2013年5月25日

東京新聞社説 - 東電福島第一原発の事故は現在進行形なんですが・・・

日刊紙の中では(珍しく)原子力政策については厳しい見方をしている「東京新聞」。
新聞を購読していない私ですけど、エリア内だったら定期購読してもいいかなと思う新聞なんでWebでチェックだけしてます。
(会員登録しないと全文読めないなどの「会員向けサービス」そして「有料化」が進むWeb版の新聞の中では従来通りの姿勢を貫いている点も好感。)


東京新聞社説(2013年5月23日)
規制委が「活断層」認定 安全を優先する国へ
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013052302000131.html
原子力規制委員会が原発直下に活断層を認めたことは、日本の原子力史上の大きな転換点である。経済性よりも安全を優先させる、新しい一歩にしたい。

「原子力規制委員会が機能した」ということそのものがニュースになるのが「おかしい」んですけど、確かに新たな一歩につなげて欲しいところ。
◆廃炉から新たな雇用を
 原発技術の蓄積は、廃炉ビジネスに応用されるべきである。北ドイツのルブミンという町では、旧東独時代の原発を廃炉にしたあと、国が費用を負担する廃炉、解体が、新たな雇用を生み出した。
 脱原発とまちおこしの両立には、出力世界最大の東京電力柏崎刈羽原発を抱える新潟県柏崎市の関係者も、関心を強めている。
 3・11からやがて二十七カ月になる。だが、福島原発事故は、いまだ続いていると言ってもいい。
 事故に至った数々の過ちをもう一度よく反省し、命と安全優先への進化を図るべきなのは、規制委や電力事業者だけではない。
 私たち生活者も過去に学び、未来に備えねばならない。原発に頼らない国へと、私たちはもう歩きだしているのである。日本を変えつつあるのだ。

社説そのものは従来からの東京新聞のスタンスの通りだし、私が以前から思っていた「廃炉ビジネス」にまで言及されていて、「そうそう」と共感。
現時点では茨城県東海村の1期が順調に廃炉にしている途中であり、今回の(東電福島第一原発)事故では「廃炉」という作業にすらなっていないのが実際。(溜まりに溜まった「汚染水」をまた海に放流したくなってるようですしね)

「環境技術」(汚染物質を出さない技術、出た汚染物質を減らす技術)と同様、過去の経験(失敗)から学んだ技術を『外販』すれば「原子力ムラ」も温存できるのにと思うのですが。

で、中段、太字下線部のところが今回「ちょっと待て」と思うところ。
いまだ続いている」が正しいのであって、「いまだ続いていると言ってもいい」では無いはず。


東北の被災県である宮城県に住んでいると、今でもラジオやテレビ、新聞では毎日「3.11とその後の出来事」が報道されていますが、実家の茨城に行くとその報道の量の差にびっくりします。
(茨城県も被災県なので、NHK水戸放送局のローカル番組では3.11とその後の出来事が報道されていますが、関東ローカルのニュースになるとほとんど無くなります)

宮城県(東北ローカル?)では普通に流れている番組の一部をNHK総合で全国放送したら関西の視聴者から「お叱りの電話」がというのが現状なんですね。

NHK-BSプレミアムでは芸能人を使っての「被災地慰問番組」をやってますが、それはそれで大いに違和感を感じるし、なんでそんなことやってんだと思います。
NHK総合の大河ドラマや「花は咲く」という曲の強引なプッシュなど、いったい何を「応援」してるんだかわからん状態になっていて、被災地から遠くなれば遠くなるほど「いつまでやってんだ」となってしまっているのではないでしょうか。

阪神淡路大震災のときは鉄道にしても道路にしても大動脈だっただけに復旧が早かったから、特に関西の人からしてみれば「まだそんな状態なの?」と疑問に思われるんだと思います。過疎地の大赤字路線だから鉄道やめてバスだったり、需要の高い仙台と石巻を結ぶ仙石線ですら「不通区間」があったりするんですよ。

「芸能人の慰問番組」や東北地方を舞台にしたドラマが多いからって、そこに住む人に罪は無いかと。

朝ドラの「あまちゃん」のように、東北の三陸地方を舞台にしていても喜劇の要素が多いとそんなに違和感が無いと思うのでアプローチの仕方だけだと思うんですけどね。

追記:「東北 甘え」で検索すると嫌われてるなぁって思います。全てじゃないとは思いつつも。

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