2011年8月20日

宮本啓著 サウンドトラック 映画をささえた名曲たち

これまでもサウンドトラックアルバムについて書いているものの、映画についての知識は乏しく、なんか良い本ないかな、と思っていたらありました。



宮本啓(みやもとひらく)著「サウンドトラック 映画をささえた名曲たち 」
2002年ヤマハミュージックメディア刊 1700円+税

目次から引用
第1章:映画音楽の夜明け
第2章:華麗なるシンフォニック・スコア
第3章:ジャズという新たな風
第4章:軽快なポピュラー・サウンド
第5章:映画音楽のバラエティー化
第6章:ロック・ナンバーの大ヒット
第7章:新たな100年に向かって

巻末には映画タイトル、アーティスト名それぞれのインデックス(索引)があり、映画やミュージシャン名で調べるなんてのも大丈夫。(索引を疎かにしている本が結構あるのに、この本ではちゃんとしてます)

また、アカデミー賞音楽部門(第73回2000年度まで)、グラミー賞映画部門(第44回2001年度まで)のデータも掲載されていて資料的にも便利。



映画音楽というものがどういう風に歩んできたものなのか、ポイントとなる映画については詳しく、それ以外はリストのみという構成。
アルバムガイドとしてはもうちょっと充実していた方がありがたいんですが、この本を手がかりにWikipediaをはじめとしたインターネットメディアでより詳しい情報を得ることが容易にできるわけで、間口を広くしたこの本の構成の方が結果としてはよいのかなと思ったり。

映画、サントラ単体で知っている情報がつながるような情報がいろいろあって勉強になります。
私としてはランディ・ニューマン、トーマス・ニューマンをはじめとする「ニューマン・ファミリー」について書いて欲しかったなとか、ライ・クーダーのことも書いて欲しかったなとか、「ジャック・タチ」の映画音楽について書いてほしかったとかいろいろありますが、読みどころが結構あって面白く読めました。

映画そのものとサウンドトラック盤のどちらも知っている「アメリカン・グラフィティ」と「スティング」が同じ1973年の映画だとは思っていませんでした。(加えるなら「エクソシスト」、「燃えよドラゴン」も同じ年!)
こういうこともわかります。

#こういう本がすぐに絶版になるというのは寂しい時代ですね。




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