftで公開してるんだと思ったらそんなことはなくて、Web検索してみてもMicrosoftが公開している情報はなく、実機でのHelp機能だけかよ!と言いたくなってしまいます。

※一応あるにはあるんですが、バージョンが古いものだったりします。これらは、評判のよろしくない「Microsoft Office IME 2007」でのもの。こういう情報をさくっと検索しても出てこないってのはどういうもんなんだろ。(Googleで検索してるから?)

日本語入力を練習しましょう - 初心者 - Office.com
http://office.microsoft.com/ja-jp/novice/HA010212745.aspx?CTT=5&origin=HA010217747
続・日本語入力を練習しましょう - 初心者 - Office.com
http://office.microsoft.com/ja-jp/novice/HA010217747.aspx?CTT=5&origin=HA010217748


私は長いこと ATOK を使ってきたこともあって、MS IME でもキーアサインは ATOK風に設定してるし、「送り仮名」は「本則」じゃないと駄目って人なので、他の人のPCでちょっと使うというときも、ちゃちゃっと設定を変更して使い、使い終わったら設定を戻すぐらいなものでして、MS IME の基本的な操作方法をよくわかってないんだな、ということに今さらながら気付いた次第。

で、Microsoftがその使い方を公開していないみたいなんで他所様のWebサイトで調べたりするわけですが、今まで知らなかった事実みたいなもんが次々と出てきて面食らってます。

MS-IMEの使い方-文節区切りの変更
http://www.eb.kobegakuin.ac.jp/~nakamura/msime/bunsetu.html

これ、バージョンが古いです。MS IME 97、つまり Windows95 時代のもの。
Microsoft本来の使い方で言えば、『Shift+左右矢印』なんですね。

Microsoft Office IME 2007 の「文節の長さを変更する」でも『Shift+左右矢印』だから変わっていないようです。
http://office.microsoft.com/ja-jp/novice/HA010217747.aspx?CTT=5&origin=HA010217748#BMn04

  1. "ここではせがわとあう" と入力し、変換 キーまたは Space キーを押して変換します。「ここで長谷川と会う」 と変換され、「ここで」 の下に太い下線が表示されます。
  2. Shift キーを押しながら → キーを 1 回押して、「ここでは」 を選択します。変換の区切り (文節) が変更されます。
  3. 変換 キーを押します。"ここでは瀬川と会う" に変換されます。
  4. Enter キーを押します。
このことを知ったのは最近なんです。

ATOK風に設定しているから左右矢印(左右のカーソルキー)で文節区切りを変更し、変換(スペース)で候補を出し、正しい候補が出たら下矢印で確定、という流れでやってましたもん。
(なので、初期設定であるMS IMEモードだと「単漢字変換」を多用しなきゃならない人でした)

図書館で蔵書検索用のPCにキーボードが接続されている場合(ちなみにキーボード無しでタッチスクリーンのものが多かったりしますが)、ローマ字入力で著者名や書名を入力する際に、一発で変換してくれないともう大変な状態でした。ATOKで使う左右矢印に下矢印という流れだと意図しない確定になってしまい、単漢字変換で使ってましたもん。


ローマ字入力したいのに「かな入力」になっている

脱線してますが、このまま続けます。
図書館の蔵書検索用PCという公共物なのに、前に使ってた人がローマ字変換じゃなく、かな入力にしてたりするともうお手上げ。ローマ字で入力できる別のPCを探して、フロア移動なんてこともしょちゅうでした。(似た経験をした人いるんじゃないのかな?)

ちなみにMicrosoft公式の日本語入力モード(ローマ字入力/かな入力)の説明はこちら。

「ローマ字入力」 と 「かな入力」 の切り替え方法
http://support.microsoft.com/kb/958407/ja

読んでわかります?
私にしてみれば、「これはないだろう」と思えるひどい内容です。
(ほんとにこれで切り替えるんであれば、図書館で別のPCを探す行動を取る自分は普通ってことになりかねない)

バージョンは古いですが、こっちの説明の方がストレート。

IME2000:かな/ローマ字入力を切り替える方法
http://support.microsoft.com/kb/415068/ja
方法 1 - プロパティで切り替える
方法 2 - ALT + カタカナ・ひらがなキーで切り替える
方法 3 - カナキーで切り替える
方法 4 - IME ツールバーの [KANA] ボタンで切り替える
日本語配列のキーボードであれば、この2番目、「ALT + カタカナ・ひらがなキーで切り替える」のやり方が一番手っ取り早いと感じてます。
(もうこれで図書館の蔵書検索PCであたふたしなくても済みます)

日本語キーボードでのキー割り当て

どんどん脱線していきますが、日本語配列のキーボード、あれに漢字変換に関係するキーがやたらと多いのが混乱の元になっているように思うのですよ。

http://ja.wikipedia.org/wiki/JISキーボード


左角の居心地の良さそうな場所には「半角/全角」キー。
昔はAltキー+半角/全角キーで日本語入力ソフトのON/OFFだったけど、何時の頃からかこれが変わったじゃないですか。私なんか律儀に日本語キーボードでもAlt+半角/全角を押して使ってましたよ、つい最近まで。(ほんとの話)

左Shiftキーの上には「英数」キー。Caps Lockだったらわかるけど「英数」です。
入力モードの変更に使うものなんだけど、ローマ字入力な人からすれば、英数で入力するわけで、これまた謎な存在。
加えてこの「英数」ってキーは、(これまたお節介な)「オートコレクト(自動修正)機能」の対象なんだそうで、日本語入力モードで英数キーを押すと「半角英数」か「全角英数」かを「前回の変換結果に従う」ように初期設定されているという状態。
英数キーを押したら必ず全角英数を入力できるようにするには、設定変更しなきゃ駄目という本当にそうなの?という仕様。(私の場合はATOK風なんで、わざわざそんなことしないで、ATOK→F9(全角に変換)、F8(半角へ変換)で済ませているから、勤務先で質問されて「いったいなんのことなの?」状態でした。

Yahoo!知恵袋
「Caps Lock 英数」キーを1回押すだけで半角英数になったのですが、今は全角英数に...
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1418221654


一番手前(最下段)なんてもうどういう場面で使えば良いのかよくわからないキーだらけ。
スペースキー(バーにあらず)の両端という特等席には「無変換」キーと「変換」キー。
これってどういう場面で使うのか、今もちゃんとわかってないかもしれません。ATOK風のキー配置で使っていれば、F9を押してF8(半角英数字への変換)とかF7で全角カタカナ、F6でひらがなにしちゃた方が早いんですもん。(漢字変換したけりゃスペースで候補を出すし)

変換キーの隣(スペースの隣の隣)には、(ローマ字入力者からすると)邪悪な存在の「カタカナ/ひらがな」なるキーが存在します。

前述の通りで、Altキーを押しながらこのキーを押すと「ローマ字入力」<->「かな入力」に切り替わるという(他人の仕事の邪魔をするには便利な(笑))機能なんですが、本人が意図しない状態で「かな入力」に切り替わることが結構あるんですよ。だってこのキーの隣には右Altキーがあるんですもん。
それでなくても一番手前のキー配置は日本語配列だと詰め込みすぎってぐらいに並んでますから、意図しない操作、誤操作も結構あるわけです。
なのに、なぜかこんなキー配置。

「かな入力な方」からは多数派のローマ字入力派の言いそうなことだと軽蔑され、IME設定が初期値のままな方からすりゃ、お前の使い方が悪いとお叱りを受けそうなんですが、IMEのツールバーでKANAとかなってた時には何じゃこりゃとなりますよ、ほんと。


バージョンの違いがややこしい

WindowsOS が大多数な職場においては、Microsoft の MS IME が日本語入力ソフトをほぼ独占しているような状態なんだから、もうちょっと日本語で入力するってことに敬意を払って欲しい、いやもっと使い勝手を良くして欲しいと思うわけですけど、実際には前述の単語登録文字数の制約にある通り、ぜんぜん改善する気配はありません。

まして、Microsoft Office をインストールすると日本語入力ソフトが(こっそり)バージョンアップしていたりして、同じOS(Windows xx の SP yy)だから同じ MS IME だと言えないような状態になっていてもうカオス。

Microsoft でもさすがにこれじゃ、と思ったのかどうかわかりませんが、Microsoft Office 2010 に付属する日本語入力ソフトを配布しています。

Microsoft Office IME 2010 | Microsoft Office 2010
https://www.microsoft.com/ja-jp/office/2010/ime/default.aspx

対象となる Office 製品
  • Office 2010、 Office 2007、Office 2003、Office XP
サポートされているオペレーティングシステム
  • Windows 7、Windows Vista、Windows XP Service Pack 3
  • Windows Server 2008、Windows Server 2003

つまり、過去のOffice製品、Office XP(2001年6月発売。Excel 2002, Word 2002 が入っているもので、Office2000 の後継バージョン)を利用していても、Office 2010のIMEを使っても良いとするもの。
すでにサポート打ち切りの Office XP を対象にしていることもあって、まもなくサポート打ち切りとなる(話題の)Windows XP にも対応した「新しい日本語入力ソフト」を『Office の正規ライセンスをご利用の方であれば、無料でダウンロードいただくことができます』という太っ腹なもの。

Wikipediaによれば、Windows 7に標準搭載されているものよりリリースが「後」なもの。
Wikipedia - Microsoft IME バージョン
http://ja.wikipedia.org/wiki/Microsoft_IME#.E3.83.90.E3.83.BC.E3.82.B8.E3.83.A7.E3.83.B3

バージョンがわけわからん状態なのは、Wikipediaでも書かれている通り、機能の違いによるもの。Office向けよりも機能制限があったりする(Windows Vistaまで)とかほんとややこしいんです。

Web ArchiveのMicrosoftが公開していたページを読むとより理解ができるかと。

Microsoft IME – WindowsとOffice、バージョンによる違いと使い分けについて - Windows Vista ヘルプ
http://web.archive.org/web/20091004092506/http://windowshelp.microsoft.com/Windows/ja-JP/help/0da40747-e928-468b-913b-601f1b93cdda1041.mspx

Microsoftから提供しているIMEには2つの系列があります。Microsoft Windowsに搭載しているものと、Microsoft Officeに搭載しているものです。
Microsoft Windowsに組み込まれているIMEと、Microsoft Officeに含まれているIMEとは、ちょうど、ワードパッドとMicrosoft OfficeのWord、Outlook ExpressとMicrosoft OfficeのOutlookのように、「ほぼ同じ機能があるけれど、こまかい機能が違う」という関係にあります。
例えばWindows VistaのMicrosoft IMEと、Microsoft Office IME 2007とでは、以下のように、見た目上、言語バーに表示されるIMEのブランドアイコン(言語バーの一番左側のアイコン)が異なります。

知っておくべき、基本情報を開示するのをやめた Microsoft にはこういう日々(嫌でも)使わなければならないソフトを軽視する姿勢ってものを感じたりするわけですが、 こういう説明がなされていることに結構な驚きを感じるのは私だけですかね?
なぜ2つの系列があるのでしょうか?
それはWindowsとMicrosoft Officeのユーザの違いに対応します。Windowsの用途はさまざまです。インターネットやメールやコミュニティを利用したり、音楽をダウンロードして管理することのために、主に使っているかも知れません。一方、Microsoft Officeのユーザは、Wordで上に報告するための文書を書いたり、Excelで在庫を管理したりなど、業務に使うことが中心でしょう入力も、利用範囲の限定されない場合と、業務が主である場合とでは、必要とされる機能が異なってきます。前者のためには基本的な変換の質が重視されます後者のためには、業務でよくあるようなシーンに適した機能が求められます。このように、2つの系列は、ユーザの違いに応じてその重視するところが異なります。
Microsoft Windows用は汎用的なもの(利用範囲の限定されない場合)、Microsoft Office用のものは業務用ってことだそうです。
目から鱗の連続でしたけど、この説明はほんと?(みたいですけど)。

その後のバージョンの迷走ぶりを見てみると当初はそうだったかもしれないけど、そうならなかったということにも思えます。

で、結局は

今回、ちゃんと MS IME なるものに向き合ってみて、少なくともこれだけは言えるかと。

WindowsOS を日本語環境で使うにあたり「日本語入力」という避けて通れない仕組みがあるけど、OS供給元である Microsoft は、そのことに注意を払っていない。


Microsoftで言えば、Windows付属の日本語入力ソフト、Appleで言えば、MacOS、OS X付属の「ことえり」と「標準搭載」なものに不満があれば「別のもの」を使ってしまえ!という選択肢があるだけマシなのかもしれません。(Appleの、iOSの日本語入力ソフトのようにそれを許さないOSもありますから)

とはいえ、前述のように業務で使うとなるとGoogle日本語入力(無料)、ATOK(有料)が揃っている環境であっても一人だけの最適化であればその壁を越えることはできるけど、業務で職場単位となるとそう簡単なことじゃないということ。

Microsoft Office 利用者であっても、Microsoft Office IME 2010 を無料で使うにしても、個人だったらそのPCだけで済むけど、職場単位となれば面倒な作業になるし、利用者にとってはどれがどれなのかわかんないから、OS標準+OfficeのIMEという状態になってますます混乱する可能性があるなと思った次第。
(これはGoogle日本語入力をインストールした場合も一緒。個人でそれを使いたいとわかってインストールした場合とじゃ反応が異なるわけで)

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